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成田新高速線開通に伴う運賃問題に関する質問主意書

衆議院 第171回 第423号承知していない ×2

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2009年5月20日
内閣転送 2009年5月25日
答弁書受領日
2009年5月29日
提出から9日
答弁の項目数
9
質問 1,438字/答弁 1,777字

質問本文

二〇一〇年度中に予定されている成田新高速線の開通に伴い、日本一高いといわれる北総鉄道の運賃がどのようになるのか、地元自治体はじめたいへん多くの沿線住民が注目している。北総鉄道の運賃は近接路線の倍にものぼり、これまで、二度にわたり大規模な「運賃値下げ」署名が行われた経緯がある。国はそれら国民の強い声に応え、成田新高速線の開通を機に、運賃を含む諸問題を解決すべきと考え、以下のとおり質問する。

一 北総鉄道の経営者は、過去にマスコミの取材に対し、「高額といわれても利用者からいただいた運賃で建設資金を償還していく以外に当社の生きる道はない」と語っている。このように莫大な建設費を運賃で償還していく仕組みが望ましいと考えているか。また、公共的な交通機関の運賃に地域格差があることを、運賃認可をする国としては望ましいことと考えているか。

二 「成田新高速鉄道事業化推進に関する調査報告書(財団法人 運輸政策研究機構/平成十三年三月)」に「空港アクセスとして空港と都心を結ぶ鉄道の建設が急務となる一方、千葉県北西部のニュータウン等の開発の進捗に伴い、通勤・通学輸送の足の確保が緊急の課題となり、このための鉄道の整備とあわせ空港アクセスを解決する成田新高速鉄道の構想が出された」との記述があるように、ルート案候補の提唱(昭和五十七年五月)と北総線二期区間の工事施工認可申請(同年同月)はまったく同時期であり、北総線二期区間の建設工事は空港アクセス路線として関連性をもって進められたと考えられるが、その事実はあるか。

三 前項の認識のとおり、当初より北総線二期区間が空港アクセス路線の一翼を担わされていたのであれば、年間六十億円に及ぶ北総線二期区間の資本償還費を、成田新高速線の運行者及び利用者は、受益分に応じて負担すべきと考えるが、見解を示されたい。

四 鉄道事業法第十五条及び第十六条に基づき、線路使用料等の使用条件と運賃はともに国の認可事項であるが、両者の申請と認可は同時に行われるのか。個別に行われるのか。

五 鉄道事業法第十五条第三項では、使用条件は鉄道事業の適正な運営の確保に支障を及ぼすおそれがあると認める場合を除き認可しなければならないと規定されているが、「適正な運営の確保に支障を及ぼす」場合を、具体的に事例をあげて示されたい。

六 成田新高速線は、第二種事業許可区間(五一・四キロメートル)内に四つの第三種事業者が存在し、歴史的経緯からさまざまな利害が絡み合った複雑な路線となっている。路線全体で使用条件の再構築を行うにはどのような条件が整えばよいのか。また、国においてそのためのイニシアチブをとることができないのか。

七 鉄道事業法第十六条第二項に規定する「適正な原価」にはどのような要素が含まれるのか。成田新高速線の運賃原価には京成線日暮里駅の駅舎改修費は含まれるのか。

八 昨年八月の一〇万七〇八七名に及ぶ署名陳情の際、谷垣国土交通大臣(当時)は「運賃は透明・公正なものにしなければならない」と述べられたが、透明・公正な運賃とはどのようなものか。

九 北総鉄道の経営内容は、現行運賃を認可した平成十年の時点と現在で、どのように違ってきていると考えるか見解を示されたい。

十 長年にわたる沿線からの要望に応え、高運賃の値下げに踏み出すにはどのような条件が整えばよいのか見解を示されたい。また、条件を整えるために国からの財政支援を検討すべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

鉄道建設に係る費用のうち、鉄道事業者が負担する部分については、運賃収入を始めとする自己資金により賄うことが基本であると考えている。

また、国土交通大臣等は、鉄道事業における旅客の運賃について、鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)第十六条の規定に基づき、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査した上で認可しているところであるが、鉄道事業者ごとにその輸送人員、運送に係る費用、経営環境等がそれぞれ異なることから、各鉄道事業者において運賃が異なっているものである。

二及び三について

御指摘の「北総線二期区間」については、当時の北総開発鉄道株式会社が、昭和四十八年十月に当時の地方鉄道法(大正八年法律第五十二号)第十二条第一項の規定に基づく地方鉄道業の免許を受け、昭和五十七年八月に同法第十三条第一項の規定に基づく工事施行の認可を受けている。一方、当時の運輸省が、新東京国際空港への鉄道アクセスのルートとして、現在の成田新高速鉄道のルートの整備を推進することとしたのは昭和五十九年十一月であり、御指摘の「北総線二期区間の建設工事は空港アクセス路線として関連性をもって進められた」という事実は把握していない。

四について

鉄道事業法第十五条に規定する鉄道線路の使用料等の使用条件及び同法第十六条に規定する旅客の運賃については、法令上、両者の認可の申請又は両者の認可を同時に行わなければならない旨は規定されていない。

五について

鉄道線路の使用に関しては、鉄道線路を敷設する者と当該線路を使用する者が異なる場合に、両者の関係が安定的に維持されることが必要であり、お尋ねの「適正な運営の確保に支障を及ぼす」場合とは、例えば、鉄道線路の適切な維持管理がなされない場合をいう。

六について

御指摘の「使用条件の再構築」が何を指すのか必ずしも明らかでないが、鉄道事業法第十三条第一項に規定する第二種鉄道事業者が、同項に規定する第一種鉄道事業者又は同法第十五条第一項に規定する第三種鉄道事業者の鉄道線路を使用する際の使用条件については、各鉄道事業者の経営判断の下で決定されるべきものであり、使用条件の変更についても、まずは鉄道事業者間で調整がなされるべきものと認識している。なお、国土交通大臣等は、鉄道事業者が使用条件の変更をしようとするときには、同条第三項の規定に基づき、変更後の使用条件が鉄道事業の適正な運営の確保に支障を及ぼすおそれがあると認める場合を除き、認可することとなる。

七について

鉄道事業法第十六条第二項における「適正な原価」には、認可を申請した運賃を適用する路線における運送に関する人件費、減価償却費、諸税等が含まれる。成田新高速鉄道の「運賃原価」については、現時点では運賃の認可の申請がなされていないことから、把握していない。

八について

鉄道事業法においては、鉄道の利用者の利益を保護すること等を目的として、運賃の認可基準や国土交通大臣が当該認可を行う場合の運輸審議会への諮問等が定められており、これらの規定に基づき、運賃の認可を行うこと等により、「透明・公正な運賃」が設定されるものと考えている。

九について

北総鉄道株式会社(以下「北総鉄道」という。)の経営内容については、平成十年度において経常赤字を計上していたものの、平成十二年度以降は経常黒字に転じ、累積損失も着実に減少させていることから、一定の経営改善が見られる一方、いまだ債務超過の状態を脱していないことから、引き続き財務状況の改善が重要な経営課題となっているものと考えている。

十について

鉄道事業における旅客の運賃は、一義的には各鉄道事業者において輸送人員や費用等を踏まえ、各鉄道事業者の経営判断の下で設定されるものであることから、運賃の値下げについても、各鉄道事業者の経営判断に基づいてなされるものであると考えている。

北総鉄道の運賃の値下げについては、現在、沿線の関係市町村等で構成される協議会から北総鉄道に対して要請がなされているところであると承知しており、これら関係者間において、値下げに関する諸課題について十分に検討を重ねた上で、その結果を踏まえて、北総鉄道において判断するべきものであると考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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