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首都高速横羽線料金値上げに関する質問主意書

衆議院 第154回 第71号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2002年5月20日
内閣転送 2002年5月22日
答弁書受領日
2002年5月28日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 1,361字/答弁 989字

質問本文

今回の首都高速道路料金の値上げについては、現下の社会情勢を考えて不適当と思われる。値上げの実施を即刻中止すべきである。値上げの中止は道路利用者に無用な混乱を招かないためにも緊急を要するものである。

従って、次の現状をかんがみ、今、値上げが妥当であるものなのか、質問する。

現在、三ツ沢から羽田までの通行料金は五百円である。公団はこれを六百円に値上げしようとしている。

首都高ではこれら料金を徴収する料金所が原因となり渋滞を引き起こしている。このことは周知の事実である。料金所の混雑解消のためのETC導入を図っているが、高価な車載器や使い勝手が悪いゲートシステムは有効に機能していない。むしろ、中途半端な導入が日々混雑を引き起こす原因となっている。この交通渋滞は横羽線の料金所だけの問題ではない。これら、交通渋滞の抜本的な改善策も取ろうとせず、値上げだけを先行させようとすることは納得のできるものではない。このような事情を踏まえ、今回の公団が行う累積債務の増加抑制策としての値上げには疑問を持たざるを得ない。

一九九三年には一日十五万台であった首都高横羽線の通行量が二〇〇〇年には十三万台と二万台減となっている。これはバイパスの役割を果たす湾岸線ができたからばかりではなく、長引く景気の低迷でトラック等の輸送手段がコスト削減のために通行料金の節約を図って、首都高に平行して走る国道一号線に流れ込んでいるためである。その証左に国道一号線の金港町付近では一九九三年に四万台であった通行量が二〇〇〇年には六万台に増加している。一般道の交通渋滞は時間・経済ロスは勿論、交通事故の多発化、騒音、環境汚染等、社会生活に重大な影響を及ぼしている。

通行料金の値上げは一時的な対処療法に過ぎず、中・長期的に見て決して根本的な解決策にはつながらない。民間企業は経費の削減で商品価格を下げ、売上げを伸ばして収益率を高めている。例えばBSEの影響で死活問題にまで陥ったマクドナルド、吉野家では商品単価の値下げで客足を呼び戻し、収益性は低くても販売数量の増加でマイナス面を補い、却って高い利益をあげている。このような、民間活力の導入手法を見習うべきである。

首都公団は、本来なら無駄なコストを削減しながら収益を高め、利用者に使い勝手の良い最大のサービスを提供していくことを目指すべきである。このことを考えると、公団には公共の役割を担う基本的精神が失われてしまっている。今こそ消費マインドを高めて、景気回復の呼び水となるような効率的な交通環境をつくりだすことを真剣に考えるべきである。「足りなくなれば国民から召し上げる」、官僚的考えは時代の流れに逆行するもので、公団の運営姿勢には苦言を呈さざるを得ない。

現下の厳しい経済状況下において、民間企業では従業員のリストラを始めとし、血の出る思いの改革に取り組んでいる。消費者、利用者の立場から考えると、この中での料金改定は適当とは思われない。むしろ値下げをして利用率を高めていく発想こそが必要である。

値上げは無駄を省くために国が進める特殊法人改革のあり方にも逆行する。国民の総意と国の政策に反することには、絶対に反対である旨の意見を申し述べるとともに、今、なぜ値上げをする必要があるのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

首都高速道路の料金の額は、道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号。以下「法」という。)第十一条第一項の規定により、首都高速道路の新設、改築その他の管理に要する費用を償うものであり、かつ、公正妥当なものでなければならないとされている。また、その額は、現在、過去の道路審議会の答申を踏まえ、未供用の路線であっても、その建設に要する費用が明らかになった時点で当該費用も考慮し、料金の徴収期間が五十年以内となるように定められているところである。

このような首都高速道路の料金の額に関する考え方に基づき、首都高速道路公団(以下「公団」という。)は、平成十三年十月二十二日の神奈川県道高速湾岸線(杉田から三溪園までの区間)の供用開始に当たり、平成十八年度に全線供用開始予定である川崎市道高速縦貫線(富士見から川崎浮島ジャンクションまでの区間)の建設に要する費用も考慮し、料金の徴収期間が五十年以内となるよう料金改定を検討した結果、神奈川線の料金を引き上げることが必要であるとして、法第七条の四の規定に基づき、横浜市長、川崎市長等の道路管理者の同意を得た上で、平成十三年九月二十一日付けで国土交通大臣に認可の申請を行った。これに対し、国土交通大臣は、「高速自動車国道等の料金及び料金の徴収期間の認可に係る公聴会規程」(平成元年運輸省・建設省告示第一号)の定めるところにより、周辺住民、道路利用者等の関係者から広く意見を聴取し、これらの意見も勘案した上で、神奈川線の料金の引上げを適正なものであるとして平成十三年十月十五日付けで認可したところである。なお、認可に当たり、料金改定の時期については、現下の厳しい経済情勢等にかんがみ、公団から申請のあった実施期日(同年十月二十三日)を約八か月延期して本年七月一日から実施させることとした。

なお、公団においては、従来から、建設費及び管理費の縮減に努めているところであり、平成十二年度の建設費及び管理費を平成八年度における技術、工法等により算定した標準的な費用と比較した公団の試算によれば、建設費で約十一パーセント、管理費で約十四パーセントの縮減となっており、さらに、平成十二年十二月、平成十二年度から平成二十年度までの間を計画期間とする「公共工事コスト縮減対策に関する新行動計画」を策定し、一層のコスト縮減に努めることとしていると承知している。

衆議院の原文

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