ことばで探す › 衆議院 第174回
大阪地方検察庁特別捜査部における取調べを記録した文書の廃棄に関する質問主意書
衆議院 第174回 第85号個別の事案 ×1
質問本文
障害者団体向けに格安で郵便サービスを提供する制度を悪用した事件に絡み、昨年五月二十六日、厚生労働省障害保健福祉部係長の上村勉氏が逮捕された。右の事件に関し、過去に上村氏の上司であった村木厚子厚労省雇用均等・児童家庭局長が、六月十四日、大阪地方検察庁特別捜査部に逮捕された。本年二月二日、村木氏の裁判に関し、関係者の供述内容等を記した取調べのメモ(以下、「メモ」という。)を、大阪地方検察庁特別捜査部が廃棄していたことを村木氏の弁護人が明らかにしたとの報道がなされている。右を踏まえ、質問する。
一 一般に、検察官が取調べを行う際、備忘録等として、前文で触れた「メモ」の様な文書を作成するものと思料するが、確認を求める。
二 「メモ」はじめ、検察官が取調べを行う際に作成した文書に関し、どの様な法令が定められているのか説明されたい。
三 二〇〇七年、最高裁判所は、「メモ」はじめ取調べの際に作成される文書について、「個人的なメモを超えた公文書で開示対象となる」との旨の判断を下していると承知するが、右につき法務省、特に検察庁はどの様な見解を有しているか。
四 大阪地検特捜部が「メモ」を廃棄したというのは事実か否か、千葉景子法務大臣は把握しているか。
五 四で、事実ならば、それは裁判の公平性、公正性を失うことに繋がりかねない行為であると考えるが、大阪地検特捜部としてどの様な理由によってその様な挙に出たのか、千葉大臣の説明を求める。
六 四で、事実ならば、千葉大臣として、大阪地検特捜部のどの者が、どの様な理由によりその様な挙に出たのかを徹底調査し、可能な範囲で出来る限りの説明を国民に行う考えはあるか。
七 今回の大阪地検特捜部による「メモ」の廃棄以外に、過去に同特捜部において、「メモ」と同類の、取調べの際に作成される文書が廃棄されたという事実はないか、千葉大臣は把握しているか。
八 東京地検特捜部、名古屋地検特捜部において、今回の大阪地検特捜部による「メモ」廃棄の事例と同様の、取調べの際に作成される文書が廃棄されたという事例はないか、千葉大臣は把握しているか。
右質問する。
政府答弁書
一について
一般論として申し上げれば、検察当局においては、取調べにおける被疑者等の言動を記載したいわゆる取調べメモを作成することがあるものと承知している。
二について
例えば、検察官の面前における供述を録取した書面に証拠能力が認められる場合を定めた刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第三百二十一条第一項第二号等がある。
三について
最高裁判所平成十九年十二月二十五日第三小法廷決定(刑集六十一巻九号八百九十五頁)においては、公判前整理手続及び期日間整理手続における証拠開示制度は、争点整理と証拠調べを有効かつ効率的に行うためのものであり、このような証拠開示制度の趣旨にかんがみれば、刑事訴訟法第三百十六条の二十六第一項の証拠開示命令の対象となる証拠は、必ずしも検察官が現に保管している証拠に限られず、当該事件の捜査の過程で作成され、又は入手した書面等であって、公務員が職務上現に保管し、かつ、検察官において入手が容易なものを含むと解するのが相当であり、取調警察官が、犯罪捜査規範(昭和三十二年国家公安委員会規則第二号)第十三条に基づき作成した備忘録であって、取調べの経過その他参考となるべき事項が記録され、捜査機関において保管されている書面は、個人的メモの域を超え、捜査関係の公文書ということができ、これに該当する備忘録については、当該事件の公判審理において、当該取調べ状況に関する証拠調べが行われる場合には、証拠開示の対象となり得るものと解するのが相当である旨判断されているものと承知している。
一般論として申し上げれば、検察当局においては、刑事訴訟手続における検察官による証拠の開示について、同決定等を踏まえつつ、刑事訴訟法の規定に基づき、適切に対応しているものと承知している。
四から八までについて
個別具体的な事件における捜査機関の活動内容にかかわる事柄については、答弁を差し控える。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。