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最高検察庁による取調べの一部可視化実施方針に関する質問主意書
衆議院 第177回 第100号
質問本文
障害者団体等を対象とした低料金の第三種郵便物制度に係る文書を偽造し、実態のない自称障害者団体「凛の会」に同制度を悪用させたとして、厚生労働省の上村勉元担当係長が一昨年逮捕された。右の事件に絡み、文書偽造を上村元係長に指示したとして、一昨年六月に逮捕された村木厚子元同省雇用均等・児童家庭局長の公判が昨年九月十日に行われ、無罪判決が下された。右の事件を受け、最高検察庁においてチームが組まれ、事件の真相解明に向けた作業が行われていると承知する。右を踏まえ、質問する。
一 民主党として、一昨年の第四十五回衆議院議員総選挙を戦う際、マニフェストの中に、
「6 消費者・人権
49 取り調べの可視化で冤罪を防止する
【政策目的】
〇自白の任意性をめぐる裁判の長期化を防止する。
〇自白強要による冤罪を防止する。
【具体策】
〇ビデオ録画等により取り調べ過程を可視化する。」
との記述を盛り込み、取調べの可視化実現を訴えていたと承知する。右のマニフェストは、取調べの中の一部分のみの可視化で良しとするものであったのか、または全過程の可視化を目指すものであったのか。取調べの可視化に対する菅直人内閣の認識も、右のマニフェストが基となっていると思料するところ、詳細な説明を求める。
二 本年二月二十三日、最高検は、法務大臣の諮問機関である「検察の在り方検討会議」に対し、現在既に行われている、裁判員裁判事件における取調べの一部の可視化に加え、東京、大阪、名古屋の各地方検察庁特別捜査部が扱う刑事事件も、可視化の対象とする方針であることを、二十四日に報告すると発表している。右の三特捜部における可視化措置は、取調べの一部に限るものか、それとも全過程に及ぶものであるのか。詳細な説明を求める。
三 二で、あくまで一部に限定し、全過程を対象としたものでないならば、それは一のマニフェストに掲げた自白の任意性を巡る裁判の長期化、自白強要による冤罪の防止に資することはなく、意味がないと考えるが、江田五月法務大臣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の民主党のマニフェストにおいては、「ビデオ録画等により取り調べ過程を可視化する」ことが示されていると承知しているところ、被疑者の取調べを録音・録画の方法により可視化することについては、その実現に向けて取り組むこととしており、法務省内の勉強会等において、可視化の具体的な在り方等について検討を行っているところである。
二について
最高検察庁においては、本年二月二十三日、「録音・録画試行指針」を公表したところであり、同指針においては、「特別捜査部が取り扱う身柄事件(捜査において、被疑者を逮捕・勾留する事件をいう。)に関し、被疑者の検察官面前調書が適正な取調べにおいて作成され任意性・信用性等に疑念を生ずるものではないことを的確に明らかにし、裁判所の公正な判断に資する立証方策の在り方を検討するため、立証責任を有する検察官の判断と責任において、上記事件における被疑者の取調べの録音・録画を行うことを試行する」とされているものと承知している。
「録音・録画試行指針」によれば、当該試行は、被疑者の身柄拘束中の取調べについて実施するものとされ、録音・録画を行う部分については、右のような試行の趣旨を踏まえ、取調べの持つ真相解明機能を損なわない範囲内で、検察官による取調べのうち相当と認められる部分を適切に選択するものとされているものと承知している。
三について
取調べの全過程を録音・録画せず、その一部を録音・録画した場合であっても、これによって被疑者の供述状況等を客観的に明らかにすることができ、また、録音・録画を行う以前の取調べ状況も録音・録画を行った際の被疑者の供述内容や態度等に反映され、被疑者の供述調書の任意性・信用性等に関する裁判所の判断や取調べの適正の確保に資することとなるものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。