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財源確保に基づく高校無償化の見直しに関する質問主意書

衆議院 第180回 第378号趣旨が明らかではない ×1

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2012年8月22日
内閣転送 2012年8月27日
答弁書受領日
2012年8月31日
提出から9日
答弁の項目数
2
質問 1,757字/答弁 1,489字

質問本文

平成二十二年度から始まった公立高校の授業料無償化、私立高校に就学支援金の実施は、限られた財源の有効活用という観点から考察すると、給付に所得制限がないことが最大の欠陥であり、公私間格差を余計に助長し、公立高校が無償で私立高校のみ授業料を支払うとなれば、結果として公私の不公平感がこれまで以上に高まることは当初から明らかであった。その財源について、昨年、「特例公債を発行可能とするための法案」において、政府民主党は思考停止に陥り、その対処を大幅に遅らせ、同年八月九日、自・公・民三党の確認書を交わし、「高校無償化の平成二十四年度以降の制度の在り方については、政策効果の検証をもとに、必要な見直しを検討する。」とした。その後、本年二月十七日から計十一回にわたって三党の実務者協議が行われたが、政府民主党は、我が自由民主党の主張する「所得制限の導入による財源の活用」について、マニフェストに拘泥するあまり、制度の理念を大きく後退させるものとして、「特定扶養控除を縮減させる」という苦しい代案を示し、協議は事実上決裂したところである。

今回、特定扶養控除の縮減により生じた、高等学校等就学支援金の一・五倍加算の基準の変更などで混乱しているが、この期に及んでは、高校授業料無償化に、年収七百万円以上の所得制限を設け、約二千億円の財源を確保した上、公立高校授業料相当額の「就学援助給付金」を公私問わず支給し、さらに私立高校生においては、公私間格差を是正するため、公私における授業料の差額分を支給、授業料以外における入学時の学校納付金など、低所得の世帯の就学を支援するため、返済不要である「給付型奨学金」を公私問わず支給することが、迷える政府民主党に対する真の教育費負担軽減策と考える。

従って、次の事項について質問する。

一 高校授業料無償化に関して、単なるバラマキではなく、限られた財源の有効活用という観点から考察すれば、給付対象を一定の所得以下に制限する必要があることは明白と考えるが、野田内閣の見解如何。

二 一に関連し、一律に給付した単なるバラマキが、この際何故必要なのか不可解である。マニフェストに拘泥すること以外においての根拠は奈辺にあるのか、野田内閣の明確な見解如何。

三 本年二月十七日からの三党の実務者協議では、その政策効果の検証において、政府民主党は、「経済的理由による中退者数が減少、高校中退者の再入学が増加した」と嘯いているが、生徒全体の三割を私立高校が受け入れていることを考えれば、公私間格差を解消し、保護者の経済力に拘わらず、生徒の意欲・能力に応じて学校を選択できるようにすることが必要と考えるが、野田内閣の見解如何。

四 一〜三に関連し、現状においては、公立が無償で私立のみ授業料を支払っており、結果として公私の不公平感がこれまで以上に高まっているのではないか。この最も大きな問題は、給付に所得制限がないことであり、公私間格差の是正のための財源として、高校授業料無償化に所得制限を設けるべきと考えるが、野田内閣の見解如何。

五 四に関連し、公私間格差を是正するため、所得制限の導入による財源を確保した上、公立高校授業料相当額の「就学援助給付金」を公私問わず支給、私立高校生に対しては、さらに保護者の所得に応じて優先順位をつけ、公私における授業料の差額分を支給し、必要なところにはより厚く支援すべきと考えるが、野田内閣の見解如何。

六 一〜五に関連し、今回、特定扶養控除の縮減により生じた、高等学校等就学支援金の一・五倍加算の基準の変更などで混乱しているが、低所得の世帯にとって、授業料以外の費用、即ち入学時の学校納付金が大きな負担となっており、低所得の世帯の就学を支援するため、所得制限の導入による財源を確保した上、返済不要である「給付型奨学金」を公私問わず支給すべきと考えるが、野田内閣の見解如何。

七 六に関連し、私立高校における授業料の減免措置に対する都道府県の補助事業は、地域の実情に応じて、各都道府県の判断により行われるとしているものの、自治体間の就学支援策に大幅な格差が生じている。国として、格差是正のため、「給付型奨学金制度」を創設すべきと考えるが、野田内閣の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

高等学校を始め義務教育を修了した者(以下「義務教育修了者」という。)を対象とする教育を行う学校は、義務教育修了者の大半が進学し、その教育の成果が広く社会に還元されるものとなっていることから、これらの学校における教育に係る費用について社会全体で負担していくことが適当であると考えられる。また、近年の社会経済情勢の変化に伴い、家庭の状況にかかわらず全ての意志ある高校生等が安心して教育を受けることができるよう、その経済的負担の軽減を図ることが喫緊の課題となっている。さらに、諸外国では多くの国で後期中等教育段階の学校を無償としている。このような諸状況に鑑み、御指摘の「高校授業料無償化」について、所得制限を設けずに実施しているものである。

三から七までについて

御指摘の「高校授業料無償化」については、一及び二についてで述べたとおり、所得制限を設けずに実施しているものである。具体的には、公立高等学校について授業料を徴収しないこととするとともに、私立高等学校等の生徒等に対し、その授業料に充てるために高等学校等就学支援金(以下「就学支援金」という。)を支給することとしている。就学支援金の額については、公立高等学校の授業料の月額の標準となるべき額等を勘案して限度額を定めるとともに、その保護者等の収入の状況に照らして特に当該保護者等の経済的負担を軽減する必要がある生徒等については、当該限度額に一定の額を加算した額を限度額としている。また、各都道府県においては、地域の実情に応じて、私立高等学校等における授業料の減免措置に対する補助事業(以下「授業料減免補助事業」という。)や入学料の減免措置に対する補助事業、高等学校等の生徒に対する奨学金事業(以下「高等学校等奨学金事業」という。)が行われているところであり、政府としては、これらの都道府県の取組に対し、授業料減免補助事業に対する国庫補助及び地方交付税措置、高等学校等奨学金事業に係る資金の交付、平成二十一年度第一次補正予算により設置した高校生修学支援基金の平成二十三年度第三次補正予算による積み増しといった支援を行っている。御指摘の「公私間格差」及び「自治体間の就学支援策に大幅な格差が生じている」の趣旨が必ずしも明らかではないが、以上のような政府及び都道府県の取組により、私立高等学校等の生徒のうち低所得世帯の者に対する支援は、全ての都道府県において公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律(平成二十二年法律第十八号)の施行前と同水準か更に手厚い支援となっているものと認識している。いわゆる給付型の奨学金については、新たな財源の確保等に関する課題があり、また、高等学校等奨学金事業が地域の実情に応じて都道府県において行われていることを踏まえ、国と地方の役割分担の観点から慎重な検討が必要であると考えている。文部科学省としては、御指摘のように「低所得の世帯の就学を支援する」ため、高校生修学支援基金について、奨学金の受給者が高等学校等を卒業後、一定の収入を得るまでの間、その返済を猶予するいわゆる所得連動返済型の奨学金制度を都道府県において整備することを平成二十四年度以降の当該基金の取崩しの条件とする制度改正を行ったところであり、各都道府県に対して当該制度の導入を働きかけてまいりたい。

こうした取組を通じて、政府としては、義務教育修了者が、御指摘のように「保護者の経済力に拘わらず、生徒の意欲・能力に応じて学校を選択」することができるよう、今後とも支援に努めてまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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