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石綿健康被害救済対策に関する質問主意書
衆議院 第189回 第228号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×1
質問本文
石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律(平成二十三年八月三十日法律第一〇四号。以下「平成二十三年改正法」という。)が施行されてから約四年が経過し、附則に基づく五年以内の見直し期限が迫っている。昨年十月には、大阪・泉南アスベスト国家賠償請求訴訟において、国の規制権限不行使の責任を認めた最高裁判決が下されるなど、石綿健康被害救済対策等を巡る状況にも変化がある。一方、環境省は「石綿健康リスク調査」を昨年度で終了し、今年度からは「石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査」を行う予定としているが、患者・住民らから、費用負担を含めた国の関与及び検診内容等の後退を懸念する声が寄せられている。そこで、以下の事項について質問する。
一 石綿による健康被害救済及び防止対策関係
1 石綿による健康被害における国の責任の所在についての政府の基本的な考え方を明らかにされたい。
2 労働者、その家族及び工場周辺住民等を含めた包括的な石綿健康被害の実態把握のための健康調査を進める必要があると考えるが政府の見解を示されたい。
3 震災時に倒壊した建物や復旧工事の際に大量に飛散する可能性のある石綿粉じんによる地域住民、労働者及びボランティア等へのばく露を防止するため政府が行っている具体的措置を明らかにされたい。
二 石綿による健康被害の救済に関する法律関係
1 指定疾病の拡大や補償給付額の増額を行う必要があると考えるが政府の見解を示されたい。
2 平成二十三年改正法においては、改正法施行後五年以内に、「施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な見直しを行う」とされているが、現在の具体的な検討状況について明らかにされたい。
3 政府内における平成二十三年改正法の見直し検討に当たっては、患者及びその関係者等を代表する者を見直し作業に参加させる必要があると考えるが政府の見解を示されたい。
4 石綿健康被害について、工場周辺住民、労働者及びその家族等に対する総合的な支援策の検討を行う必要があると考えるが政府の見解を示されたい。
三 石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査関係
1 肺がん検診等の既存検診の活用に伴い、患者に対し新たに自己負担が課せられるのではないかという懸念がある。試行調査の実施に当たっては、患者の自己負担が生じることのないよう国において措置すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
2 石綿ばく露の評価においては、胸部CT検査の活用が胸膜プラーク等の確認に極めて有用である。試行調査の実施に当たっては、胸部CT検査についての使用制限を設けることなく、各自治体により胸部CT検査に係る対応に格差が生じることのないよう行うべきと考えるが政府の見解を明らかにされたい。
3 胸部CT検査等の画像読影の結果、石綿関連疾患であると疑われ、病理組織診断等の精密検査を実施する場合、自己負担が生じることのないよう国において措置すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
4 試行調査は、石綿健康被害の広がりを考慮すれば対象地域を幅広くする必要があると考える。対象地域について、どのような基準で選定し、今後、対象地域となることを希望する自治体には、どのような手続が求められるのか政府の見解を明らかにされたい。
5 患者、住民及び多くの自治体からも、恒久的な健康管理制度の確立が求められている。また、本試行調査が、「石綿検診(仮称)の実施を見据えたモデル事業」と位置付けられるものと承知している。「恒常的な石綿検診(仮称)」の制度化に向けた展望及び具体的なスケジュールをどのように考えているのか、政府の見解を示されたい。
6 「恒常的な石綿検診(仮称)」の制度化に当たっては、費用負担を含めた国の関与及び検診等の内容を従来の健康リスク調査より後退させないことが最低限必要であると考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
お尋ねの「国の責任」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。なお、政府としては、大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)等の法令に基づき、石綿の飛散防止対策、石綿による労働者の健康障害を防止するための対策等に取り組んできているところである。
一の2について
お尋ねの「包括的な石綿健康被害の実態把握のための健康調査」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成十八年度から平成二十六年度にかけて、過去に一般環境を経由した石綿ばく露による健康被害の可能性があり、調査への協力が得られた自治体を対象として「石綿の健康リスク調査」を実施したところである。また、平成二十七年度からは、将来的な「石綿検診(仮称)」の実施を見据え、「石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査」(以下「試行調査」という。)を実施している。
なお、労働者の石綿に対するばく露については、労働安全衛生法及び石綿障害予防規則(平成十七年厚生労働省令第二十一号)により、事業者は、石綿等の取扱い等に伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者等に対して、医師による健康診断を行い、有所見者の数等を記載した石綿健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならないこととされており、政府としては、これらの健康診断を実施した事業場及び当該事業場における有所見者数等について把握しているため、労働者の石綿健康被害の実態把握のための健康調査を進める必要はないと考えている。
一の3について
石綿を使用している建築物等の解体、改造又は補修に伴う石綿の飛散防止については、大気汚染防止法に基づき、解体等作業の届出や作業基準の遵守等を義務付けている。また、「災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアル」(平成十九年八月環境省水・大気環境局大気環境課)を策定し、倒壊・破損した建築物や復興活動における解体等作業からの石綿の飛散防止等として、応急措置や解体前の調査の留意点、解体等作業の方法等を示している。
また、建築物等の解体等から発生した廃棄物処理に伴う石綿の飛散防止については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)により、石綿を含有する廃棄物を適正に処理するための基準の遵守等を義務付けている。
さらに、労働者が石綿等にばく露することの防止については、石綿障害予防規則により、事業者は、建築物等の解体等の作業に労働者を従事させるときは、呼吸用保護具を使用させなければならない等の必要な措置を事業者に義務付けており、厚生労働省において、同規則の遵守の徹底を図っている。
なお、東日本大震災においては、環境省において、ホームページ等による石綿に関する基礎知識の情報提供、ボランティア等に対する防じんマスク着用の普及啓発、大気濃度調査の定期的な実施等を行ったところである。また、厚生労働省の都道府県労働局において、災害復旧工事に係る作業を行う関係事業者及び労働者に対し、防じんマスクの配布を行うとともに、がれき処理作業等に当たるボランティア等から防じんマスクの配布について要望があった場合には、弾力的に対応したところである。
二の1について
御指摘の「指定疾病の拡大や補償給付額の増額」については、石綿による健康被害の救済に関する法律(平成十八年法律第四号)の施行後、平成二十二年に指定疾病を追加するなどの見直し及び検討を行ってきたところであり、今後とも、同法の施行状況を踏まえた適切な対応を進めてまいりたい。
二の2について
お尋ねについては、最新の医学的知見、海外の状況等の情報の収集を行っているところである。
二の3について
お尋ねの見直し作業に参加する者については、今後検討していくこととしている。
二の4について
お尋ねの「総合的な支援策」の意味するところが必ずしも明らかではないが、石綿にばく露する作業に従事したことにより疾患を発症した労働者及びその遺族に対する補償は、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)又は石綿による健康被害の救済に関する法律に基づき、必要な給付を行っているところである。
また、労働者災害補償保険法等の対象とならない者であって石綿による健康被害を受けたもの及びその遺族に対しては、石綿による健康被害の救済に関する法律に基づき、医療費等を支給するための措置を講ずることにより、石綿による健康被害の迅速な救済を図っているところである。
さらに、工場周辺住民、労働者及びその家族等に対しては、試行調査において新たに保健指導を実施することとしている。
三の1及び3について
試行調査においては、肺がん検診及び精密検査の自己負担分に係る支援を行うこととしている。
三の2について
御指摘の「胸部CT検査」については、試行調査の対象地域において、調査対象者が希望する場合は、実施することとしている。
三の4について
試行調査の対象地域については、アンケートを毎年度行うことにより、全市町村の意向を把握した上で決定することとしている。
三の5及び6について
将来的な「石綿検診(仮称)」の具体的な在り方については、試行調査の実施状況を踏まえながら、今後、検討してまいりたい。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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