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通級指導の担当教員の基礎定数化に関する質問主意書

衆議院 第192回 第180号

提出者
民進党・無所属クラブ
提出日
2016年12月1日
内閣転送 2016年12月5日
答弁書受領日
2016年12月9日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 912字/答弁 1,458字

質問本文

通級指導は、小学校や中学校で、通常の学級に籍をおいて、障害の状態等に応じた特別の指導を受けるという形態で行われるもので、インクルーシブ教育システムの根幹を担うものである。通級指導を実施するためには、適正に教員を配置する必要がある。

以下、質問する。

一 通級指導を実施するためには専任・専門の教員が不可欠である。しかし現状では、予算の範囲内で加配されており、年々通級指導が必要な子が増加しても、単年度の予算措置による加配では、通級指導が必要な子すべてにきめ細やかに対応することができない。こうした状況を文科省はどう考えているか。

二 財務省は、現在の教員配置基準を維持すれば、十年後にあたる二〇二六年度の教職員数は二〇一六年度比で最大四・九万人の削減が可能と試算しているが、その根拠はなにか。

三 財務省は、「文部科学省の改善計画は、各市町村の要望等を根拠とするものであるが、教育効果に関する明確なエビデンスと、それに基づく必要な基礎・加配定数の配置を科学的に検証した結果を根拠とするものではない。今後、少子化や学校統廃合の進展に伴う必要教職員の減少に加え、様々な政策目的別に必要と見込む教職員の数、時期・期間などについて、これまでの教職員配置の効果検証や、教育効果との因果関係、費用対効果などに関する実証研究等を通じ、エビデンスに基づく予算編成を含むPDCAサイクルを徹底する必要がある」としているが、対象児童生徒数がこの十年で二・三倍を超えていることを見れば、その効果が広く実証されているというべきではないか。

四 通級指導は子どもによって抱える問題も伸幅もさまざまで、効果を数値のみで測ることはできない。「教職員配置の効果検証や、教育効果との因果関係、費用対効果」とは何を意味するのか。財務省が効果を数値で測ろうとするのであれば、障害のある子どもへの理解を欠いていると言わざるを得ないのではないか。

五 国立特別支援教育総合研究所の「発達障害のある児童生徒の指導に関する全国実態調査」によれば、通級指導教室が全体の七割弱(六七・八%)の自治体に設置されているが、財務省はこの結果に関してどう考えているか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

小学校、中学校若しくは義務教育学校又は中等教育学校の前期課程において学校教育法施行規則(昭和二十二年文部省令第十一号)第百四十条の規定に基づく障害の状態に応じた特別の指導(以下「通級による指導」という。)を担当する教員については、平成二十八年七月二十九日に文部科学省が取りまとめた「次世代の学校指導体制の在り方について(最終まとめ)」において、通級による指導を受けている児童生徒は、「十年間で二・三倍に増加しているが、これらに必要な教員は十分に措置されていない」とするとともに、「通級による指導に関する専門性を有する教員の養成・確保、通級による指導を必要とする児童生徒数の動向、客観的根拠に基づく指導の効果等を踏まえれば、平成二十九年度から、通級による指導を必要とする児童生徒数に応じて、教職員定数が措置される仕組みとし(基礎定数化)、指導体制の充実を図るべきである」としており、同省としては、この指導体制の充実の実現に向けて取り組んでまいりたい。

二について

御指摘の「試算」は、財政制度等審議会財政制度分科会(平成二十八年十一月四日)において、財務省から説明資料として提出した「子供の数・クラス数の減少に伴う教職員定数の変化」(以下「本資料」という。)における今後十年間の教職員定数の試算を指しているものと考えられる。

本資料は「平成二十九年度予算の編成等に関する建議」(平成二十八年十一月十七日財政制度等審議会建議)に向けた議論に資するためにお示ししたものであり、当該試算は、文部科学省における平成二十九年度予算の概算要求時の見積りに示された平成二十八年度から平成三十八年度までの公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三十三年法律第百十六号。以下「義務標準法」という。)第七条第一項、第十一条第一項等の規定により算定した教職員定数並びに公立の小学校(義務教育学校の前期課程を含む。)、中学校(義務教育学校の後期課程及び中等教育学校の前期課程を含む。)及び特別支援学校ごとに、平成二十八年度における義務標準法第三条に規定されている学級編制の標準に基づき学級編制した場合の学級の一学級当たりの義務標準法第十五条等の規定により加算した教職員定数(以下「加配定数」という。)の割合を平成二十八年度から平成三十八年度まで同一に維持するよう計算した加配定数を基に計算した結果である。

三及び四について

厳しい財政事情の下、予算の質を向上させる必要性が一層増しており、どのような政策が費用対効果の面で望ましいのか、厳しく検証することが重要である。そうした考えの下、「平成二十八年度予算の編成等に関する建議」(平成二十七年十一月二十四日財政制度等審議会建議)において、これまでの教職員配置の持つ学力向上や学習姿勢の改善といった教育効果やそれらの因果関係、外部人材の活用なども含めた政策の費用対効果などについて検証することで、PDCAサイクルを徹底し、教育政策についても政策効果の高い予算にする必要があるとの趣旨の指摘がなされたものと承知している。また、教育効果は多岐にわたり、全てが数値化できるものではないと考えているが、教育効果についての不断の検証は不可欠であり、そのための工夫を進めていく必要があると考えている。

五について

御指摘のとおり、発達障害のある児童生徒の指導に当たり、平成二十六年度において、通級指導教室を設置している自治体が全体の七割弱を占めているものと承知している。

衆議院の原文

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