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元海兵隊員による女性強姦・殺人・死体遺棄事件とその後の公判における容疑者の陳述により明らかとなった米軍の兵士教育の歪等に関する質問主意書
衆議院 第193回 第106号承知していない ×1
質問本文
平成二十八年四月二十八日、沖縄県うるま市において元米海兵隊員で米軍属の男が沖縄県内に住む二十代の女性を強姦した上で殺め、死体を遺棄するという極悪非道な事件を起こした。またしても起きたこのような凶悪事件に対して、沖縄県民は県民大会を開催するとともに、日米両政府に抗議活動等を行い、この事件が女性の人権と尊厳を否定し、尊い人命を損なう重大犯罪であることや、事件の背景には沖縄が今なお米軍の占領・統治下にあるのではないかと思われることや、米軍人や本土の国民には沖縄県民に対する強い差別感情が根強く残っているのではないかと思われること、そして未だに有効な再発防止策を講じることが出来ない日米両政府に対する不信感を募らせていることなどを示してきたところである。
また、本職も平成二十八年五月二十六日付質問主意書第三〇一号で事件の本質を明らかにすることや、再発防止策への有効な手立てを講じることなどを強く求めたところである。
そのような中、本年二月十三日付「星条旗」(米軍準機関紙)は、公判において容疑者が「(事件が起きたあの場所に)あの時居合わせた彼女(被害者)が悪かった」と陳述したと報道した。
そこでお尋ねする。
一 二月十三日付「星条旗」(米軍準機関紙)が報道した容疑者の陳述について政府の承知するところを明らかにした上で、この陳述に対する政府の見解を答えられたい。
二 容疑者は、強姦致死と死体遺棄の罪については起訴事実を認める一方で、殺人罪については殺意がなかったとして否認しているとのことであるが、容疑者の主張について政府の承知するところを明らかにした上で、逮捕前の沖縄県警の調べでは殺害をほのめかしておきながら、逮捕直後から黙秘に転じ、公判では一転して殺意を否認し続けていることについて政府の見解を答えられたい。
三 海兵隊では、兵士としての攻撃性や殺傷能力、上官に対する絶対的な服従を高めるため、「ブートキャンプ」と称される「人間を極限まで追い込む過酷な教育訓練」を実施しているとのことであるが、このような訓練が米国海兵隊や他の米軍で日常的に実施されていることについて政府の承知するところを明らかにした上で、このような訓練は取りも直さず「人間を殺人兵器とするための訓練でしかない」ことや、「人を殺めることに何らかのためらいを感じなくなる」ことに繋がるものであると本職は考えるが、本職のこのような考えについて政府の認識と見解を答えられたい。
四 質問三に関連して、容疑者は、海兵隊を除隊後、沖縄県民の女性と結婚し、子どもを授かり、民間地域に住んでいたわけである。しかし、「ブートキャンプ」の訓練により「人を殺すことに全くためらいはない」とか「女性を連れ去り暴行したい」とかの本質や欲望を持ち続けていたものと思われる。そうであるならば、次の被害者は沖縄県民の誰であってもおかしいことではなくなる。一体沖縄県民の生命や安心、安全を守るためにはどうすべきなのか。政府の認識と見解を答えられたい。
五 質問四に関連して、今回の事件を鑑みると「ブートキャンプ」の訓練を受けた米軍人はすべからく凶悪な犯罪を引き起こす可能性を有していると思わざるを得ないのか、それとも容疑者に限ったことであるとすべきなのか、政府の認識と見解を答えられたい。
六 米軍や政府は、これまで米軍人及び米軍は良き隣人であると口を開けば唱えてきた。しかし、良き隣人が女性の人権や尊厳を虫けらのように踏みにじり、簡単に捨て去るのだろうか。最早沖縄県民は米軍や政府の言う「良き隣人」をこれ以上信じるわけにはいかないと考えているところであるが、政府の認識と見解を答えられたい。
七 米軍や政府は、米軍人・軍属による事件・事故が起きる度に異口同音で「綱紀の粛正」や「教育の徹底」、「実効的な再発防止策の徹底」、「速やかな策定」、「最大限努力」と唱えるが、一向に改善されていない。日米両政府が再発防止策として鳴り物入りで実施した「リバティ制度」は違反者が続出していることや、米軍人・軍属の飲酒運転等の検挙数は増加の一途であることを見ると、なおさらである。政府の認識と見解を答えられたい。
八 質問七に関連して、平成二十八年四月の事件発生後、日米両政府が講じた米軍人・軍属による事件・事故の再発防止策の具体的な内容とその成果について明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
お尋ねは、現在、公判係属中の刑事事件に関わる事柄であり、お答えすることを差し控えたい。
三から六までについて
「ブートキャンプ」に係るお尋ねについては、その詳細について承知しておらず、政府としてお答えできないが、在日米軍は、従来から地元住民との「良き隣人」関係の推進に努めているものと承知している。政府としては、日本国民の米軍に対する信頼が米軍関係者(米軍の構成員若しくは軍属又はそれらの家族をいう。以下同じ。)による事件・事故によって損なわれるような事態が生じてはならないと考えており、米側に対して、米軍関係者による事件・事故の再発防止のための実効的な措置をとるよう、引き続き働きかけていく。
七及び八について
政府としては、国民の生命と財産を守ることが政府の重要な責務であることに鑑み、先に沖縄県で発生した米軍関係者による事件のような悲惨な事件を二度と繰り返すことがないように、犯罪を抑止し、沖縄県民の安全・安心を確保するため、沖縄県における犯罪抑止対策推進チームにおいて「沖縄県における犯罪抑止に関する対策について」を平成二十八年六月三日に決定し、防犯パトロール体制の強化や安全・安心な環境の整備等に取り組んでいるところである。
また、同年七月五日、ドーラン在日米軍司令官(当時)は、在日米軍の説明責任を強化し、米軍関係者の最高水準の行動を確保するための飲酒運転対策を含む新たな措置を発表したところであり、在日米軍は、当該措置を実施していると承知している。
さらに、日米両政府は、平成二十九年一月十六日、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定を補足する日本国における合衆国軍隊の軍属に係る扱いについての協力に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定(平成二十九年外務省告示第二十九号。以下「補足協定」という。)を締結した。補足協定は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第一条(b)が規定する軍属の内容を国際約束の形で補足し、明確化するものである。政府としては、補足協定の着実な実施を通じて、日米間の協力が一層促進され、在日米軍の軍属に対する管理が一層強化されることによって、在日米軍の軍属による事件・事故の再発防止が図られることを期待している。
政府としては、米軍関係者による事件・事故は本来あってはならず、米国に対しては事件・事故の再発防止策を徹底するよう申入れを行ってきている。政府としては、米軍関係者による事件・事故の防止には、米側の努力が重要であると考えており、米側に対して、米軍関係者による事件・事故の再発防止のための実効的な措置をとるよう、引き続き働きかけていく。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。