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自動車用エアバッグガス発生器の火薬類取締法上の扱いに関する質問主意書
衆議院 第193回 第433号
質問本文
火薬類取締法上の火工品は原則として火薬類として同法が適用され一定の規制を受ける。しかし、これら火工品のうち、それぞれ火薬類としての性能は具備してはいるものの、これを装置化、システム化することにより取扱いも安全となり、かつ使用者・管理者の知的水準等も勘案すれば、公共の安全・災害の防止に支障がなく使われるとの前提の下、同法施行規則第一条の四の規定により同法の適用除外とされているものが複数存在する。自動車用エアバッグガス発生器も右のとおり適用除外とされているもののひとつと理解している。
しかしながら、タカタ株式会社製のエアバッグ(以下「タカタ製エアバッグ」という)の不具合にかかわる問題においては、当該自動車用エアバッグガス発生器の経年劣化が当該不具合(暴発)の原因と分析されている。また、平成二十八年九月十五日付日本経済新聞朝刊二十九面「私見卓見車の安全部品、品質確保の仕組みを」によれば、火薬の学識経験者である堀恵一宇宙航空研究教授開発機構教授が「火薬など高エネルギー物質を使う部品の品質を何十年も保証するのは難しい」と指摘している。
加えて、米国エヌビーシーニュース(NBC NEWS)のウェブサイトで同年九月十八日付報じられた記事“Are Your Car's Airbags Ready for Retirement?”においては、米国自動車安全センター(Centre for Automotive Safety)ディレクターであるクレアラン・ディットロー氏が「エアバッグ(自動車用エアバッグガス発生器)の寿命をテストする方法はない」と指摘し、また米国自動車研究センター(Centre for Automotive Research)名誉所長であるD.コール博士は「エアバッグ(同)の加速劣化試験は困難である」と指摘している。そしてこれら日米専門家による一連の指摘はタカタ製エアバッグに限ったものではない。
これらを踏まえ、以下質問する。
一 自動車用エアバッグガス発生器が、火薬類取締法の適用除外となった経緯と理由を具体的に説明いただきたい。
二 タカタ製エアバッグ不具合の原因が自動車用エアバッグガス発生器の経年劣化とされ、また専門家から右のとおり一連の指摘がなされている以上、もはや火薬類取締法の適用除外を受けるだけの安全性が必ずしも十分に担保されているとは言えず、同法の適用除外とすることは適切と言えないのではないか。政府の見解を伺う。
三 引き続き同法の適用除外とするのであれば、右の日米専門家の一連の指摘をふまえれば、我が国政府として自動車用エアバッグガス発生器に対し有効期限を設定する必要があるのではないか。政府の見解を伺う。
右質問する。
政府答弁書
一について
自動車用エアバッグガス発生器(火薬類取締法施行規則(昭和二十五年通商産業省令第八十八号)第一条の四第五号に規定するものをいう。以下「ガス発生器」という。)については、昭和六十年度に市場開放問題苦情処理に関する申立てを受け、昭和六十一年度に通商産業省(当時)において検討を行い、災害の発生の防止及び公共の安全の維持に支障を及ぼすおそれがない火工品として、火薬類取締法(昭和二十五年法律第百四十九号。以下「法」という。)の適用除外とした。
二について
タカタ株式会社製のガス発生器については、異常破裂の原因と考えられる火薬(硝酸アンモニウム)の危険性の周知を行った上で、リコールの対応を行っており、また、同社製以外のガス発生器については、経年劣化を原因とする不具合の発生は報告されていない。このため、政府としては、現時点においてガス発生器を法の適用除外とすることは不適切とは考えていない。
三について
経年劣化を原因とする不具合が発生し、リコールの届出が行われているガス発生器については、当該ガス発生器を備える自動車を製造する事業者において、速やかに交換が進められているところであり、それ以外のガス発生器については、経年劣化を原因とする不具合は報告されていない。政府としては、御指摘のように「自動車用エアバッグガス発生器に対し有効期限を設定する」必要性について、国際的な動向も踏まえつつ、慎重に判断してまいりたいと考えている。
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