Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第203回

放課後等デイサービスに関する質問主意書

衆議院 第203回 第16号お答えすることは困難 ×2承知していない ×1

提出者
無所属
提出日
2020年11月13日
内閣転送 2020年11月24日
答弁書受領日
2020年11月27日
提出から14日
答弁の項目数
7
質問 1,884字/答弁 2,013字

質問本文

放課後等デイサービスは障害のある児童生徒が通う療育及び居場所機能を持つ施設として、令和元年度は全国でおよそ一万四千施設あり、二十二万六千人が利用した。平成二十九年四月施行の放課後等デイサービス指定基準等の改正により、不適切または質の低い支援について見直されたものの、令和二年度の厚生労働省の障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおいても、改善を要する事案があるとされる。

上記を踏まえ、以下質問する。

一 放課後等デイサービス施設(以下、「施設」という。)では、三十分未満など極端に短時間でのサービス提供であったとしても、長時間の場合と同様に、一回当たりの報酬が算定される。

1 同じ福祉サービスでありながら、介護保険の通所介護事業所は、サービス提供時間の短縮を行った場合、実際のサービス提供時間の区分に対応した報酬区分を算定する。同様のサービス形態にありながら、施設では、報酬算定において実際のサービス提供時間が考慮されていない理由は何か。通所介護事業所の報酬区分と相違する報酬算定は、施設がサービス提供時間の短縮に応じた減額算定等が不要なため、過剰な請求を常態化させる要因となっているのではないか、政府の見解を問う。

2 障害福祉サービス等報酬改定検討チームが指摘する論点によると、療育の支援時間の長短について、どちらを高く評価すべきかは判断が難しいとされるが、施設が児童のセルフプランに沿い適切な時間設定を行うことにより、報酬の算定が可能と考えられる。予定されたデイサービス提供時間の短縮が頻発する施設については制度の趣旨にそぐわないサービスを提供しているおそれもあるが、政府は原因や傾向を把握しているか。とりまとめを行っているのであれば、詳細を伺いたい。

二 施設の療育支援の結果として児童が発達するほど、指標該当児に適合しなくなり施設の報酬が減額となる。収支のみを考慮するならば、施設は療育の成果を求めずにサービスを提供し続けた方が黒字経営に寄与することとなってしまう。一方、介護報酬において、要介護度の改善に関するインセンティブ制度及びアウトカム評価が進められている。これを踏まえ、施設の療育支援についても、同様の評価設定を検討することも有用と考えるが、政府の見解を問う。

三 障害福祉サービス等報酬改定検討チームが指摘する論点によると、障害の重い児童を受け入れた場合や障害が軽度であっても行動障害を持つなど、対応が困難な児童について、地方自治体により指標該当児の判定に差があるとされる。地方自治体による判定の結果、指標該当児の割合が五十%以上に達しない限り、基本報酬上評価されない。地方自治体で差があるとされている状況は、障害のある児童生徒及び施設の不利益に繋がるのではないか。また、指標該当児の判定には、介護保険制度の認定調査員及び介護認定審査会のような、判定の公平性を担保する手順が活用できると考えるが、政府の見解を問う。

四 施設への送迎については、本来、児童生徒の自立と社会参加を獲得するために、自力で通学する力をつけることが療育の大前提とされるところ、平成三十年度の実態調査では七十九・三%の施設が送迎加算を算定しており、実質的に施設の基本報酬に近い状態となっている。送迎加算は、施設にとって保護者へ過剰なサービス提供を勧めるインセンティブとなっている側面がないか。政府の見解を問う。

また、送迎加算の一部を基本報酬に組み込み、送迎加算制度を取りやめることで、児童生徒の自立と社会参加を阻害する送迎について見直しが進むのではないか、政府の見解を問う。

五 施設では、福祉サービス以外に様々な事務作業、行事等の準備、会議及び研修があるとされる。基本報酬はあくまで福祉サービスに関する請求となるため、事務作業などの残業代に関する人件費を施設が工面できず、職員のサービス残業及び休憩時間の未取得などが常態化しているとの指摘がある。サービス残業など施設の労働環境の実態について、調査を行う必要はないか、政府の見解を問う。

六 施設の人員には専門性の確保が求められる。障害福祉サービス等報酬改定検討チームの資料によると、障害福祉サービス経験者を一定の経過措置を設けた上で施設の人員配置基準の対象から外し、保育士・児童指導員のみにするとの検討の方向性が示された。しかし、廃止後に施設の人材確保が間に合わず、人員配置基準の達成を維持できなければ、施設の経営上大きな影響を及ぼすと考えられる。廃止によって生じる影響と対策について、詳細を伺いたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

放課後等デイサービス給付費については、児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成二十四年厚生労働省告示第百二十二号)別表第三の一及び厚生労働大臣が定める施設基準(平成二十四年厚生労働省告示第二百六十九号)八に基づき、放課後等デイサービスの提供時間が三時間以上である場合と三時間未満である場合に区分して所定単位数を算定することとしている。このような算定方法とした上で、更に提供時間による区分を細分化し、提供時間の長短によって報酬額に差を設けることとしていないのは、一定の時間をかけて集団的な療育を提供する場合と短時間で個々の障害児に応じた療育を提供する場合のいずれを報酬上高く評価すべきかを判断することは困難である等の理由によるものである。なお、御指摘のような「三十分未満など極端に短時間でのサービス提供」が障害児の状況を踏まえずになされることは適切ではないと考えられることから、現在、厚生労働省の「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」(以下「検討チーム」という。)において、その報酬上の取扱いについて検討を行っているところである。

一の2について

御指摘の「予定されたデイサービス提供時間の短縮が頻発する施設」については把握していない。

二について

放課後等デイサービスは、障害児に対し、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与するものであるが、御指摘の「インセンティブ制度及びアウトカム評価」のような仕組みを設けることについては、生活能力の向上等が放課後等デイサービスの効果によるものか障害児の成長によるものかを分けて評価することが困難であるといった課題があると考えているため、現時点において検討する予定はない。

三について

放課後等デイサービスを利用する障害児に対して行われる厚生労働大臣が定める施設基準別表第二に定める項目に係る判定について、判定を行う市町村によって差があることは、公平性の観点から適切ではないと考えており、現在、検討チームにおいて、令和二年十月五日に開催した検討チームの資料(以下「検討チーム資料」という。)において厚生労働省が示した「指標該当児の判定スコアを用いる際に、判定のバラツキを防ぐため、留意事項等を設けてはどうか。」との「検討の方向性」を踏まえて、市町村間における差の改善方法について検討を行っているところである。なお、御指摘のような手順を設けるかどうかについては、市町村の事務負担も考慮しつつ慎重に検討することが必要であると考えている。

四について

平成三十年度障害者総合福祉推進事業「食事提供体制加算等に関する実態調査」によれば、放課後等デイサービスにおいて「送迎を行っている理由」は、「利用者の通所時の安全に不安があるから(事故や犯罪に巻き込まれるなど)」が六十七・二パーセント、「重度の障害者など、自ら通所が困難な利用者がいるから」が五十七・二パーセントとなっており、必要性を踏まえて送迎が行われている実態が示されていることから、「送迎加算は、施設にとって保護者へ過剰なサービス提供を勧めるインセンティブとなっている」との御指摘は必ずしも当たらないものと考えている。

また、御指摘の「送迎加算」は、障害児を居宅等から放課後等デイサービス事業所まで送迎した場合に算定できる報酬であるところ、御指摘のように「送迎加算の一部を基本報酬に組み込み、送迎加算制度を取りやめる」こととした場合には、送迎の有無にかかわらず一定の報酬を算定することとなり、必要な児童の送迎が行われなくなるおそれがあると考えている。

五について

放課後等デイサービスの報酬は、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十一条の五の十九第一項等の規定に基づき都道府県等が条例で定める基準に定める事務や研修等を含めた運営を行うために必要な費用について、障害福祉サービス等経営実態調査の結果等を勘案して定めており、報酬の水準が低いことにより御指摘のような労働関係法令違反が「常態化」しているとは考えておらず、御指摘の調査を行うことは考えていない。

六について

児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成二十四年厚生労働省令第十五号)における放課後等デイサービスに係る人員に関する基準について、検討チーム資料の「検討の方向性」のとおり、「「障害福祉サービス経験者」を廃止し、保育士・児童指導員のみ」とした場合、一部の放課後等デイサービス事業所においては、保育士又は児童指導員を新たに置く必要が生じ得るものと考えている。このため、検討チーム資料の「検討の方向性」においては、「一定期間の経過措置を設けた上で」と示しているところであり、見直しに伴う影響も十分踏まえて検討していくこととしている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2023年11月24日 早稲田 ゆき(立憲民主党・無所属) 答弁 2023年12月5日
提出 2008年6月16日 小池晃 答弁 2008年6月24日
参議院 第169回 第167号承知していない ×1

件名の語が重なる質問主意書

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる