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精神科病院における患者虐待防止のための取組みに関する質問主意書
衆議院 第204回 第189号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
神戸市西区にある神出病院において看護師らによる患者に対する虐待事件が二〇二〇年三月に発覚した。この事件は、内部通報ではなく別の事件の捜査で発覚したものである。
神出病院での事件を受けて、厚生労働省が二〇二〇年に実施した調査によれば、二〇一九年度までの五年間に地方自治体が把握した、精神科病院内での虐待の疑いがある事案は、合わせて八十九件で、このうち暴行が全体の六割以上にあたる五十七件、暴言が十四件、猥褻行為が七件などとなっている。ただし、地方自治体が虐待を把握したきっかけは、病院の内部通報は全体の約半分で、残りの半分は患者や家族、匿名の人からの通報などで発覚していた。このことから、虐待の疑いがある事案は氷山の一角にすぎないのではないか、という指摘がある。精神科病院の改善の必要性に鑑み、以下、質問する。
一 精神科病院で虐待が発生する原因として、精神科病院の持つ閉鎖性があげられる。行政及び精神医療人権センターが、精神科病院の病棟へ視察し、患者等から聞き取りを行うなどして精神科医療にかかる患者の権利擁護制度の整備が急務と考えるが、政府の取組み如何。
二 日本では身体拘束の件数が激増している。厚生労働省の調査によれば、二〇一九年六月三十日時点の身体拘束件数(拘束指示が出ている人の数)は一万八百七十五人であり、五千人超だった二〇〇〇年代から倍増している。身体拘束がエコノミークラス症候群に結びつきやすいことは明らかであるにも拘わらず、身体拘束が頻繁に行われ死亡事例は少なくない。我が国の精神科医療における身体拘束の多さは世界的に見ても異常であり、大幅に削減すべきであると考えるが、政府の取組み如何。
三 いわゆる障害者虐待防止法においては、障害者福祉施設従事者等及び使用者による障害者虐待については地方自治体への通報義務が課されることによって障害者の虐待防止を図っているところ、医療機関従事者による障害者虐待についても同様に通報義務を課すことを提案するが、政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の「権利擁護制度の整備」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、都道府県及び指定都市(以下「都道府県等」という。)に対し、都道府県等が実施する精神科病院に対する実地指導において、虐待が疑われる事案について病院職員や入院患者に対して聞き取りを行うことを要請しており、また、都道府県等を通じて精神科病院に対し、虐待が疑われる事案が発生した場合には、速やかにその概況を都道府県等に報告するよう周知徹底しているところである。これらの取組を通じて、精神科病院における虐待の防止等を図ることにより、患者の人権の保護に努めてまいりたい。
二について
身体的拘束は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号。以下「精神保健福祉法」という。)第三十六条第三項において、精神保健指定医が必要と認める場合でなければ行うことができないとされており、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第三十七条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準(昭和六十三年厚生省告示第百三十号)において、対象患者の要件や、身体的拘束が漫然と行われることがないよう、医師は頻回に診察を行うものとすること等の基準を定めている。また、現在、令和三年度厚生労働行政推進調査事業費補助金による「持続可能で良質かつ適切な精神医療とモニタリング体制の確保に関する研究」(以下「調査研究」という。)において、身体的拘束の最小化の手段について研究を行っているところである。
身体的拘束については、精神保健福祉法の規定に基づき、必要最小限の範囲内で行われることが基本であると考えており、調査研究から得られた知見等を踏まえながら、引き続き、患者の人権に配慮した適切な医療が提供できるよう努めてまいりたい。
三について
医療機関は一般的に障害の有無にかかわらず利用される機関であることに鑑みれば、障害者への虐待のみが通報対象となると医療機関において障害者と障害者以外の方との間に不整合を生じさせることになること、及び精神保健福祉法第三十七条の二の規定に基づき、精神保健指定医は、精神科病院に入院中の者の処遇が著しく適当でないと認めるときは、当該精神科病院の管理者にその旨を報告すること等により、当該管理者において当該精神科病院に入院中の者の処遇の改善のために必要な措置が採られるよう努めなければならないとされていることから、現時点では、政府としては、障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成二十三年法律第七十九号)において、医療機関に従事する者による障害者虐待に係る通報義務を課すことは考えていない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。