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袴田事件をはじめとする冤罪の防止に関する質問主意書

衆議院 第211回 第50号趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×2

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2023年4月12日
内閣転送 2023年4月17日
答弁書受領日
2023年4月21日
提出から9日
答弁の項目数
3
質問 1,201字/答弁 1,102字

質問本文

いわゆる袴田事件について、東京高裁は、令和五年三月十三日、再審開始を認める決定をした。冤罪の再発を防止することは民主国家として不断に追求していかなければならない。そこで質問する。

一 袴田事件において、東京高裁の大善文男裁判長は、弁護側が示した実験結果などについて、「一年以上みそに漬けられると、血痕の赤みは消えることが専門家の見解からも化学的に推測できる。袴田さんが犯行時に着ていたという確定判決の認定には合理的な疑いが生じる」と指摘している。さらに「衣類は事件から相当な期間が経過したあとに第三者がタンクに隠した可能性が否定できず、事実上、捜査機関による可能性が極めて高い」と厳しく批判し、証拠の捏造の疑いに言及した。袴田事件において、証拠の捏造の有無について調査をするつもりはあるか、政府の考えをお示し願いたい。証拠の捏造の有無についての調査をしない場合は、調査をしない理由をお示し願いたい。また、証拠の捏造を防止するために、政府はどのように取り組んでいくのか、政府の考えをお示し願いたい。

二 袴田事件においては自白の強要があったとされているが事実か。自白の強要を防止するために取調室に監視カメラを設置し、取調べを録画して、裁判の証拠にする必要があると考えるが、政府の考えをお示し願いたい。また、自白の強要を防止するために政府はどのような対策をしていくのか、政府の考えをお示し願いたい。

三 刑事裁判において、被告人の無罪につながりそうな情報をすべて開示しているか、政府の見解をお示し願いたい。開示していない場合、捜査機関や検察が収集した証拠は、国民の税金によって収集されたものであり、被告人やその弁護人に対して、すべて漏らさず開示すべきと考えるが、政府の考えをお示し願いたい。

四 平成二十六年六月二十七日の答弁書(内閣衆質一八六第二四五号)に「検察当局においては、いわゆる検察官手持ち証拠の被告人又は弁護人に対する開示については、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)に従って適切に対応しているものと承知しており、また、これらの全てを被告人又は弁護人に開示することについては、関係者の名誉・プライバシーの侵害、罪証隠滅、証人威迫等の弊害が生じる場合があることや、国民一般から捜査への協力を得ることが困難になるおそれがあるなどの問題があり、慎重に検討する必要があると考えている。」との記載がある。ここに記述されている「名誉・プライバシーの侵害」「罪証隠滅」「証人威迫等の弊害が生じる場合」「国民一般から捜査への協力を得ることが困難になるおそれ」とはどのようなことか、それぞれ、具体的な事例を挙げてお示し願いたい。その上で、物的証拠や、DNA鑑定などの科学的な証拠については、被告人やその弁護人が希望する場合にはすべて漏らさず開示すべきと考えるが、政府の考えをお示し願いたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねは、個別具体的な事件における裁判所の判断に関わる事柄である上、現在再審公判が係属中の事件に関わる事柄であるので、お答えすることは差し控えたい。

その上で、一般論として申し上げれば、捜査は、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)等に定められた手続に従って収集された証拠によって事案の解明を行うものであって、それが適正に行われるべきことは当然であり、捜査当局においては、これらの法令の趣旨等を踏まえながら、捜査活動の適正の確保に努めているものと承知している。

二について

お尋ねは、個別具体的な事件における裁判所の判断に関わる事柄である上、現在再審公判が係属中の事件に関わる事柄であるので、お答えすることは差し控えたい。

その上で、一般論として申し上げれば、捜査当局においては、刑事訴訟法の規定等に従って被疑者取調べの録音・録画を実施していることに加え、やむを得ない理由がある場合のほか、深夜に又は長時間にわたる取調べを避けることなど、適正な被疑者取調べの確保に努めており、今後も引き続きこれらの取組を進めていくものと承知している。

三及び四について

御指摘の「被告人の無罪につながりそうな情報」、「物的証拠」及び「DNA鑑定などの科学的な証拠」の具体的な範囲が必ずしも明らかではないが、検察当局においては、先の答弁書(平成二十六年六月二十七日内閣衆質一八六第二四五号)四についてでお答えしたとおり、いわゆる検察官手持ち証拠の被告人又は弁護人に対する開示については、刑事訴訟法に従って適切に対応しているものと承知しており、また、これらの全てを被告人又は弁護人に開示することについては、様々な問題があり、慎重に検討する必要があると考えている。

御指摘の「「名誉・プライバシーの侵害」「罪証隠滅」「証人威迫等の弊害が生じる場合」「国民一般から捜査への協力を得ることが困難になるおそれ」」の「具体的な事例」についてのお尋ねについては、例えば、「名誉・プライバシーの侵害」としては、被害者等の私生活にわたる事項が記載された証拠物や供述調書の内容が第三者に明らかになることによる名誉・プライバシーの侵害、「罪証隠滅」及び「証人威迫」としては、被告人に不利な供述をしている証人予定者に対し、脅迫、買収等の手段により、被告人に有利な証言をするよう働きかけることによる罪証隠滅及び証人威迫並びに「国民一般から捜査への協力を得ることが困難になるおそれ」としては、供述調書の内容が明らかになることにより、事後の嫌がらせや報復等を懸念し、国民一般が、捜査への協力にちゅうちょするようになるおそれが考えられる。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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