ことばで探す › 衆議院 第71回
家内労働者の労働条件改善に関する質問主意書
衆議院 第71回 第7号検討してまいりたい ×1
質問本文
衆議院議長 中村梅吉 殿
家内労働者の労働条件改善に関する質問主意書
昭和四十五年、きわめて低い労働条件をしいられてきた家内労働者の労働条件の改善をめざして、家内労働法が制定された。しかしながら、施行二ヵ年余、いまだに法の完全な施行と労働条件の改善は満足すべき状態にない。そこで、次の点について政府の見解をただしたい。
一 二百余万の家内労働者に家内労働手帳を交付することが急務であるにもかかわらずその普及は遅々として進んでいない。
すみやかに家内労働者全員に家内労働手帳がゆきわたるよう万全の措置を講ずべきである。
二 家内労働者は、ぎりぎりの生活の維持のため働いているのであつて、この家内労働による収入に課税するというのは、最低の生活を支えるための労働という点から見ても大きな疑問が生ずる。
労働省労働基準局昭和四十七年五月の「家内労働のしおり」でいみじくも指摘しているとおり「家内労働者の約九割は、内職的家内労働者で、その平均収入は、年間十六万三千円です。したがつて、ほとんどの家内労働者は必要経費の控除を考えると、本人の所得について所得税も地方税もかからず、また夫の税金の計算のとき、配偶者控除を受けられます。」という家内労働の実情である以上、この際、家内労働による一切の収入に対する課税を免税とすべきであると考えるがどうか。
三 家内労働法では、最低工賃を決定することができると定められているが、通例定められた最低工賃は、最低賃金法による最低賃金をやや下まわつている。
最低工賃が最低賃金を下まわることのないよう定められるべきではないか。
四 労働災害補償制度は、家内労働者の場合、特別加入で一定の作業に限定されているが、すべての家内労働者に適用されるべきではないか。
五 家内労働法成立時に両院社会労働委員会でなされた附帯決議で、「本法施行にあたり必要な労働基準監督官の確保」に努めることが明記されているにもかかわらず、実際には、全く監督官が確保されていない。
すみやかに労働基準監督官の確保に努めるべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
家内労働手帳制度は、委託条件の明確化を図るための基本的な事項であるので、法施行以来、家内労働行政の重点として諸々の機会を通じてその普及に努めており、とくに毎年実施している「家内労働旬間」においては、本制度の普及徹底のための広報、監督指導等をくり返し行なつているところである。今後ともその普及には一層努力してまいりたい。
二について
家内労働者など一般的に所得が低く税負担力に乏しい者の課税については、従来から課税最低限の引上げ等により、十分配慮してきているところであり、今後とも努力してまいりたい。
三について
最低工賃の額は、その地域内における同一又は類似の業務に従事する雇用労働者に適用される最低賃金との均衡を考慮し、三者構成の審議機関の答申を尊重して決定しているものである。今後とも最低工賃の決定に当たつては、適正な水準を確保してまいりたい。
四について
労災保険制度は、本来、雇用関係を前提とした制度であるが、家内労働者についてもその業務の実態、災害の発生状況等からみて、危険有害度の高い業種および作業に従事する場合に特別加入の途をひらいたものであり、その範囲については、これらの趣旨をふまえつつ今後さらに検討してまいりたい。
五について
家内労働法施行後、昭和四十八年度までに合計二六四名の労働基準監督官の増員を図つてきたところであり、家内労働法の施行については、さらに効果的な監督指導に努めてまいりたい。
右答弁する。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。