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伊達火力発電所パイプライン建設に伴う資料公開と手続きに関する質問主意書

衆議院 第82回 第9号

提出者
衆議院
提出日
1977年10月26日
内閣転送 1977年10月29日
答弁書受領日
1977年11月18日
提出から23日
答弁の項目数
5
質問 1,852字/答弁 1,799字

質問本文

衆議院議長 保利 茂 殿

伊達火力発電所パイプライン建設に伴う資料公開と手続きに関する質問主意書

北海道電力株式会社(以下、北電という)が北海道伊達市に建設する予定の伊達火力発電所及びその燃料輸送パイプライン(以下、本件PLという)建設経過における法の運用、地域住民の不安解消の方法などに疑問なしとしないので質問いたします。

一 昭和四十七年七月一日、北電は伊達市と伊達火力発電所の公害防止に関する協定を締結し、これに札幌通産局長が立会いました。

1 同協定が必要とされる理由及び同協定の法的根拠と法的拘束力を明らかにされたい。

2 同協定第二十一条に規定される公開の原則の意義を明らかにされたい。

3 同協定の運用実態を、立会人がいかなる方法で常時は握しているのか明らかにされたい。

二 伊達火力発電所建設工事の際に、三名の死者が出たと報道されました。

1 右工事に関するすべての死亡事故について、それぞれ、日時、場所、死亡者名、職業、工事の名称、事故の経過及び工事の請負会社名(元請の外に下請があればそのすべて)を明らかにされたい。

2 それぞれの事故について、北電から伊達市及び札幌通産局長に報告された期日を明らかにされたい。

3 それぞれの事故について、関係地域住民への説明がなされたか否かを明らかにされたい。

三 本件PL工事に関する設計図書、施工要領書、工事仕様書の周知徹底方法について質問します。

1 電気事業法第四十一条に基づく工事計画の認可は、これらの書類を検討した上でなされたものと考えますが、事実はどうか。

2 これらの書類を見たことがある関係地域住民は、着工後三箇月余り経過した現在、一人もいないとのことであるが、事実を明らかにされたい。

3 関係地域住民は本年八月三十一日付の書面にてこれらの書類を北電に請求し、併せて伊達市長並びに通商産業大臣に対して入手検討できるよう配慮を要望したとのことですが、関係地域住民の請求並びに要望について右三者はどのような処理を行つたか明らかにされたい。

4 これらの書類は、関係地域住民が見たいと考えたときに、どこへ行けば入手あるいは閲覧できるように通産省は指導してきたか、あるいはこれらの書類は見せてはならないものなのかを伺いたい。

5 札幌通産局、北海道当局及び伊達市当局は、これらの書類に規定される事柄が現場において遵守されているか否かを確認する方法として、いかなる手段を講じているか。現場に派遣している職員の職名若しくはそれにかわる者の所属団体名を明らかにされたい。

四 本件PL用地に関し農地転用手続きが行われたが、この手続きについて住民から監査請求がなされ、伊達市監査委員は昭和五十二年一月二十七日付通知の中で、「通達と異なる処理である事実は認められる」とした後、「道当局は、従来より通達と異なる申出書の取扱いを慣例として認め、農林省当局もこれを是認し、(以下略)」と述べています。

1 ここでいう通達の法的根拠を明らかにされたい。

2 農林省が通達違反の事務取扱いを是認したとのことですが、事実であれば、その是認手続き、期日、文書名、是認者職名を明らかにされたい。

3 違反することが慣例として当然視されるような通達がなされた経緯を明らかにし、この状態を放置することの必要性を伺いたい。

4 北電のためだけに事務取扱いを手加減しているのではないことを明らかにするために、通達に違反する事務取扱いの具体例三件を挙げられたい。

五 本件PL設置予定個所である伊達土地改良区館山下用水路敷地内において、北電は昭和五十一年十二月頃三面張コンクリート工事を実施しようとし、途中で中止したといわれています。

1 右工事の開始及び中止の期日を明らかにされたい。

2 右工事の名称、目的、内容、発注者名、受注者名、施工業者名(下請があればその業者名すべて)、契約期日を明らかにされたい。

3 右工事の中止理由を明らかにされたい。

4 右工事に係る土地改良区の意志決定経過に問題があるとされ、昭和五十一年十二月十三日に北海道当局は、土地改良区の意志決定は総代会でなされる必要があると述べた、とされているが、事実に相違ないか。

5 右工事に係る土地改良区の意志決定経過を明らかにされたい。

6 北電は、本件PL工事に関する説明会を館山下地区沿線住民には行つていないという。事実であればなにゆえそのような事態に至つたかを明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の協定は、伊達市と北海道電力株式会社の間において、伊達発電所一号機及び二号機の建設に関し、公害を防止して地域住民の福祉を確保するための遵守事項として締結されたものであると承知している。同協定の解釈については、協定当事者である伊達市と北海道電力株式会社の協議によるものとされている。

なお、札幌通商産業局長は、伊達発電所の工事について適宜事情の聴取を行う等状況のは握に努めているところである。

二について

1 伊達発電所建設工事において発生した死亡事故の内容は、次の表のとおりである。

2及び3 1で述べた事故について、北海道電力株式会社は、伊達市にそれぞれ事故発生当日連絡しているが、地域住民には特に説明していないと聞いている。

三について

1 電気事業法第四十一条に基づく伊達発電所の工事計画の認可は、北海道電力株式会社から提出された工事計画認可申請書及び同法施行規則第三十二条に定める書類を審査して行つたものである。

2から4まで 通商産業省は、従来より北海道電力株式会社に対し、計画の内容、環境保全対策等について地域住民等に周知を図り、その理解と協力を得るよう指導しているところであり、伊達市も同様の指導を行つていると聞いている。また、北海道電力株式会社は、伊達発電所のパイプライン工事の計画の内容、環境保全対策等につき、「伊達火力パイプラインについて」、「伊達発電所燃料受入パイプラインの安全及び環境保全対策等について」等の資料の配布を行うとともに、住民説明会等においてこれらに関する必要な説明を行つてきていると聞いている。

5 通商産業省は、札幌通商産業局公益事業部発電課の職員を現地に派遣し、伊達発電所のパイプラインの工事が電気事業法に基づき認可した工事の計画に従つてなされていること等を確認している。また、北海道及び伊達市においてもそれぞれ工事の施行状況等について所要の確認を行つていると聞いている。

四について

御指摘の通達は、「農地等転用関係事務処理要領の制定について」(昭和四十六年四月二十六日付け四六農地B第五〇〇号農林省農地局長通達、以下「事務処理要領」という。)を指すと考えられるが、事務処理要領は、農林大臣の命に従つて農林事務次官が発した通達に基づき農地等の転用許可事務の円滑かつ適正な運用を期すための事務処理の一般的方針を示したものである。

事務処理要領では、農地転用事前審査申出書は、申出者の便宜のため、直接農林省に提出することとしているが、事務処理要領は、申出者において農業委員会及び都道府県知事を経由して提出することとした場合にこれを排除する趣旨のものではない。

五について

1及び2 御指摘の用水路に係る工事の内容等は、次のとおりであると承知している。

(1) 工事の開始の期日

昭和五十一年十一月二十七日

(2) 工事の中断の期日

昭和五十一年十二月十六日

(3) 工事の名称

館山下水路改良工事

(4) 工事の目的及び内容

伊達土地改良区の水路用地内におけるパイプラインの埋設工事を行うのに伴い、用水路の機能保持のため、素掘水路を装工水路に改良するものである。

(5) 発注者名

北海道電力株式会社

(6) 受注者名

伊達建設事業協同組合

(7) 施行業者名

不二工営株式会社及び日胆土木株式会社

(8) 契約期日

昭和五十一年十一月二十五日

3 北海道電力株式会社は、伊達土地改良区の要請により、本工事を中断したものと聞いている。

4及び5 本件工事については、昭和五十一年五月十一日付けで、北海道電力株式会社伊達火力発電所建設所長から伊達土地改良区理事長に対し、「燃料輸送用パイプラインの貴所有水路用地の通過(埋設及び横断)ならびに工事中の一時使用願い」が提出され、これに対し、伊達土地改良区理事長は、伊達土地改良区業務運営規程第百五十三条の規定に基づき同年七月二十四日同土地改良区理事会の承認を得て、同年九月三日付けで北海道電力株式会社代表取締役社長あて右使用の承認通知を行つたと聞いている。なお、御質問に係る北海道当局の発言については、御指摘どおりの事実はないと承知している。

6 北海道電力株式会社は、昭和五十一年八月以降、館山下地区沿線住民に対し、パイプライン工事に関する説明会等を行つてきていると承知している。

右答弁する。

衆議院の原文

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