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経済実相報告中疑義に関する質問主意書
参議院 第1回 第9号お答えすることは困難 ×1
質問本文
先ず第一に総説十三の(一)に於て商業にたずさわるものの所得の微増を大きく取り上げて居るが勤労所得の一九、八%から三六、九%に上昇せるのに比べて其の差が甚しく劣る事と物価指数が二十一年第一四半期六三〇%から第四、四半期の一、九三三%に昇騰せる事を基調とすれば敢えて問題にするに足らないではないか。然も其の末尾に「商業にたずさわるものの人口が有業者全体の中で七、一%しかないことと、比べて考えるべきである」と謡われて居るが政府は此の現象並に商業を如何に考えて居るか具体的に示して頂きたい。
又今日経済再建、貿易の再開に当り健全なる思想と組織を有する商業者に対し其の経験と商品に対する豊富なる智識を充分に活用するこそ経済危機突破の一大原動力となるべきものと信ずるが政府の見解如何。
次に生産に関する諸発表中、消費財の生産と生産資材の生産の量並に比率に付き発表がないが経済実相を国民に示す上に於て特に重大なる点であると思う。右に付き如何なる比率が最も当を得て居るものか政府の所信を伺いたい。
次に総論十六ノ(一)に於て国土の荒廃の点に付き発表にもあつたが木材を切り倒した跡の植林が殆んど行われて居ないと云う事は誠に遺憾に堪えない処であるが此の責は独り国民の自覚にのみ負わせるべきものでなく政府の施策の拙劣な事が原因を為して居ると云われて居る事に対し一考を煩わしたい。何故なれば折角努力し、経費をかけて植林をしても例の農地法の様にいつ取り上げられるか判らないし万一植林する費用より遥かに低廉な代価で買上げられる事等があつては寧ろ努力する丈馬鹿を見るのではないかと懸念され植林意慾が起きないと云う事も伝えられて居る。独り植林のみならず総ての事業に於てかゝる傾向が見受けられるのは三思四考を要する事と思う。国民総てが聖人君子の域に達した思想の持主ならばいざ知らず人間には向上心がある慾望がある。此の心理状態を把握せずして単なる精神的協力を国民に強いても無駄である。働かざる者食うべからずの鉄則の反面働く者努力する者には其れ相当の余裕の出来得る制度も考えるべきであると思う。徒らに大衆に迎合する為富の均分化のみに力を入れる事は或意味に於て勤労と生産意慾の減退を来す虞れもあり敢て政府の猛省を促す次第である。
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政府答弁書
一、総説第十三の商業所得については、平常経済の年の実績に比して国民所得中に占むる商業所得の比率が圧倒的に大きいことを問題にしているのであつて、換言すれば乏しい生産に基く物財取引量に比して商業所得が大きいことは、生産や勤労部面に従事する者に比して流通部面にたずさわるものが闇利潤をも含めて不当に大きい利得を得ていることを意味するのである。従つて政府としては流通秩序の確立によつて闇行為を滅し商業所得を勤労所得に比して平常の比率に復帰せしめんと意図しているのである。
又勤労所得の割合が「三六九%」に増大しているのは「二八、八%」の誤りであつて此の点については訂正判で明かにしたが、この誤記によつて一層質問の如き誤解を招いたものと思う。なお物価水準の上昇の問題は結論的にいえば国民所得実体を水ぶくれ的に増加させるものであつて、物価水準が上昇したから商業所得だけ特に増大するのが当然だという議論はなり立たない。
二、健全な商業が経済活動に極めて主要なことは勿論であるが生産がおとろえては商業も結局成立たないから国民が生産的な勤労をきらつて商業にのみ向うようでは困るわけである。
貿易における商業的経済と知識の主要なことは勿論である。
三、消費財、生産財の関係については全般的にみて消費財生産の恢復が生産財生産の恢復を上廻り、ストツク資財消耗の傾向がある。(この点は鉄鋼と機械工業の関係を例として簡単にふれた。)
両者の比率は国民生活の要請確保と経済の根本的建直しの要請をとり折り合わせるかによつてきまるべきものであり現在その妥当な比率を一義的にすることは困難である。
四、植林事業の矛盾については直接「実相報告書」と関連はないが今後考慮を要する問題であらう。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。