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宇宙開発の基本的政策に関する質問
参議院 第102回 第31号
質問本文
宇宙開発の基本的政策に関する質問主意書
日米間の経済摩擦緩和をめざした行動計画の策定が、目下の急務となつており、通信衛星の輸入問題が、一つの焦点となつているが、それに関連して質問する。
一 改めて聞くが、政府の宇宙開発政策の基本的方針はどのようなものか。
二 米国通信衛星の輸入は、あくまで当面の摩擦解消だけを目的とした、一過性の緊急対策なのか。
三 宇宙開発事業団が、一九八八年に打ち上げをめざしているCS-3通信衛星は、打ち上げ費用を含め、二基一組で六百八十億円だが、米国製の通信衛星は、二倍の重量を有し、しかも予備機を含めた三基一組でCS-3とほぼ同価格とされている。
一度、米国製衛星の輸入に道が開かれると、「高くてなお不安定な国産」より「安くて高性能、しかも安定性に定評のある米国製」通信衛星が、圧倒的に優位を占めるのではないか。
四 政府は、米国製通信衛星の輸入を契機として、ゆるやかに従来の宇宙開発政策の基本的方向を見直すのか。方針として、輸入に力点をおき過ぎると、基盤のなお脆弱なわが国の宇宙技術、宇宙産業の育成強化の路線が揺らぐのではないか。
五 国産技術の開発と蓄積、宇宙産業の長期的育成をめざす従来の政策と、新たな輸入路線との均衡と整合は、相当困難な政策的課題ではないのか。政府はどのようなバランスを考えているのか。
六 現実の問題として、わが国が自主開発を考えているCS-4衛星や、H1ロケット計画と、米国製高性能通信衛星の輸入とは、どのように整合するのか。
自主開発も進める、輸入も認める、という両面展開の余地はなく、むしろこの二つの方針は、正面から競合するのではないか。
七 政府は、米国製通信衛星の輸入実現を、今年度中と期待しているのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
我が国の宇宙開発は、宇宙開発委員会が決定した宇宙開発政策大綱に基づき進められている。
宇宙開発政策大綱は、我が国の宇宙開発政策の基本方針として、
(1) 宇宙開発を社会的ニーズ及び国力との調和を図りつつ進めること
(2) 自主性を確保することにより、宇宙開発活動の安定的遂行及び自在な展開を図ること
(3) 世界の宇宙開発活動との調和を図り、我が国の宇宙開発を国際的に高いレベルで推進すること
を掲げている。
二について
電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)の施行により、民間企業が通信衛星を購入して電気通信事業を営むことが可能となつたところであり、政府としては、衛星通信の分野への民間の新規参入の円滑化と調和ある対外経済関係の形成を図るとの見地から、民間企業による外国の通信衛星の購入に関する所要の対策を決定したものである。
三について
我が国の通信衛星は、通信需要にこたえるとともに、独自の技術力を確立することを目標に開発が進められている。政府としては、昭和五十九年四月二十七日の対外経済対策により、民間企業が外国の通信衛星を購入する途を開くとともに、今後とも、通信衛星の自主技術開発を進め、信頼性の高い、経済的な衛星の開発を行う方針である。
四から六までについて
我が国としては、今後とも宇宙開発政策大綱に従い、我が国が自主的に宇宙開発活動を行い得る技術力を確保することを目標として、自主技術開発を進める方針である。
昭和五十九年四月二十七日の対外経済対策及び昭和六十年四月九日の対外経済対策は、このような我が国の宇宙開発政策を踏まえた上で決定されたものであり、民間企業による米国製通信衛星の購入は、我が国の宇宙開発政策の基本に影響を与えるものではない。
七について
現在、複数の民間企業が、米国製通信衛星の購入について検討を進めているところである。民間による衛星通信事業が行われるためには、電気通信に関する法制度上の一定の手続をとる必要もあり、米国製通信衛星の購入をいつ行うかは、種々の条件を勘案しつつ、民間企業が商業ベースで判断することであると考える。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。