Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第154回

一般戦災傷病者の実態調査に関する質問主意書

参議院 第154回 第37号

提出者
参議院
提出日
2002年7月22日
内閣転送 2002年7月24日
答弁書受領日
2002年8月27日
提出から36日
答弁の項目数
3
質問 1,340字/答弁 610字

質問本文

太平洋戦争末期、日本本土一一三以上の都市に対する米軍の空爆などで、多数の民間人が傷病を負ったが、国との雇用関係又は雇用類似の関係になかったとの理由により、これら、いわゆる一般戦災傷病者は、戦後一貫して国家補償の観点に立った援護の枠組みから置き去りにされてきた。さらに、二〇〇一年(平成十三年)の省庁再編により、一般戦災傷病者問題を所管する省庁すらなくなったことが、先般明らかとなっている。

一般戦災傷病者に関する調査は、一九八〇年(昭和五十五年)に厚生省(当時)が実施した「身体障害者実態調査」の一環として、愛知県など一部地域の抽出による調査が一回行われたのみである。したがって、その全容はこれまで正確に把握されてこなかった。

戦時においては、国家総動員法を始め、防空法、戦時災害保護法等によって、国民は官民を問わず国土防衛に駆り出されており、まして一一三都市以上の地域拠点を対象に行われた米軍の無差別爆撃の下では、被害は等しく被り、官民の区別など付けようがないことは言うまでもない。

しかし、政府は、戦争公務上の戦災傷病者に対しては、年金を始め、妻に対する特別給付金や、療養給付、療養手当、葬祭費、補装具の支給・修理、JR乗車船券無料取扱いなど、国家補償に基づく手厚い援護を整備してきた。また、軍属・準軍属の範囲も、戦後、逐次、拡充指定されてきている。他方、一般の戦災傷病者にはこれらの援護は一切なく、障害福祉年金を支給してきただけである。例えば、最重度の障害を負った場合、軍人軍属、準軍属の最高年額九七二万円であるのに比べ、一般の戦災傷病者は年額一三二万円であり、国による遺憾の意が表明されることも、慰撫されることもなく、戦後五七年が経過した。

戦後処理における国家補償は、公正・平等に行うべきとの観点から以下質問する。

一、一般戦災傷病者の実態の把握は、今後一層困難となることが予想される。政府として、一般戦災傷病者の全国悉皆調査を可及的速やかに行い、正確な実情を把握すべきと考えるが、見解を明らかにされたい。

二、当該問題について、三月二十八日の参議院厚生労働委員会における質疑で、実態把握のための機関の立上げ及び調査の実施を要望したところ、坂口力厚生労働大臣は、「十分な検討をする」と答弁されたが、これらの進捗状況はどのようになっているか、明らかにされたい。

三、省庁再編の結果、一般戦災傷病者問題の所管省庁が無くなったことは、極めて遺憾である。いかなる理由で無くなったのか、明らかにされたい。

四、この際、一般戦災傷病者問題を担当する大臣と所管省庁を、早急に確定すべきと思うが、政府はどう考えるか。見解を明らか にされたい。

五、軍人軍属も一般戦災傷病者も、直接的戦争影響によって損傷を受けた犠牲者であることに何ら変わりはなく、イギリス、フランス、ドイツ等では軍人、民間人を問わず国家補償による援護措置が講じられている。日本においても「赤紙一枚」による扱いの差はできる限り縮小していくべきである。そのためにも今後、「戦傷病者戦没者遺族等援護法」の適用対象を広げ、一般戦災傷病者にも国家補償による救済を実施するべきであると考えるが、見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

昭和五十九年に民間の有識者による戦後処理問題懇談会は、戦後処理問題について、もはやこれ以上国において措置すべきものはないとの意見を取りまとめ、内閣官房長官に報告しているところであり、また、昭和五十五年身体障害者実態調査によると、一般戦災により障害の状態になった者について、就労状況、公的年金の受給状況及び課税状況等の生活実態につき、他の身体障害者と比較して大差のなかったところである。御指摘の厚生労働大臣答弁を受け、これらの経緯等を踏まえ検討した結果、特に一般戦災傷病者について改めて御指摘のような対応を行うことは考えていない。

三及び四について

政府としては、従来から一般戦災傷病者であることを理由とする特別の措置は講じておらず、一般戦災傷病者に対しては、関係各行政機関がそれぞれの任務に応じて必要な施策を講じているところであり、一及び二についてで述べた経緯も踏まえれば、特に一般戦災傷病者問題を所管する行政機関を定める必要があるとは考えていない。

五について

戦傷病者戦没者遺族等援護法(昭和二十七年法律第百二十七号)は、国と雇用関係又は雇用類似の関係にあった軍人軍属等が戦争公務等により障害の状態となり、又は死亡した場合に、これらの戦傷病者や戦没者遺族等に対し年金等を支給することを規定している。しかしながら、このような事情が無い一般戦災傷病者については、同法の適用対象とすることは考えていない。

参議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 1975年2月4日 渡辺武三 答弁 1975年2月14日
衆議院 第75回 第8号
提出 1975年3月31日 渡辺武三 答弁 1975年4月8日
衆議院 第75回 第15号
提出 1975年3月7日 渡辺武三 答弁 1975年3月14日
衆議院 第75回 第9号
提出 1952年12月3日 片岡 文重 答弁 1952年12月12日
参議院 第15回 第9号検討してまいりたい ×2
提出 1951年3月15日 片岡 文重 答弁 1951年3月28日
参議院 第10回 第8号お答えすることは困難 ×1
提出 1975年3月17日 塩出 啓典 答弁 1975年3月25日
参議院 第75回 第7号お答えすることは困難 ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる