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ゴルフ場の化学物質汚染に関する質問主意書
参議院 第155回 第1号承知していない ×3
質問本文
最近の統計によれば、日本全国には四千七百ものゴルフ・コースが存在し、一万人以上の人がそこで働き、九十三万人の人が利用をしているとのことである。これらのゴルフ場が多種大量の化学物質で汚染されているという話があり、もしそれが事実であれば、ゴルファーや従業員が健康被害を受け、また地下水などから有害物質が流出して周辺地域に被害を与えている可能性が高い。化学物質による被害というものは、未解明な部分が多い上、気付かぬうちに進行していることもあり、被害が発生してからでは取り返しがつかないことになってしまうので、早めに予防措置を採ることが非常に大切である。
そこで、以下質問をする。
一 政府は、ゴルフ場で使われる化学物質による人体への健康被害や周辺環境への影響等について調査を行ったことがあるか。行っているならば、何か所のゴルフ場でどのような被害・影響が生じているか、また行っていないならばその理由について説明されたい。
二 ゴルフ場の造成・維持において、地盤凝固剤や土地改良剤を使っているという指摘があるが、それは事実か。事実であるならば、そのような所は何か所あり、また地盤凝固剤や土地改良剤にはどのような化学物質が使用されているのか。
三 二において、使用することを認められたもの以外の有害化学物質が使用されていないか。使用されているのであればその物質名を示されたい。
四 二及び三に対する回答で出てくる化学物質は人体にどのような影響をもたらすものか。
五 地盤凝固剤と土地改良剤以外に、ゴルフ場で使用され、人体に影響を及ぼす可能性のある化学物質にはどのようなものがあるか。また、それらは何か所のゴルフ場で使用されているか。
六 ゴルフ場及びその周辺地域における化学物質汚染を防ぐため、政府はどのような法律及び政策を定めているのか。またこれからどのような対策を講じていくつもりか。
右質問する。
政府答弁書
一について
環境省(旧環境庁)においては、ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止について都道府県がゴルフ場を適切に指導することができるよう「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止に係る暫定指導指針」(平成二年五月二十四日付け環水土第七十七号環境庁水質保全局長通知。以下「指導指針」という。)を策定し、都道府県に対し通知しているところである。
指導指針においては、都道府県は、ゴルフ場から排出される水に含まれる農薬濃度の調査を行い、農薬濃度が指導指針に定める指針値を超えた場合には、ゴルフ場関係者に対し、農薬の使用量の削減等について指導すること等が定められており、平成十三年度においては、千五百二十六か所のゴルフ場を対象に当該調査が行われたが、当該指針値を超えた事例は無かったところである。
なお、指導指針に定められている農薬及び当該農薬についての調査が行われたゴルフ場数は、別表のとおりである。
二から四までについて
お尋ねの地盤凝固剤は、地盤の透水性を減少させ又は地盤の強度を増加させるために地盤に注入する材料(以下「地盤注入材」という。)を指すものと考えられるが、地盤注入材についての化学物質の使用状況及びゴルフ場の造成又は維持における具体的な使用状況については、把握していない。
また、お尋ねの土地改良剤は、地力増進法(昭和五十九年法律第三十四号)第十一条第一項に規定する植物の栽培に資するため土壌の性質に変化をもたらすことを目的として土地に施される土壌改良資材を指すものと考えられるが、化学物質である土壌改良資材としては、一般に、ポリエチレンイミン系資材(アクリル酸・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合物のマグネシウム塩との複合体をいう。以下同じ。)が使用されていると承知しているものの、ゴルフ場の造成又は維持における具体的な使用状況については、把握していない。ポリエチレンイミン系資材については、人体への直接の暴露により、目、のど等の粘膜又は皮膚に対し、刺激を与える性質があることを承知しているが、土壌改良資材として使用されたものについては、直ちに粘土粒子と結合するため、人体が当該物質に直接暴露されることは考えられない。
五について
地盤注入材及び土壌改良資材以外にゴルフ場で使用される化学物質としては農薬及び肥料(化学的方法により生産されるものに限る。以下同じ。)が考えられるが、それらが使用されているゴルフ場の数については、把握していない。
六について
農薬については、農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号)に基づき、製造業者又は輸入業者は、その製造し若しくは加工し又は輸入した農薬について、農林水産大臣の登録を受けなければこれを販売してはならないこととしており、農薬の使用により河川等の水質の汚濁が生じ、かつ、その汚濁に係る水の利用が原因となって人畜に被害を生ずるおそれがあるときは、当該農薬の登録を保留するとともに、農薬の安全かつ適正な使用を確保するため必要があると認めるときは、その使用の方法等について農薬を使用する者が遵守することが望ましい基準を定める等の措置を講じているところである。
肥料については、肥料取締法(昭和二十五年法律第百二十七号)に基づき、肥料を業として生産し又は輸入しようとする者は、農林水産大臣の登録を受けなければならないこととしており、含有を許される有害成分の最大量等についての公定規格を定め、公定規格に適合しない肥料の登録は行わない等の措置を講じているところである。
化学物質一般については、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(昭和四十八年法律第百十七号)に基づき、新規の化学物質の製造又は輸入に際し、事前にその化学物質の性状を審査するとともに、難分解性の性状を有し、人の健康を損なうおそれがある化学物質については、当該化学物質が有する性状等に応じ、第一種特定化学物質、第二種特定化学物質又は指定化学物質に指定し、当該化学物質の製造、輸入、使用等について必要な規制措置を講じているところである。
水道水については、水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)に基づき、水道事業者は、水質基準に関する省令(平成四年厚生省令第六十九号)に規定する基準に適合するものを供給しなければならないこととしている。また、同省令で規定していない農薬等の化学物質についても、「水道水質に関する基準の制定について」(平成四年十二月二十一日付け衛水第二百六十四号厚生省生活衛生局水道環境部長通知)により、水道事業者等において適切な監視が行われるよう、都道府県に対し通知しているところである。
また、都道府県からゴルフ場に対して適切な指導が行われるよう、一についてで述べたとおり、環境省において都道府県に対し指導指針を通知しているほか、農林水産省において、ゴルフ場における農薬使用の適正化について都道府県がゴルフ場を適切に指導することができるよう「ゴルフ場における農薬使用の適正化について」(平成二年七月六日付け二農蚕第三千九百四号農林水産省農蚕園芸局長通知)を策定し、都道府県に対し通知しているところである。
政府としては、今後とも、これらの法律に基づく措置を適切に講ずるとともに、都道府県に対して必要な助言を行うことにより、ゴルフ場及びその周辺地域における化学物質による環境汚染の防止に努めてまいりたい。
別表
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。