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十一万人の「ゆうメイト」(日本郵政公社)の待遇と雇用保障に関する質問主意書

参議院 第157回 第15号

提出者
参議院
提出日
2003年10月9日
内閣転送 2003年10月10日
答弁書受領日
2003年10月31日
提出から22日
答弁の項目数
6
質問 1,237字/答弁 1,948字

質問本文

今、郵便局(日本郵政公社)においては十一万人を超える「ゆうメイト」と呼ばれる非常勤職員(パート労働者)が働いており、二〇一〇年までに郵政事業関係職場の四十三%(約十二万人)にまで増やす計画である。非常勤職員は、正規職員と同様の仕事をしながら、日々雇用で「一会計年度」を単位に契約更新を繰り返している。そして少なくとも今年四月一日の公社への移行までは、パートの身分や権利を保障しているパート労働法(短時間労働者の雇用管理改善)と、国家公務員法第七十五条(公務員の身分保障規定)のどちらも適用されず人事院規則からも見放されている。

日本郵政公社に移行後は「ゆうメイト」は公務員でないことは明らかであるが、民間のパート労働者と全く同じ処遇であるかどうか不明確な状況におかれている。このような実態、法律の谷間にいることに対して、労働者だけに不利益がもたらされることのないようにすることが強く求められている。

現在、郵便局の職場では、「雇い止め」をめぐって多くのトラブルが生じており、横浜市青葉区の青葉台郵便局などでは、任用切れ解雇に際し合理的理由の説明が一切されていないと裁判になっている。

原告たち「ゆうメイト」は、あと一日在籍していれば、冬の一時金の(二~三万円程度)支給(支給対象期間はフルに働いていた)を受けられたにもかかわらず、基準日に在籍していないからと支給されなかった。

このような実態が公社化に伴って改善されたのか、変化したのかはっきりせず、「ゆうメイト」は依然として不安定な状況におかれている。

公務員ばかりでなく公社や独立行政法人のパートや非常勤職員等の待遇改善のために、法律の整備なども含め緊急な対応が求められていることは明白である。あまりにも無権利な「ゆうメイト」に対し、待遇や雇用保障について改善を図るべく、指導をすべきと考えるので、以下質問する。

一 現在週二十時間近く働いている労働者に対しては二十時間に到達させ、原則として二十時間以上の労働とし、雇用保険を掛けるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 雇い止めについては、整理解雇の四要件を準用し、特に一部の労働者だけを雇い止めする場合には、その人選基準を明確にすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 雇い止めの場合は、労働基準法に準じて、三十日前の予告若しくは予告手当を支払うべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

四 賃上げ、ボーナス、退職金などの基準を明確にすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

五 雇い止めの場合は、基準日に在籍していたかどうかでボーナスの支給を決めるのではなく、在職期間に比例して支給すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

六 有給休暇については、勤務し始めて二か月目から与える(例えば、週五日勤務の労働者には、二か月目から月一日、七か月目には半年間で六日、二年目には年間十二日以上にするなど)べきと考えるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「ゆうメイト」とは、日本郵政公社(以下「公社」という。)の職員のうち「日本郵政公社非常勤職員任用規程」(以下「任用規程」という。)第二条に規定する非常勤職員(以下「非常勤職員」という。)に該当するものを指すと考えられるところ、非常勤職員は、一週間の所定労働時間が二十時間以上であることなど一定の要件を満たす場合には、雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第四条第一項に規定する被保険者に該当することとなるものであるが、個々の非常勤職員に勤務させる時間については、公社において、当該非常勤職員が勤務する事業所における業務量等を勘案して決定すべきものであることから、お尋ねについて、政府として見解を述べる立場にはないと考えている。

二について

御指摘の「整理解雇の四要件」とは、雇用契約に基づき雇用された民間企業の従業員の整理解雇に係る裁判例において当該解雇がやむを得ない客観的・合理的理由が存するか否かを判断する際の具体的な基準として見受けられるものを指すと考えられるところ、非常勤職員は日本郵政公社法(平成十四年法律第九十七号。以下「公社法」という。)第五十条の規定により国家公務員とされ、その任用は雇用契約ではなく国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)等の法令の規定に基づき行われるものであり、人事院規則八-一二(職員の任免)第七十四条の規定により非常勤職員はその任用が更新されないときは当然退職することとなることから、非常勤職員の予定雇用期間の満了に伴う退職について、御指摘のように「整理解雇の四要件を準用」する余地はないものと考える。

三について

公社は、任用規程に基づき、非常勤職員の採用時には、予定雇用期間、予定雇用期間が満了した場合は当然退職となること等を記載した書面を非常勤職員に交付しているところであり、また、一箇月を超えて雇用された非常勤職員について予定雇用期間の中途で雇用を終了させる場合及び予定雇用期間の延長又は再採用の結果、一年を超えて雇用した非常勤職員が予定雇用期間の満了に伴い退職となる場合には、退職となる日の三十日前までに、その旨を記載した書面を当該非常勤職員に交付しているところである。

四について

非常勤職員の給与の支給の基準については、御指摘のいわゆる「賃上げ、ボーナス」に関する事項を含め、公社法第五十四条第二項の規定に基づき、公社において「非常勤の職員賃金支給要綱」等を定めているところである。また、公社の職員の退職手当については、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)が適用されており、同法の定めるところにより、非常勤職員でその勤務形態が常勤職員に準ずるものに対しては退職手当が支給されるが、それ以外の非常勤職員に対しては退職手当は支給されない。

このように、御指摘の点を含め非常勤職員に対する給与及び退職手当の支給の基準は明確にされているものと考える。

なお、公社においては、任用規程に基づき、非常勤職員の採用時に、当該非常勤職員の基本賃金の額などの勤務条件に関する事項を記載した書面を当該非常勤職員に交付しているところである。

五について

御指摘のいわゆる「ボーナス」に相当する臨時手当については、「非常勤の職員賃金支給要綱」において、常勤職員との均衡上必要がある場合に、その都度、支給対象者や支給額等を定めて支給することとされており、例えば、平成十五年度夏期における臨時手当については、平成十五年六月一日現在において雇用されている非常勤職員であって一定の日数以上勤務しているものに対して支給することとされているところである。このような取扱いは、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)の適用を受ける非常勤の国家公務員に支給されるいわゆる期末給与についての取扱い等を考慮して定められているものであることから、公社においては現在のところ別段これを改めるべきものとは考えていないと承知している。

六について

非常勤職員の年次有給休暇については、公社法第五十五条の規定に基づき公社が定めた「日本郵政公社職員勤務時間、休憩、休日及び休暇規程」において必要な事項が定められている。同規程においては、採用された日から起算して六月以上継続勤務し各人の勤務を要する日の八割以上勤務した場合について、一定の日数の年次有給休暇を付与することとしているところであるが、同規程により付与される年次有給休暇の日数は、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第三十九条の規定で定められた年次有給休暇の日数以上のものとなっていることから、公社においては現在のところ別段これを改めるべきものとは考えていないと承知している。

参議院の原文

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