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高年齢の期間雇用社員の雇止めと要員不足対策に関する質問主意書

参議院 第179回 第45号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
2011年12月5日
内閣転送 2011年12月7日
答弁書受領日
2011年12月13日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 2,285字/答弁 2,714字

質問本文

本格的な高齢社会の進展に伴い、高年齢者の雇用延長や再雇用・再就職の機会の拡大は、高年齢者世帯の自立した経済・社会生活維持の観点からも、また、経験ある労働力の自然減に悩む企業側からも望まれる社会政策となりつつある。このため、厚生労働省は「雇用政策基本方針」において、七十歳まで働ける企業の普及促進を図るとしている。

ところが、政府の百パーセント出資会社である日本郵政グループが、去る九月三十日付で六十五歳超の一万四千人の期間雇用社員全員に対して、原則として雇止めを行った。同グループは半数近くの社員を非正規雇用とし基幹的労働力を賄っていたが、一昨年来、担当大臣などの再検討するところとなり、非正規社員の正規社員への登用に門戸を拡大し、昨年十一月には登用有資格者六・五万人のうち八千四百三十八人を正規社員に登用した。しかし、今回の大量の雇止めは、こうした前進を台無しにするものである。

折しも同グループの現場では、年末の繁忙期を前にして、要員・経験者不足による混乱が予想され、郵政事業に対する利用者・国民の不信を増幅しかねないことを憂慮する。

よって、郵政三事業の監督官庁及び株主である政府に対して善処を求めるため、以下質問する。

一 高年齢者の雇用を拡大・定着させるためには、政府による就労能力のある高年齢者に対する直接の支援とともに、政府が日本を代表する、あるいは多数の労働者を擁する大企業等に対し、高齢社会に対応するために率先して高年齢者の雇用延長や再雇用、新規採用を拡大するよう求めていく施策が必要と考えるが、政府の取組及び見解を示されたい。また、先進的な取組を行う企業等の事例について、政府の承知するところを示されたい。

二 企業側が高年齢者の雇用延長・再雇用等に際し、身分(正規社員から非正規社員への雇用形態の変更)・賃金・労働時間等の労働条件の引下げを常識としている感があるのは問題なしとしない。少なくとも雇用期間については、期間の定めのない雇用とすることが一般的にも望ましいが、殊に高年齢者の場合、本人の生活設計上も、経験者を雇用することによる職場の安定的運営の観点からも、ある程度長期間であることが望ましく、いたずらな短期雇用は労使双方に損失をもたらすのではないか。この観点から、政府が推奨すべき高年齢者(有期雇用の場合)の一契約当たりの雇用期間として、例えば最低一年という期間を企業に対し提示すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 同グループは政府の百パーセント出資会社であり、人的サービスの比重の大きい労働集約型産業として二十万人以上の雇用を抱える日本有数の大企業である。この会社が去る九月三十日付で六十五歳超の一万四千人の期間雇用社員全員に対して、原則として雇止めを行ったことは、同グループの社会的地位や公共サービス産業としての使命に照らして、極めて遺憾である。本人の意志や能力に関係なく、年齢で一律に雇止めすることは高年齢者の雇用機会を一方的に奪うものであり、高齢者への人権侵害・生活権侵害である。

政府・厚生労働省は、高年齢者が意欲と能力のある限り、年齢にかかわりなく、社会の支え手として雇用機会を確保することを、雇用政策の柱の一つに掲げている。そうであれば、その一環として、政府の百パーセント出資会社である同グループに対し、大規模な高年齢者の雇止めを中止することはもちろん、六十五歳以降の雇用継続・拡大、就業規則の改正等を通じて同グループが七十歳まで働ける企業となるよう要請すべきではないか。同グループにおける今回の高年齢者の大量雇止めに対する政府の見解を明らかにされたい。

また、今回雇止めの大半を占めた郵便事業会社において、九月末で雇止めされた六十五歳以上の支社別の期間雇用社員数について、政府が調査し明らかにされたい。

四 期間雇用社員の大量の雇止めにより、同グループの各支店では要員不足となり業務に支障が生じている。これでは、昨年度の経常赤字から脱却した同グループにとって、経営基盤の回復を図る上で最も大切な利用者・国民の信頼・信用も失いかねない。正常な業務環境を確保するためにも、雇止めされた六十五歳以上の期間雇用社員を再雇用することが必要だと考えるが、同グループに対する政府の指導方針を明らかにされたい。

また、それに関連して、①同グループの運用基準に基づき継続雇用された人数、②一度退職した後に募集を通じて採用された人数及び採用されなかった人数、③六十五歳で雇止めされた後に補充採用された人数及び④十一月末時点での期間雇用社員の募集人数について、政府が調査し支社別に示されたい。

五 郵便事業にとって十二月・一月期は、言うまでもなく最繁忙期であり、同時に同事業への信頼が最も問われる時期でもある。前記三及び四とも関連するが、九月末に八十人の期間雇用社員が雇止めされた千葉県船橋支店は大幅な要員不足により、日常業務が危機に瀕し、年末の業務にも不安が拡大している。全国的に見ても突出した状態にある千葉県船橋支店及び埼玉県越谷支店では、三六協定(十月・十一月の二か月間で八十一時間の条件)における特別条項の適用の可能性も出てきており、正常な業務環境の確保はもとより、社員の健康の保持も懸念されている。

雇止めに伴う要員不足の象徴的事例として、これら二つの支店の十月期・十一月期の時間外労働時間数、時間外労働時間数と雇止めとの関連、補充などの募集の実態、業務環境の状況について、政府が調査し具体的に明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

厚生労働省においては、高年齢者の継続雇用や新規採用を促進するための助成金制度を設けているほか、七十歳まで働ける企業の普及及び促進を図るため、都道府県労働局において、地域の企業等を対象としたセミナーや相談会を開催しているところであり、これらの取組等により、引き続き、御指摘のような大企業等を含め、企業等における高年齢者の継続雇用や新規採用の促進等を図っていきたい。

お尋ねの事例については、例えば、厚生労働省及び独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が開催する「高年齢者雇用開発コンテスト」の入賞企業の中に、七十歳以上まで活躍できる職場を実現している企業等があると承知している。

二について

お尋ねの「高年齢者(有期雇用の場合)の一契約当たりの雇用期間」については、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)第六条第一項に基づき策定した「高年齢者等職業安定対策基本方針」(平成二十一年厚生労働省告示第二百五十二号)において、同法第九条第一項に定める高年齢者雇用確保措置が六十五歳までの雇用の確保を義務付ける制度であることに鑑み、むやみに短い契約期間とすることがないように努めることとしているところであり、これに留意して定めていただきたいと考えている。

三及び四について

日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険(以下「日本郵政グループ各社」という。)における高年齢の期間雇用社員の雇用については、日本郵政グループ各社の経営判断に基づき適切に決定されるべきものと考えるが、一般論としては、労働者の雇用に配慮することは、重要であると考えている。

お尋ねの「郵便事業会社において、九月末で雇止めされた六十五歳以上の支社別の期間雇用社員数」については、郵便事業株式会社から、北海道支社が九十八人、東北支社が二百三十四人、関東支社が二千七百六十一人、東京支社が千三百十人、南関東支社が千二百七十九人、信越支社が四百四十五人、北陸支社が二百五十二人、東海支社が千五百七十九人、近畿支社が千八百十一人、中国支社が四百七十人、四国支社が百十三人、九州支社が三百四十八人及び沖縄支社が六人であると聞いている。

また、①平成二十三年九月末において六十五歳以上であった期間雇用社員のうち、同年十月一日に雇用契約を更新された者の人数、②同年九月末において六十五歳以上であることを理由に雇用契約を更新されなかった期間雇用社員のうち、募集を通じて同年十一月末時点で再度期間雇用社員として雇用されている者の人数及び③同年十二月八日現在で日本郵政グループ各社のホームページに掲載されている期間雇用社員(年末年始の繁忙期に対応するための短期間の雇用を除く。以下同じ。)の募集人数については、日本郵政グループ各社から、次のとおりであると聞いている。

日本郵政株式会社 ①二百五十八人 ②一人 ③二人

郵便事業株式会社 北海道支社 ①十二人 ②零人 ③九人、東北支社 ①三人 ②三人 ③五十二人、関東支社 ①二人 ②四人 ③二百十六人、東京支社 ①三人 ②零人 ③二百七十九人、南関東支社 ①七十七人 ②九十人 ③三百六十四人、信越支社 ①四十五人 ②零人 ③八人、北陸支社 ①三十八人 ②零人 ③六人、東海支社 ①三十人 ②九人 ③二百九十三人、近畿支社 ①五十五人 ②一人 ③四百二十人、中国支社 ①九十人 ②零人 ③十人、四国支社 ①五十九人 ②零人 ③二人、九州支社 ①三十七人 ②零人 ③二十三人、沖縄支社 ①四人 ②零人 ③零人

郵便局株式会社 北海道支社 ①零人 ②零人 ③零人、東北支社 ①八人 ②零人 ③一人、関東支社 ①六人 ②零人 ③四人、東京支社 ①三十三人 ②零人 ③七人、南関東支社 ①二十人 ②零人 ③二十三人、信越支社 ①十人 ②零人 ③零人、北陸支社 ①十四人 ②零人 ③零人、東海支社 ①二十六人 ②零人 ③十四人、近畿支社 ①五十四人 ②零人 ③零人、中国支社 ①九人 ②零人 ③零人、四国支社 ①九人 ②零人 ③零人、九州支社 ①十一人 ②零人 ③零人、沖縄支社 ①零人 ②零人 ③一人

株式会社ゆうちょ銀行 北海道エリア本部 ①一人 ②零人 ③零人、東北エリア本部 ①零人 ②零人 ③零人、関東エリア本部 ①零人 ②零人 ③一人、東京エリア本部 ①零人 ②零人 ③三人、南関東エリア本部 ①一人 ②零人 ③五人、信越エリア本部 ①一人 ②零人 ③零人、北陸エリア本部 ①零人 ②零人 ③三人、東海エリア本部 ①零人 ②零人 ③二人、近畿エリア本部 ①零人 ②零人 ③零人、中国エリア本部 ①零人 ②零人 ③一人、四国エリア本部 ①零人 ②零人 ③零人、九州エリア本部 ①零人 ②零人 ③零人、沖縄エリア本部 ①零人 ②零人 ③零人

株式会社かんぽ生命保険 札幌統括支店 ①零人 ②零人 ③零人、仙台統括支店 ①一人 ②零人 ③零人、さいたま統括支店 ①一人 ②零人 ③零人、麻布統括支店 ①零人 ②零人 ③零人、横浜統括支店 ①零人 ②零人 ③零人、長野統括支店 ①四人 ②零人 ③零人、金沢統括支店 ①零人 ②零人 ③零人、名古屋統括支店 ①零人 ②零人 ③零人、大阪統括支店 ①五人 ②零人 ③零人、広島統括支店 ①零人 ②零人 ③零人、松山統括支店 ①一人 ②零人 ③零人、熊本統括支店 ①零人 ②零人 ③零人、那覇統括支店 ①零人 ②零人 ③零人

なお、お尋ねの「採用されなかった人数」及び「六十五歳で雇止めされた後に補充採用された人数」については、日本郵政グループ各社から、把握することは困難であると聞いている。

五について

郵便事業株式会社からは、お尋ねの「二つの支店の十月期・十一月期の時間外労働時間数」は、正社員一人当たり、船橋支店がそれぞれ二十五・六時間、二十六・四時間、越谷支店がそれぞれ十七・五時間、二十三・三時間であるところ、一部の社員について、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第三十六条第一項の規定に基づく労使協定において定められている時間外労働時間数の上限を超える時間外労働がなされていたことから、お尋ねの「時間外労働時間数と雇止めとの関連」及び「業務環境の状況」も含め、現在、その詳細について調査しているところであると聞いている。

また、同社からは、平成二十三年十二月八日現在で同社のホームページに掲載されている期間雇用社員の募集人数は、船橋支店が十五人、越谷支店が五人であると聞いている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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