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労働人口不足時代における高齢者雇用のあり方に関する質問主意書

衆議院 第212回 第132号

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2023年12月8日
内閣転送 2023年12月13日
答弁書受領日
2023年12月22日
提出から14日
答弁の項目数
3
質問 1,505字/答弁 625字

質問本文

我が国の少子高齢化による労働力人口の減少は顕著である。十五歳から六十四歳までの人口を見ると、二〇二三年四月一日付で七千四百一万人であり、十年前と比べて三百二十七万人減少している(年間約三十万人減少)。一方、六十五歳以上の人口は同期間で四百三十万人増加しており、労働力の不足を高齢者の再就職で補うことを今以上に強化すべきであることは喫緊の課題である。

政府は、高年齢者の雇用を維持することを意図して、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の一部を改正し、令和三年四月一日から施行している。

この改正によって七十歳までを対象とした「定年制の廃止」、「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」という雇用による措置や、「業務委託契約を締結する制度の導入」、「社会貢献事業に従事できる制度の導入」(高年齢者就業確保措置)という雇用以外の措置のいずれかの措置を講じるように努めることを企業に義務付けている。また、企業がこの努力義務を果たすことへの支援として、政府は種々の予算措置を講じてきている。

令和五年度の当初予算をみると、

・特定求職者雇用開発助成金百五十五億円(実施窓口:ハローワーク)

・生涯現役支援窓口事業二十八億円(実施窓口:ハローワーク)

・シルバー人材センター等補助金百四十一億円(実施窓口:シルバー人材センター)

・高齢者活躍人材確保育成事業十三億円(実施窓口:シルバー人材センター)

・六十五歳超雇用推進助成金三十四億円(実施窓口:高齢・障害・求職者雇用支援機構)

・生涯現役地域づくり環境整備事業六・二億円(実施窓口:地方自治体との協議会)

・高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業五億円(実施窓口:産業雇用安定センター)

が主な事業である。

シルバー人材センター関連事業を除き、他の事業に係る助成金については、高年齢者を雇用する企業を増やし、高年齢者雇用の受け皿として機能させるためのものであり、受け皿企業への助成金が大半である。

一方、継続雇用や他企業への再就職となる高年齢労働者にとっては、給与が現役時代より減額されるのが普通であり、該当する助成金を受け取る場合でも収入金額に制限があること、年金との併給においても減額調整されてしまう制度であり、積極的にチャレンジしようというインセンティブにはなっていない。

企業への助成が主体となっている現行制度を、高年齢者個人に寄り添った制度へと変え、高年齢者が進んで第一線に復帰し、企業の活性化を通じ社会に貢献できる仕組みを整備する必要があると思料する。

そこで、

一 働いて得た収入金額によって併給される年金が減額されない、もしくは減額されない限度額を引き上げる制度に変更するような検討はしているのか。または、今後検討する予定はあるか。

二 高齢者に特化した企業とのマッチングを進めることが急務であり、専門的知識を持った相談員から対面できめ細かなアドバイスを行い、適切な就職斡旋を行うことが必要である。この点については、ハローワーク相談員の人数を増やすことと同時に、同相談員の高年齢者への対応力を高めることが肝要であると考えるが、そのような仕組みはあるか。または、今後そのような仕組みを構築する予定はあるか。

三 令和三年四月から施行された改正高年齢者雇用安定法により、一般企業においては六十五歳までの雇用確保を義務化、七十歳までの就業確保を努力義務としているが、雇用確保の義務化を七十五歳まで引き上げて制度化することを検討すべきではないかと考えるが、そのような検討をしているか。または、今後検討する予定はあるか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「検討」は、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第四十六条第一項等の規定による老齢厚生年金の支給停止に係る検討と理解するが、当該支給停止の在り方については、社会保障審議会年金部会における制度改正等の議論の中で検討を進めているところである。

二について

お尋ねの点については、現在、全国三百箇所の公共職業安定所において、高年齢者の再就職に係る支援を専門的に行う窓口である生涯現役支援窓口を設置した上で、社会保険労務士等の資格や高年齢者の就労に係る専門的な知識及び経験を有する相談員である就労・生活支援アドバイザー等による、年金の受給状況等を考慮した職業生活の再設計に係る計画の策定を含めたきめ細かな再就職支援を実施しているところであり、引き続きこの取組を推進してまいりたい。

三について

お尋ねについては、政府としては、企業における六十五歳から七十歳までの高年齢者の安定した就業の確保を促進し、定着させていくためには、事業主に対して指導、助言等を行いながら、事業主が自発的に高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)第十条の二第四項に規定する高年齢者就業確保措置を講ずることを促していくことが重要であると考えており、御指摘の「雇用確保の義務化」の年齢について六十五歳から引き上げること、さらに、「七十五歳まで引き上げて制度化すること」についての検討を行っておらず、また、現時点で検討を行う予定はない。

衆議院の原文

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