Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第165回

国営諫早湾干拓事業の費用対効果に関する質問主意書

参議院 第165回 第11号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
2006年10月23日
内閣転送 2006年10月25日
答弁書受領日
2006年10月31日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 2,016字/答弁 595字

質問本文

無駄で有害な公共事業の代表と言われる国営諫早湾干拓事業(以下「本事業」という。)について、九州農政局が事業再評価第三者委員会に先般提出した資料によると、現在の本事業の費用対効果は事業者自身の試算においても〇・八一とされ、土地改良法が求める事業要件である一・〇を下回っている。この事実は、財政再建が国政上の重要課題とされる今日、極めて憂慮すべき事態であり、公共事業の在り方について根本的な再検討が必要であることを示している。

本事業の費用対効果については、既に二〇〇二年の第二回事業計画変更の時点において〇・八三と発表されたため、会計検査院においても二〇〇二年度の特定検査対象とし、「今後とも本件事業において適正かつ経済的・効率的・効果的な事業運営が実施されているか引き続き注視していくこととする。」と報告している。しかしこの報告は、農林水産省からの不十分な情報開示内容をもとにしているにすぎないため、指摘内容も不十分のそしりを免れず、事業の根本的な再検討を促すものとはなっていない。

そこで、本事業の費用対効果の詳細を把握し、事業見直しの方途を検討するために、以下の項目について質問する。なお、答弁に際しては、「国営諫早湾干拓事業に関する質問主意書」(第一四七回国会質問第四二号)に対する二〇〇〇年八月八日付け答弁書を踏まえて、具体的かつ遺漏なきようされたい。

一 二〇〇二年の第二回事業計画変更時及び二〇〇六年の現行事業計画(以下「二〇〇二年及び二〇〇六年事業計画」という。)における災害防止効果算出に際して使用した、被害想定内容(堤防、住家、非住家、農地、農業用施設、農作物、道路・鉄道、その他)ごとの現況被害額(事業実施前の堤防の決壊による浸水等によって生ずる経済的に評価可能な損害額)、計画被害額(事業実施後の降雨による浸水等によって生ずる経済的に評価可能な損害額)及び被害想定地域を、高潮被害・洪水被害・背後地湛水被害別に区分してそれぞれ示されたい。また、現況被害額及び計画被害額の積算プロセスについても併せて明らかにされたい。

二 本事業に洪水防止機能はあるのか。また、これを肯定するのであれば、その防災上のメカニズムと効果額の詳細について併せて説明されたい。

三 背後地湛水防災効果については、NGOから「調整池のマイナス一メートル管理で背後地湛水防災効果があるのは雨量の少ない時に限られる。諫早大水害時と同等の降雨量の場合でも外潮位が二・五メートルや三・五メートルの時に、またそれを上回るような集中豪雨時には外潮位とは無関係に、調整池と潮受け堤防の存在は却って背後地湛水被害を助長させる」旨の指摘がなされている。この点につき、諫早大水害やそれを上回るような集中豪雨時における背後地湛水防災効果の有無について、その根拠を明確に数値で示した上で、政府の見解を明らかにされたい。

四 二〇〇二年及び二〇〇六年事業計画における作物生産効果、維持管理費節減効果、一般交通費等経費節減効果及び国土造成効果の算出に際して使用した基礎データ及び積算プロセスを、二〇〇〇年八月八日付け答弁書の形式にのっとり示されたい。

五 二〇〇二年及び二〇〇六年事業計画の妥当投資額算定に際して使用した、それぞれの割引率、還元率及び総合耐用年数を示されたい。また割引率、還元率及び総合耐用年数のそれぞれの算出方法を明らかにし、二〇〇二年及び二〇〇六年の数値変更の理由を具体的に示されたい。

六 五における二〇〇二年及び二〇〇六年の数値変更について、事業費から換算総事業費を算出する方法を具体的な数値と算定プロセスに基づいて示されたい。

七 事業費が当初計画の千三百五十億円から現在の二千五百三十三億円へと増加した一因として、NGOからは、談合の疑いや落札後の契約金額の増加といった、不透明な工事入札・契約実態があると指摘されている。潮受け堤防関連工事八十二件の平均落札率が九九・三パーセントという異常な高さは、官製談合の存在を強く疑わせるものであり、徹底的な調査を行うべきではないかと考えるが、事業費増加の原因についての政府の見解を示されたい。また落札後に結ばれた最終的な契約金額が落札額よりさらに大幅に増額されている実態も指摘されており、これは競争入札制度の形骸化をもたらすと考えられるが、政府の見解を示されたい。

八 本事業の費用対効果が一・〇を割り込むという異常事態に陥った背景には、他の公共事業においても、その費用対効果が一・〇をごくわずかに上回るに過ぎないという実態があるのではないか。農林水産省が最近十年間に直轄で実施している全公共事業の費用対効果を明らかにされたい。また費用対効果が一・〇を割り込むという事例が他省庁にも存在するのであれば、最近十年間における全ての事例を、農林水産省を含む関係各省庁別に明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一、四から六まで及び八について

お尋ねについては、被害の想定及び被害額の積算の集計整理等の作業が膨大となることから、お答えすることは困難である。

二について

本事業は、潮受堤防を設置し、高潮を防止するとともに、その内側に設けた調整池の水位を標高マイナス一メートルとなるように管理する結果、潮汐の直接的な影響を受けなくなること、既存堤防の排水樋門の前面におけるガタ土の堆積が解消され、ミオ筋(流路)の確保が容易となることから、河川、排水路等から調整池への排水が速やかに行われ、大雨時でも洪水被害の軽減を図る機能を有するものである。なお、本事業においては、洪水に限定した効果額の算定は行っていない。

三について

調整池の有効調整容量(七千九百万立方メートル)は、背後地における洪水に対する防災機能を確保するため、諫早湾地域における既往の最大の洪水である昭和三十二年諫早大水害の降雨を基に計画したものである。

七について

事業費増加の原因は、試験施工の結果、当初想定していた地質条件と異なっていたことが判明したため、潮受堤防の基礎掘削を追加したこと等の工法変更及び物価変動によるものである。

また、最終的な契約金額が当初の落札額より増額されている事例については、工事着手後に当初想定していた地質条件と異なっていたことが判明したこと等により、事業量の増加を伴う設計変更を行ったことによるものである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2001年5月25日 川内 博史(民主党・無所属クラブ) 答弁 2001年6月19日
衆議院 第151回 第73号
提出 2000年5月26日 中村 敦夫 答弁 2000年8月8日
参議院 第147回 第42号
提出 2007年12月12日 前原 誠司(民主党・無所属クラブ) 答弁 2007年12月21日
衆議院 第168回 第321号承知していない ×1
提出 1997年5月14日 渡辺 周 答弁 1997年5月23日
衆議院 第140回 第23号
提出 2001年10月5日 佐藤謙一郎(民主党・無所属クラブ) 答弁 2001年10月26日
衆議院 第153回 第7号
提出 2001年11月9日 小沢和秋 外一名(日本共産党) 答弁 2001年12月7日
衆議院 第153回 第21号お答えすることは困難 ×1
提出 2006年12月12日 赤嶺 政賢(日本共産党) 答弁 2006年12月22日
衆議院 第165回 第235号お答えすることは困難 ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる