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一時凍結していた直轄国道十八事業の事業再開に関する質問主意書

参議院 第171回 第217号趣旨が明らかではない ×1

提出者
参議院
提出日
2009年6月25日
内閣転送 2009年6月29日
答弁書受領日
2009年7月3日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 1,575字/答弁 1,428字

質問本文

建設効果が費用に見合わないとして、すなわちBバイCが一以下となるため、国土交通省が本年三月末に建設をいったん凍結した十八の直轄国道事業(以下「直轄国道十八事業」という。)について、各地方整備局等に設置されている「事業評価監視委員会」での審議を踏まえて、大半の事業を再開させる動きが見られる。冬柴鐵三元国土交通大臣は、BバイCが一を切ればいかなる場合でも事業を取りやめなければならない旨を国会において繰り返し答弁していた。今回の事業再開に関して、以下質問する。

一 国土交通省は費用対効果が小さいとして一時凍結していた直轄国道十八事業について、事業評価監視委員会において再開を求め、これを受けて当該国道の建設再開に向けた手続が矢継ぎ早に進んでいる。これは突然の政策変更と言わざるを得ず、国民に十分な説明が行われているとは認識できない。かかる政策変更について、内閣全体及び国土交通省等において、いかなる法的根拠、手続に基づいて、誰がいつ決断したことによって実施されることとなったのか、政府の見解を示されたい。

二 国土交通省が本年三月末に、BバイCが一以下となったため、建設をいったん凍結した直轄国道十八事業について、凍結を解除する方向のようであるが、BバイCが一を切ればいかなる場合でも事業を取りやめなければならないなどとした冬柴鐵三元国土交通大臣の答弁との整合性はとれていると言えるのか見解を示されたい。

三 国土交通省は、直轄国道十八事業について、道路構造の見直し等によるコストの縮減を行うとともに、地域にもたらされる様々な効果について総合的に評価し、建設再開の可否を判断するとしているが、その際のBバイCと総合的評価との関係はどのようになっているのか。また、総合的評価の客観性はどのように担保されるのか。BバイCを再計算するに当たり、総合的評価の結果を数値化して便益の中に含めて計算されると理解してよいのか。それぞれ答弁されたい。

四 直轄国道十八事業について、以下の点を明らかにされたい。

1 コスト縮減等の見直しを踏まえて再計算された各事業別のBバイCの値

2 十八事業の全体事業費約五千八百億円のうち、残事業費は約三千億円とされているが、十八事業全体及び各事業別のコスト縮減額

3 各事業別の具体的なコスト縮減方法

4 地域の実情等の総合的評価の方法及び各事業別の具体的な評価内容

5 十八事業のうち、建設再開が見送られた事業があれば、その事業名とその理由

五 直轄国道十八事業について、第三者の学識経験者等から構成される事業評価監視委員会で、ほとんどが再開を求める結論を出す方向で議論されていると見受けられるが、そもそも同委員会の人選は中立・公正に行われているのか、当該事案に関する審議は十分に時間をとって公平に行われているのか、国土交通省が特定の結論を誘導するような関与をしていないのか、すべての議事録は公開される予定なのか。以上の点を明らかにされたい。

六 第百七十一回国会において成立した政府提出の「道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律」は、修正により附則に、「政府は、真に必要な道路の整備の推進を図る観点から、費用効果分析の結果の適切な活用等により、地域の実情をより反映した効率的かつ効果的で透明性が確保された道路整備事業の実施の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」との条文が追加された。かかる修正によって、政府はより透明性、効率性などを斟酌して道路整備事業に取り組むべき責務を負ったと受け止めているが、一連の動きは修正の趣旨に反するとともに、立法府の意思をないがしろにするものではないのか。政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「直轄国道十八事業」(以下「十八事業」という。)については、平成二十一年二月四日及び同月二十五日の衆議院予算委員会における国土交通大臣の答弁のとおり、平成二十一年度予算に計上された事業の執行を一時的に見合わせるとともに、「国土交通省所管公共事業の再評価実施要領」(平成二十一年六月一日付け国官総第四十三号及び国官技第三十六号国土交通事務次官通達)(以下「再評価実施要領」という。)に基づき再評価を実施し、各事業の継続又は中止に関する方針(以下「対応方針」という。)を決定することとしたものであり、現在、再評価の手続を進めているところであって、「政策変更」との御指摘は当たらないものと考えている。

二について

十八事業の再評価については、国土交通省の地方整備局長等が設置した事業評価監視委員会(以下「委員会」という。)において対応方針について審議いただくとともに、事業全体及び残事業に関して、走行時間短縮便益、走行経費減少便益及び交通事故減少便益の合計(以下「三便益」という。)並びに地域の実情等を踏まえた三便益以外の多様な便益を考慮した上で、便益が費用を上回るかどうかを総合的に判断して、対応方針を決定することとしており、御指摘の「冬柴鐵三元国土交通大臣の答弁」の趣旨に沿うものであると考えている。

三について

十八事業の再評価においては、道路整備の多様な便益のうち、現時点における知見により十分な精度での計測及び金銭による表現が可能な三便益を用いて費用便益比を算出するとともに、三便益以外の多様な便益をできる限り具体的に把握して示すことにより、道路整備の便益を総合的に評価することとしており、御指摘のように「総合的評価の結果を数値化して便益の中に含めて計算」することとはしていない。また、委員会において対応方針について審議いただくとともに、地方公共団体の長の意見を聴取することにより、客観性を担保している。

四について

十八事業の再評価においては、委員会で対応方針について審議いただくとともに、三便益及び三便益以外の多様な便益を考慮した上で、便益が費用を上回るかどうかを総合的に判断して、対応方針を決定することとしているが、お尋ねの「コスト縮減等の見直しを踏まえて再計算された各事業別のBバイCの値」、「十八事業全体及び各事業別のコスト縮減額」、「各事業別の具体的なコスト縮減方法」、「各事業別の具体的な評価内容」及び「建設再開が見送られた事業があれば、その事業名とその理由」については、現時点では確定しておらず、お答えできない。

五について

委員会の委員の人選については、再評価実施要領に基づき、国土交通省の地方整備局長等において適切に行っているところである。また、審議は委員会が定める方法に基づき適切に行われていると認識している。委員会の議事録等については、地方整備局等のホームページで公表することとしている。

六について

お尋ねの「立法府の意思をないがしろにするもの」の意味するところが必ずしも明らかではないが、十八事業の再評価に当たっては、地方公共団体の長の意見の聴取等を行うとともに、できる限り具体的に把握した地域の実情等を踏まえた三便益以外の便益等を示した上で、委員会において対応方針について審議いただいており、地域の実情をより反映した効率的かつ効果的で透明性が確保された道路整備のための取組を行っているものと考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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