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保険会社による保険金不払問題の実態解明と抜本的対策に関する質問主意書

参議院 第166回 第45号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1個別の事案 ×1

提出者
参議院
提出日
2007年6月4日
内閣転送 2007年6月6日
答弁書受領日
2007年6月12日
提出から8日
答弁の項目数
11
質問 4,620字/答弁 5,493字

質問本文

平成十七年二月の金融庁による明治安田生命に対する行政処分以来、生命保険、損害保険を問わず、保険会社各社によるいわゆる保険金の不払事案の発覚が後を絶たない。平成十七年十月二十四日の参議院行政監視委員会における私の追及に対して、すべての保険金、給付金の不払事案に係る再検証を要請しており、漏れはないとした答弁は、全くの欺瞞であったことが判明した。ここに至るまで保険金不払の実態を放置した金融庁の責任は極めて大きく、国会軽視という問題以前に、監督官庁である金融庁自身がコンプライアンスを欠いていると言わざるを得ない。この際、金融庁はこれまでの監督の怠慢を反省した上で、「保険金等の不払」の全体像を把握し、その中にどのような「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」があるかを、徹底的に実態解明しなければ、金融行政、保険業界の信頼回復に将来の禍根を残すこととなる。また、今般の保険金不払問題は、国民一般のリスク感性を無視した複雑な保険商品の設計・販売に走る保険業界の体質に根元的な原因がある。適合性の原則を踏まえた行為規制を保険会社に適切に課し、国民一般のリスク感性を踏まえた分かりやすい保険商品の設計・販売を促していかなければ、根本的な解決をみない問題と考える。

金融庁の怠慢とも呼ぶべき失態により生じた今般の保険金不払問題は、本来、参議院において、財政金融委員会あるいは予算委員会、決算委員会、行政監視委員会などの場を通じて、徹底的に追及されるべき問題と考えるが、残念ながら我が新党日本は委員割当がないことから、本質問主意書をもって、金融庁の姿勢をただすとの観点から、以下質問する。

一 平成十七年二月以降、「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」の実態に関しては、生命保険会社、損害保険会社各社が自主的に点検結果を公表し、また、金融庁も、生命保険会社、損害保険会社各社に対し、保険業法第百二十八条等に基づき、報告徴求を行っているところと承知しているが、その内容等を明らかにする必要がある。以下は、平成十七年の先の委員会質疑を踏まえ、細目にわたり確認を求めるものであり、当時の軽率な答弁に対する反省に立ち、誠意をもって答弁するよう求める。

1 平成十七年二月以降、「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」の実態に関し、金融庁が行った報告徴求について、その徴求日、対象保険会社、報告徴求の内容、報告期限、報告結果(不適切な取扱いの内容、件数、金額)を示されたい。その際、報告徴求の内容及び結果については、報告徴求に当たり点検の対象となる契約の範囲、実施期間、点検方法及び点検結果に対する対応等を明示されたい。また、報告結果が判明していない場合、その理由といつまでに明らかにされるかを示されたい。

2 1で示された報告徴求とは別に、金融庁において、保険会社に対し保険契約の点検要請等を行っている場合には、その内容とその結果について、点検の対象となる契約の範囲、実施期間、点検方法及び点検結果に対する対応等を1と同様に示されたい。また、保険業法第百三十二条及び第百三十三条に基づく行政処分に際し、「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」の実態を把握している場合についても、その内容を同様に示されたい。さらに、金融庁が把握している保険会社各社が自主的に行った点検結果について、報告徴求等により金融庁が直接把握している以上の部分(点検の対象となる契約の範囲、実施期間、点検方法及び点検結果に対する対応等)があれば、その内容を同様に示されたい。

3 1及び2以外により、金融庁が保険金の不払の実態等について、把握している情報があれば、その内容を1及び2に対する答弁と同様に整理して、示されたい。

4 生命保険、損害保険を問わず、保険契約全体を調査対象として、保険契約者等に対する直接確認を担保する形で、保険事故の発生により保険金・給付金の支払を受けることが可能であるにもかかわらず、保険金等が支払われていない「保険金等の不払」事案がないか、そのうち個別の事情を勘案して不適切な取扱いがなされたと判断される「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」事案がないか、改めて報告徴求・検証すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 一の結果等を踏まえ、「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」の発生状況について、統計的に示すべきと考える。例えば、生命保険協会の「生命保険の動向」によれば、個人保険、個人年金保険、団体保険の保険契約件数は、平成十七年度末で一億八千九百十三万件となっているが、これらのうち、「保険金の不払」事案及び「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」事案の件数、割合がどれだけあるかを示すべきではないかと考える。

1 このような形で、生命保険、損害保険を問わず、保険契約全体に対する「保険金の不払」事案及び「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」事案の発生状況を統計的に示すことは可能であるか。可能である場合には、どのような形でいつ示すことが可能となるのか、示されたい。可能でない場合、その理由を示されたい。

2 「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」の発生状況については、個別会社の実態を踏まえた傾向、例えば、「ある会社については、特定の地域、支店、部署で、一定の要因により、不適切な取扱いが頻発している」といった傾向を指摘することができるか。あるいは、「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」は、恒常的、組織的な要因により、遍在しているものか。その傾向を可能な限り具体的に示されたい。

三 「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」の実態解明に関するこれまでの金融庁及び保険会社各社の取組では、どのような不払の事案に不適切な取扱いがあるのか、その態様、原因を十分に解明するに至っていない。単に保険会社側の対応にとどまらず、保険契約者等からみて、保険金不払を認容する原因が何かを分析した上で、対策を講ずる必要があると考える。

1 金融庁は、「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」について、「付随的な保険金の支払漏れ」、「保険金等の不適切な不払」、「保険金等の不適切な未払」の三類型に分類していると承知しているが、これ以外に「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」と判断される類型はないのか。例えば、金融庁の分類する「保険金等の不適切な不払」については、「請求を受けた保険会社が、不適切な判断により保険金等を支払っていなかったこと」とされているが、保険会社が不適切な判断を保険契約者等に提示・説明したことにより、請求が行われなかった場合など、保険契約者等の請求等の行為がない場合も、「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」と判断される場合があると考えるが、政府の見解を示されたい。

2 「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」があった場合、保険事故の発生により保険金の支払を受けることが可能であるにもかかわらず、保険金が支払われていないのであるから、保険契約者等は、支払を受けることができることを知らない、あるいは、支払を受けることができないと思ったということとなる。「保険金等の支払に関する不適切な取扱い」について、保険契約者等が不払を認容した理由・動機・原因について、どのように分析しているか。また、不適切な取扱いについて、保険契約者等の事情を踏まえた類型化は可能か。可能であれば、その類型を示されたい。

3 保険契約は、保険金支払を目的に締結される契約であることから、そもそも保険契約者が保険金の支払可能性を誤認して契約したような場合には、顧客の知識、経験、契約を締結する目的等に照らして不適当と認められる保険契約が締結されたこととなり、いわゆる適合性の原則に違反するものと考えるが、政府の見解を示されたい。

四 保険契約は、保険契約者等に対し、リスクに関する感性を要求する金融商品である。すなわち、保険契約が提供する保障(補償)内容と自分の期待する保障(補償)内容との一致点と相違点とを、保険契約者等が自己責任で正確に判断できなければ、本来、購入することのできない金融商品である。しかしながら、現状の保険商品は、消費者ニーズへの対応の名の下、商品設計がいたずらに複雑化されており、それが今般の保険金不払問題の構造的要因となっている。

保険商品は、国民に対し、安全と安心を提供するものであり、そのセーフティネットに遺漏は許されない。大方の保険商品が適切に販売され、大方の国民が保険商品という安心を入手できるというだけでは足りず、その陰で安心を享受することのできない人たちに対して、目配りをすることによって、初めて成熟した国家と言える。すべての国民が、必要とする安全・安心な保険商品の提供を受けることができるよう保険業法を始めとする関連金融諸法令を抜本的に見直す必要がある。

1 そもそも保険業法第一条の目的規定は、「保険業を行う者の業務の健全かつ適切な運営及び保険募集の公正を確保すること」を直接の目的として定めており、結果として「保険契約者等の保護」、「国民生活の安定」が図られるに過ぎない構造となっている。これでは、保険会社の健全性が保険契約者の保護より優先されてしまい、ましてや保険に入れない人々を救うことはできない。「保険業の公共性にかんがみ」、保険業法の目的規定に「国民が簡易に利用できる保険の提供」と「福祉の増進」を明示すべきである。この点に関し、政府の見解を示されたい。

2 保険契約者等の個々のリスク感性に応じた適切な保険商品を提供するため、保険業法及び保険業法施行規則上、社内規則等の整備に関する義務にとどまっている適合性の原則について、保険契約時及び保険事故発生時に顧客の知識、経験、契約を締結する目的等を踏まえた説明義務を保険会社に課すとともに、国民、消費者一般のリスク感性を踏まえた保障(補償)内容の分かりやすい保険商品の設計・販売を進めるべきである。これらの点に関し、政府の見解を示されたい。

3 保険広告の適正化に関しては、平成十八年二月の「保険会社向けの総合的な監督指針」の改訂にもかかわらず、その後も、厚生労働省が、高額療養費制度についての正確な説明を求めるなど、誤解・不適切な印象を与える広告が氾濫し、問題は全く解消していない。そもそも、保険加入のニーズを必ずしも感じていない者に対して、その必要性をいかに認識させるかという問題は、教育機関、行政、NPO等の中立的な第三者が担うべき金融教育の分野に属する問題であって、保険会社による営利目的の広告によって、意図的にその必要性・ニーズが喚起されるようなことは、決してあってはならないことと考える。保険の必要性を国民に喚起する役割は、中立的機関による金融教育の分野にゆだね、不当に保険加入を勧誘する営利の保険広告を抜本的に規制する必要があると考えるが、この点に関する政府の見解を示されたい。併せて、保険販売チャネルとなる保険募集人、代理店、仲立人あるいは銀行等の金融機関窓口職員についても、同様の観点から、基本的な保険ニーズについて中立的な説明・勧誘が担保されるよう資格・要件の見直し、研修の強化等を図るべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

金融庁が、保険会社の保険金及び給付金(以下「保険金等」という。)の支払状況の実態を把握するために、平成十七年二月以降、保険業法(平成七年法律第百五号)第百二十八条第一項等に基づき報告を求め、公表を行った事案の概要については、次のとおりである。

(一) 生命保険会社

(1) すべての生命保険会社に対し、平成十七年七月二十六日に、保険業法第百二十八条第一項等に基づき、同年九月三十日までに、平成十二年度から平成十六年度までの間の保険金等のすべての不払の事案について、保険約款、事業方法書等に照らして、保険金等の不適切な不払(保険契約者等から保険金等の請求を受けた保険会社が、不適切な判断により保険金等を支払っていなかったことをいう。以下同じ。)がなかったかどうかにつき検証結果を報告するよう求めた。この結果、明治安田生命保険相互会社の保険金等の不適切な不払千五十三件及び明治安田生命保険相互会社以外の生命保険会社三十一社の保険金等の不適切な不払四百三十五件が認められ、その旨を平成十七年十月二十八日に公表した。金融庁は、保険金等の不適切な不払等の問題が認められた明治安田生命保険相互会社に対し、平成十七年十月二十八日に、同法第百三十二条第一項及び第百三十三条の規定に基づき、業務改善命令及び業務停止命令を発出した。

(2) すべての生命保険会社に対し、平成十九年二月一日に、保険業法第百二十八条第一項等に基づき、同年四月十三日までに、平成十三年度から平成十七年度までの間の保険金等の支払漏れ(保険事故が発生し、主たる保険金等の支払は行われているにもかかわらず、保険会社が、臨時費用保険金等の保険金等について、保険契約者等から請求がなかった等のため、支払っていなかったことをいう。以下同じ。)等がなかったかどうかにつき検証結果を報告するよう求めた。生命保険会社が四月十三日時点の進捗状況につき公表を行っており、それによれば、全生命保険会社三十八社のうち三十七社において保険金等の支払漏れ等約四十四万件、保険金等の支払漏れ等の金額約三百五十九億円があるとのことであるが、現在各社は引き続き調査を継続している。

(二) 損害保険会社

(1) すべての損害保険会社に対し、平成十七年九月三十日に、保険業法第百二十八条第一項等に基づき、同年十月十四日までに、平成十四年四月一日から平成十七年六月三十日までの間に保険金支払事由が発生した事案について、付随的な保険金の支払漏れ(保険事故が発生し、主たる保険金の支払は行われているにもかかわらず、臨時費用保険金等の付随的な保険金について、保険契約者等から請求がなかったため、本来支払われていなければならないものを支払っていなかったことをいう。以下同じ。)がなかったかどうかにつき調査結果を報告するよう求めた。この結果、自動車保険、火災保険、新種保険、傷害保険等に関し、東京海上日動火災保険株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、株式会社損害保険ジャパン、日本興亜損害保険株式会社、あいおい損害保険株式会社、ニッセイ同和損害保険株式会社、富士火災海上保険株式会社、共栄火災海上保険株式会社、日新火災海上保険株式会社、朝日火災海上保険株式会社、セコム損害保険株式会社、明治安田損害保険株式会社、スミセイ損害保険株式会社、大同火災海上保険株式会社、ソニー損害保険株式会社、セゾン自動車火災保険株式会社、三井ダイレクト損害保険株式会社、そんぽ24損害保険株式会社、エース損害保険株式会社、アクサ損害保険株式会社、ジェイアイ傷害火災保険株式会社、アメリカン・ホーム・アシュアランス・カンパニー、エイアイユーインシュアランスカンパニー、チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー、アシキュラチオニ・ゼネラリ・エス・ピー・エイ及びザ・ニュー・インディア・アシュアランス・カンパニー・リミテッドの付随的な保険金の支払漏れ約十八万件、付随的な保険金の支払漏れの金額約八十四億円が認められ、その旨を平成十七年十一月二十五日に公表した。金融庁は、付随的な保険金の支払漏れの問題が認められた二十六社に対し、同日、保険業法第百三十二条第一項等の規定に基づき、業務改善命令を発出した。

この二十六社は更に調査を行っていたが完了しないため、この二十六社に対し、平成十八年十一月十七日に、保険業法第百二十八条第一項等に基づき、同年十二月八日までに、付随的な保険金の支払漏れに係る調査が最終的に完了する時期等について報告するよう求めた。その報告によれば、平成十九年六月までには最終的な調査が完了するとのことである。また、平成十八年十一月十七日に、それまでに判明した付随的な保険金の支払漏れの件数及び金額については、平成十七年十一月二十五日に公表したものを含め、約三十二万件及び約百八十八億円である旨を公表した。

(2) すべての損害保険会社に対し、平成十八年七月十四日に、保険業法第百二十八条第一項等に基づき、同年十月三十一日までに、平成十三年七月一日から平成十八年六月三十日までの間の第三分野商品に係る疾病又は介護を支払事由とする保険金のすべての不払の事案について、保険金等の不適切な不払がなかったかどうかにつき検証結果を報告するよう求めた。この結果、全損害保険会社四十八社のうち二十一社において保険金等の不適切な不払五千七百六十件、保険金等の不適切な不払の金額約十六億円が認められ、その旨を平成十九年三月十四日に公表した。金融庁は、第三分野商品に係る保険金等の不適切な不払が認められた二十一社のうち東京海上日動火災保険株式会社、日本興亜損害保険株式会社、あいおい損害保険株式会社、ニッセイ同和損害保険株式会社、富士火災海上保険株式会社、共栄火災海上保険株式会社、日新火災海上保険株式会社、日立キャピタル損害保険株式会社、アメリカン・ホーム・アシュアランス・カンパニー及びエイアイユーインシュアランスカンパニーに、保険業法第百三十二条第一項等の規定に基づき業務改善命令を、東京海上日動火災保険株式会社、日本興亜損害保険株式会社、あいおい損害保険株式会社、富士火災海上保険株式会社、共栄火災海上保険株式会社及び日新火災海上保険株式会社に、同法第百三十二条第一項の規定に基づき業務停止命令を発出し、その旨を平成十九年三月十四日に公表した。

一の2及び3について

金融庁が現時点において行っている保険会社に対する点検等の要請の概要は次のとおりである。金融庁は、火災保険を取扱う損害保険会社三十社に対し、平成十八年十二月二十日に、火災保険の募集態勢が整備されているかどうか等についての点検を要請し、平成十九年一月三十一日までに点検の対象範囲、方法、完了予定時期について報告するよう要請した。金融庁としては、各社がこの報告に基づいて募集態勢等について点検を行うとともに個々の契約内容を確認し、問題がある場合には適正化を図っていくことと承知しており、今後とも各損害保険会社において進行中の調査の進捗状況等を注視していくこととしている。

また、一の1についてで述べたもののほか、平成十七年二月以降の保険業法第百三十二条及び第百三十三条に基づく行政処分に際して、金融庁が把握していた保険会社の付随的な保険金の支払漏れ及び保険金等の不適切な不払に関し、公表を行った事案の概要については、次のとおりである。

(一) 生命保険会社

明治安田生命保険相互会社の詐欺・錯誤を広く適用した保険金等の不適切な不払等につき平成十七年二月二十五日に公表した。

(二) 損害保険会社

(1) 株式会社損害保険ジャパンの付随的な保険金の支払漏れ二万八千六百七件、付随的な保険金の支払漏れの金額約十億五千五百十万円が認められ、その旨を平成十八年五月二十五日に公表した。

(2) 三井住友海上火災保険株式会社の保険金等の不適切な不払九百二十七件、保険金等の不適切な不払の金額約一億六千六百万円及び付随的な保険金の支払漏れ四万四千四百六十九件、付随的な保険金の支払漏れの金額約二十六億六千五十万円が認められ、その旨を平成十八年六月二十一日に公表した。

さらに、保険会社の保険金等の支払状況について、御指摘の「報告徴求等」により金融庁が把握した以外の内容としては、保険会社に対する立入検査等が該当すると考えられるが、公にすることにより、検査・監督業務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあること等から、お答えすることは差し控えたい。

一の4について

金融庁では、保険会社の業務の健全かつ適切な運営を確保し、保険契約者等の保護を図るため必要があると認められるときは、保険会社に対し報告を求めることとしており、一の1についてで述べた対応を行ったところであるが、現時点においては、直ちに追加的な対応を取る必要性は認識していない。

二の1について

データが揃っていないこともあり、保険契約全体に対する御指摘の事案の発生状況を統計的に示せるか、その可否も含めて今後検討してまいりたい。

二の2について

一の1について及び一の2についてで述べた行政処分については、いずれも、経営管理態勢、保険金等支払管理態勢等の不備を要因とするものであると認識している。

三の1について

金融庁は、把握している保険会社の保険金等の支払に関する不適切な取扱いについて、次のように分類している。

(一) 保険金等の不適切な不払

(二) 保険金等の支払漏れ

(三) がん保険等における保険金等の支払に関し、被保険者にがんの告知が行われていない等の理由から、保険会社が、保険金等の支払を留保したものについて、留保の理由が消滅した後も支払っていなかったもの。

なお、一の2及び3についてで述べた三井住友海上火災保険株式会社に対する行政処分において、保険会社の不適切な説明により、顧客が付随的な保険金の受取を辞退し請求放棄となっている事案については、保険金等の支払漏れとして分類している。また、一の1についてで述べた損害保険会社における第三分野商品に係る保険金等の不適切な不払に係る行政処分において、顧客が保険金の請求を放棄する旨意思表示をしたとして不払としている事案のうち、その経緯等の検証ができないものについては、保険金等の不適切な不払として分類している。

三の2について

金融庁は、保険会社の業務の健全かつ適切な運営を確保し、保険契約者等の保護を図るため必要があると認められたときは、保険会社に報告を求めるほか、保険契約者等から相談・苦情等を通じ事実関係の把握に努め、保険契約者等の事情等を確認している場合もあり、保険会社の監督に活用しているところであるが、保険契約者等の事情等は様々なものであることから、御指摘の類型化は困難である。

三の3について

保険の引受等に当たっては、顧客の知識、経験及び財産の状況を踏まえた説明が重要であると考えているが、お尋ねのケースが保険業法施行規則(平成八年大蔵省令第五号)第五十三条の七に違反するかについては、個々の事案ごとに判断されるべきものと考える。

四の1について

保険業法第一条の目的規定は、保険業を行う者の業務の健全かつ適切な運営及び保険募集の公正を確保することにより、保険契約者等の保護を図ること等を目的としているため、保険会社の健全性が保険契約者の保護より優先するとの御指摘は当たらないと考えている。また、御指摘の「国民が簡易に利用できる保険商品」については、各社の経営判断によって提供されているものと承知している。

四の2について

金融庁は、平成十八年二月二十八日に「保険会社向けの総合的な監督指針」(以下「監督指針」という。)を改正し、保険業法施行規則第五十三条の七に規定する措置として、保険契約の重要な事項について理解しやすい説明等を行うため、契約概要等を記載した書面を保険契約者等に交付するための体制を整備していること等を、保険会社を監督するに当たっての留意点として明確化したところである。

また、平成十九年二月二十二日に監督指針を改正し、同規則第五十三条の七に規定する措置として、顧客のニーズに関して情報を収集し、保険商品が顧客のニーズに合致することを確認する意向確認書面を作成するための体制を整備していること等を、保険会社を監督するに当たっての留意点として明確化したところである。

さらに、金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の施行に伴い、販売・勧誘ルールとしての適合性の原則等が一部の保険商品にも適用されることから、現時点において、新たな規制を導入する必要はないと考える。

四の3について

金融教育の中で保険の役割を国民に適切に伝えることは重要であると考えており、金融庁としても保険の種類や役割等について記載したパンフレットを作成し、配布するなど、金融教育に取り組んでいる。

また、保険広告については、保険業法施行規則において、保険契約等に関する事項であってその判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、誤解させるおそれのあることを告げ、又は表示する行為を禁止している。

保険募集人の教育についても、監督指針において、多様化した保険商品に関する十分な知識の付与及び適切な募集活動のための十分な教育の実施を、保険会社を監督するに当たっての留意点として明確化しているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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