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要介護調査・認定の見直しに関する質問主意書
参議院 第170回 第149号
質問本文
来年度実施にむけて要介護調査・認定制度の見直しが進められている。今回の見直しでは調査の簡素化などを目的とする調査項目の大幅な削減、介護認定審査会(以下「認定審査会」という。)提出資料の簡素化などが行われており、関係者からはより軽度に判定されることになるのではないか、現在以上に実態が反映しにくくなるのではないかと心配の声が寄せられている。
実際モデル事業の認定審査会に携わった方からも、介護度はより重度と思われるが資料からはそれがわかりにくいなどの指摘がある。
そこで以下質問する。
一 調査・認定の見直しにおいて、「主治医意見書により代替可能」な項目は削除するとされている。
1 日常的に要介護者の介護業務を行っていない主治医が、「暴言・暴行」「異食行動」などについてどの程度状態を把握できると考えているのか。十分に判断できるとするなら、その根拠を示されたい。
2 調査項目がなくなることで、項目ごとの特記事項がなくなると、認定審査会に重要な情報が伝わらなくなるおそれはないのか。
二 社会保障審議会介護給付費分科会(以下「給付費分科会」という。)に提出されたモデル事業用審査会資料の見本を見ると、従来あった「2 認定調査項目」の「〇●」の欄、「3 中間評価項目得点表」のレーダーチャート、「4 日常生活自立度の組み合わせ」の当該自立度の場合の介護度分布の資料、「5 認知機能・廃用の程度の評価結果」の廃用の程度に関する調査項目の認定調査結果や認知機能・廃用の認定から推定される給付区分の項目や情報が削除されている。モデル事業に携わった方からは、一次判定結果よりも実際の状態の方がより介護度が重いのではないかと疑われる場合でも、情報が少ないため介護度変更が非常に難しくなっているという声が寄せられている。これまで認定審査会に提供してきた項目・情報を減らすことにより適正な判定ができなくなるのではないか。
三 新しくする認定ロジックのデータは、これまでと同じく入居施設のデータによるものである。
1 「電話の使用」などは、項目を削除してもロジックに影響がないと言うが、それは施設のデータにもとづいているからではないか。
2 「火の不始末」のように生活実態の基本や、命にかかわるような項目を削除して適正な判断ができるのか。
3 在宅、もしくは在宅により近いグループホームなどのデータをもとにした要介護調査・認定の仕組みを作っていくべきではないか。そうしてこそより実態を反映した要介護認定となるのではないか。
四 現在でも、「状態に変化はないのに、更新で、要介護認定が軽度になった」などの苦情が寄せられている。実際モデル事業の結果では、要介護度五の出現状況は一次・二次判定結果でも現行制度のもとでの判定との乖離が見られ、給付費分科会でも問題点が指摘されている。今回の調査・認定の「見直し」で、申請者の生活実態にてらして、より軽度に判定されるようになるおそれはないのか。
五 事務負担軽減など、見直しの趣旨に賛同する自治体からも、調査項目の大幅な削減については、「情報不足となり、認定審査会の審査・判定が不安定になる」「問題行動の多い認知症の方の場合、介護度が軽度になる可能性がある」などの意見が出されており、来年度四月の実施を延期して、さらに慎重に検討すべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
お尋ねについては、被保険者の主治の医師は、その医学的知見や診察の際に同行する家族等からの情報に基づき、「暴言・暴行」、「異食行動」など認知症に係る周辺症状等についても十分把握できるものと考えている。
一の2について
今般の要介護認定及び要支援認定(以下「要介護認定等」という。)に係る調査項目(以下「認定調査項目」という。)の見直しに当たっては、介護認定審査会に適切に情報が伝わるよう、認定調査票に認知症高齢者の日常生活自立度及び障害高齢者の日常生活自立度に関する特記事項の記入欄を設けることとしており、御指摘のようなおそれはないものと考えている。
二について
今般の介護認定審査会資料の見直しに当たっては、当該資料に中間評価項目得点や認知機能・状態の安定性の評価結果から推計される給付区分を掲載することとしており、これにより、これまでと同等の情報を介護認定審査会に提供し、適正な認定の確保を図ることとしている。
また、日常生活自立度の組合せによる要介護度別分布、要介護度変更の指標については、これらを参照して行った要介護認定等が適正なものになっていない事例が確認されていることから、今般の見直し後は、介護認定審査会に対して当該指標を提供しないこととしている。
三の1について
御指摘の電話の利用の項目については、平成十九年度に実施した在宅の者を含む要介護認定モデル事業の結果についても勘案した上で、これを認定調査項目から削除したとしても、一次判定の精度に大きな影響を与えるものではなく、適正な判断の妨げとはならないと判断したものである。
三の2について
御指摘の「火の不始末」の項目については、要介護認定等の一次判定の精度に大きな影響を与えるものではなく、認定調査項目から削除したとしても適正な判断の妨げになるとは考えていない。
三の3について
お尋ねについては、そもそも、在宅介護の状況は家族の状況等により様々であり、これらのデータに基づいた標準的な調査・認定の仕組みを構築できるかどうか疑問があること、また、仮に可能であるとしても、これらのデータ収集のためには、調査者が被保険者個人の居宅に一定期間滞在する必要があるため家族等の協力が得られにくいことなどの問題点があると考えている。
四について
今般の要介護認定等の見直しについては、平成十九年に厚生労働省が実施した高齢者介護実態調査の結果も踏まえ、これを行うこととしており、仮に、見直し後の要介護認定等によって従来より軽度に判定されたとしても、その結果は介護の状況をより的確に反映したものであると考えられる。
五について
厚生労働省としては、今般の認定調査項目等の見直しについては、一の2について及び四についてでお答えしたとおり、適切なものであると考えており、平成二十一年四月からの実施を延期して、さらに検討を行う必要はないものと考えている。
なお、見直し後の要介護認定等が円滑に実施されるよう、自治体等に対し、必要な情報の提供等を行ってまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。