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経済的理由による高校中退を予防するための施策に関する質問主意書

参議院 第171回 第2号趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2009年1月5日
内閣転送 2009年1月7日
答弁書受領日
2009年1月13日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,617字/答弁 1,128字

質問本文

昨年からの金融不況に伴い、我が国においては企業倒産や解雇による失業者が急激に増大しており、今後もさらなる失業者の増大、あるいは職にある労働者についても賃金カットが行われる可能性が高いと考えられる。これら労働者の中には、高校や大学に通う子を持つ親も多く、親の経済的理由により中退を余儀なくされる生徒、学生が増大することが懸念される。

特に、未成年で親に扶養されている高校生への影響は大きく、とりわけ全高校生の三割にあたる私立高校に通う高校生の中には、親の経済的理由により中退せざるを得ない者も多い。今日、日本の高校進学率は九割を超えている中で、親の経済的理由により高校中退を余儀なくされる生徒が生み出されていることは、きわめて憂慮すべき事態である。学校は、将来の社会を支える若者を育てる重要な場であり、親の経済的理由による学業の中断は、その生徒の将来にとっても、また社会全体にとってもマイナスの効果をもたらすため避けなければならず、緊急の対策が必要であると考えられる。

よって以下質問する。

一 当方が入手した資料によると、二〇〇七年度に私立高校二三四校に対して行われた調査において、経済的理由により私立高校を中退した生徒は四〇七人いたことが確認されている。これを一三〇〇~一四〇〇校あるとされる全私立学校数に当てはめると、二三〇〇~二四〇〇人の生徒が、経済的理由により私立高校を中退したこととなる。現在は、二〇〇七年度と比べても経済状況が悪化しており、経済的理由による中退者はさらに増えるものと予想される。政府は、高校、特に私立高校における中退者の実態を把握する調査を行っているのか。行っている場合はその結果の概要を含めて示されたい。

二 親の経済的理由による高校中退者を出さないためには、特に突然の解雇によって親が職を失った生徒の授業料を軽減、免除するなどの緊急の措置が必要と考えられるが、政府としていかなる対応策を考えているのか。また、そのような減免措置の実施を検討している場合、適用の条件等その内容についても示されたい。

三 これまでも文部科学行政においては、私立高校に通う高校生に対して、国庫から授業料減免事業等支援特別経費を支出してきたと承知しているが、これまでの補助額と補助率を示されたい。また、この不況に対応して、補助額と補助率の引き上げを検討しているのか、検討しているとすれば引き上げ幅を示されたい。

四 私立高校に通う子を持つ世帯に対しては、各都道府県によってかなりのばらつきがあるものの、授業料に対する補助等の支援を行っている。しかし、例えば愛知県では法人税収の大幅減により三〇〇〇億円を超える減収が来年度予想されるなど、各自治体も厳しい財政状況下におかれている。このような状況下で有効な支援を行うためには、各自治体との連携や、国による各自治体の支援策のバックアップが必要と考えられる。各自治体との連携状況および各自治体への支援策について、実施もしくは検討しているのか、実施・検討している場合は概要を含めて示されたい。

五 経済や雇用の状況の急変によって親が経済的に困窮し、子どもが学校を中退せざるを得ない状況を未然に防ぐためには、安定した雇用環境を生み出すことがもっとも大切であるが、同時にそのような状況に陥る可能性が高い不安定な労働環境におかれた親、例えば派遣労働に従事する親を持つ子どもがどの程度存在するのかをある程度は把握し、あるいは少なくとも推計するためのデータを用意しておく必要があると考えられる。現在、政府としてそのような把握あるいは推計のためのデータを有しているのか。

六 親の失業等は、子どもたちにも様々な影響を与えることが懸念され、経済的支援策と同時に心のケアも求められてくると思われるが、政府としてそのような対応は検討しているのか、検討している場合はその概要を含めて示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

文部科学省としては、毎年度、「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」において、高校生の中途退学の状況について調査しており、平成十九年度に高等学校を中途退学した生徒数は七万二千八百五十四人(うち私立の高等学校の生徒数は二万二千二百八十人)であり、そのうち、経済的理由で高等学校を中途退学した生徒数は二千六百人(うち私立の高等学校の生徒数は千二百八十七人)である。

文部科学省としては、高校生の中途退学の状況について、今後とも適切に把握してまいりたいと考えている。

二について

文部科学省としては、すべての都道府県において、経済的理由により修学が困難な生徒について、公立の高等学校においては授業料の減免措置が講じられるとともに、私立の高等学校においてもその授業料の減免措置に対して補助が行われているものと承知している。

また、私立の高等学校における授業料の減免措置に対する補助については、文部科学省において、各都道府県に対しその一部を助成しているところである。

政府としては、今後とも各都道府県においてこれらの事業が適切に行われるよう促すとともに、平成二十年度補正予算(第二号)において、各都道府県がこれらの事業の財源としても活用できる地域活性化・生活対策臨時交付金として六千億円を計上しているところである。

三及び四について

二についてで述べた私立の高等学校における授業料の減免措置に対する補助については、授業料減免事業等支援特別経費により補助率二分の一で国庫補助を行っており、当該経費の平成十九年度の補助額は五億七千八百七十四万千円である。平成二十年度においては、六億三千八百万円の予算額を確保し、各都道府県の申請に基づき国庫補助を行うこととしている。また、平成二十一年度予算においては対前年度三千九百万円増の六億七千七百万円を計上している。

また、文部科学省としては、各都道府県に対して、平成二十年度予算に関する情報を都道府県私立学校主管部課長会議等を通じて提供するとともに、二についてで述べた地域活性化・生活対策臨時交付金についても積極的に情報提供を行っているところである。

五について

お尋ねの不安定な労働環境に置かれた親を持つ子どもの意味が必ずしも明らかではないが、文部科学省としては、保護者の職業別の生徒数については把握していない。

六について

文部科学省としては、親の失業等に関するものも含めた児童生徒の心のケアに資するために、臨床心理に関して高度に専門的な知識及び経験を有するスクールカウンセラーの配置が有意義であると考えており、当該配置に要する経費の一部を都道府県及び政令指定都市に対して補助しているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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