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「医薬品の郵送販売規制の省令」に関する質問主意書

参議院 第174回 第113号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×2検討してまいりたい ×2個別の事案 ×1

提出者
参議院
提出日
2010年6月15日
内閣転送 2010年6月16日
答弁書受領日
2010年6月29日
提出から14日
答弁の項目数
12
質問 2,602字/答弁 1,596字

質問本文

平成二十一年六月一日の改正薬事法の施行により、医薬品の郵送販売規制が始まった。この規制により、漢方薬等が郵送出来なくなり、継続的な医薬品の服用が途切れ、健康被害、病状悪化をきたす可能性は当初から懸念されていたが、一年経過後の今日、顧客からの苦情や漢方薬等を郵送販売規制対象から外すべきとの声も多く、今や社会問題化している。漢方薬等の郵送販売については、取りあえず、二年間の経過措置が図られているが、全面禁止という販売規制の措置とは裏腹に、これまでの薬局、薬店における郵送販売の基礎調査すらされることなく、規制強化に至ったことや、結果として、漢方薬を服用する弱い立場の高齢者等の患者、薬局、薬店の経営者に、大きな打撃を与えていることは問題である。そこで以下質問する。

一 漢方薬の郵送販売規制実施後の影響及び現状をどのように把握し、どういった認識を持っているのか、政府の見解を明らかにされたい。

二 経過措置期間を終え、漢方薬の郵送販売を全面禁止した場合の影響について、政府の見解を明らかにされたい。

三 行政刷新会議の規制・制度改革に関する分科会において示された第一次報告書(案)は、漢方薬の郵送販売を含む一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和の事項の対処方針は調整中とされ、何ら今後の対処方針が示されていない。なぜ、一切対処方針が示されていないのか。その具体的な理由を明らかにされたい。また、いつまでに右事項についての具体的な対処方針が示されるのかについても、明らかにされたい。

四 漢方薬の郵送販売については、今まで漢方薬局、薬店により適正に販売がなされてきたわけであり、早急に規制を撤廃すべきだと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

五 医薬品販売の対面原則は、「医薬品の使用者に直接説明をすることで、安全性を確保するため」というのが厚生労働省の見解だが、対面であれば、身元確認の必要のない代理人(使用者・家族でなくとも可)にも販売できる。一方で、漢方薬等の郵送販売は、本人からの依頼であろうと一切認められない。「使用者の状態を知らない代理人への販売」が、「電話であっても、本人の依頼により、本人に情報提供を行った上での郵送販売」に比べて、安全性が保たれるとする理由は何か。政府の見解を示されたい。

六 漢方薬を継続して服用している人の場合、風邪や緊急の用事などで薬局まで行けないケースは、十分におこりうる。また、漢方の専門薬局を近隣で探すことが難しく、店頭に行くことができなければ、現在服用中の薬が途切れてしまうケースも十分に考えられる。高齢者の場合、この事態は特に深刻である。継続服用中の薬が途絶されたことによっておきる健康被害(痛みの憎悪なども含む。)に対して、政府はどのように責任をとるのか。政府の見解を示されたい。

七 省令では「購入者から申し出があった場合の医薬品の情報提供は、対面でなければならない」と規定しているため、購入した医薬品についての情報も、直接薬局へ出向かなければ受けられない。例えば、電話でこの医薬品を今の体調で飲んでもよいかという問い合わせがあった場合、現省令では、来局・来店してもらわなければ答えることができない。そこで、以下質問する。

1 電話相談ができなければ急な対応、臨時の対応、細かなアドバイス等が不可能となるが、これが、政府の本意と考えてよいのか。

2 メーカーや医薬品医療機器総合機構の医薬品情報提供は電話で可能であるにも関わらず、医薬品販売者から医薬品購入者への情報提供のみを全て対面で行うとした理由は何か。

3 さらに、服用する医薬品に対して、電話で必要な情報提供を受けられないために健康被害をおこした場合、責任の所在はどこにあるのか。

八 今回の省令では、漢方に限らず臨時・緊急の場合等に電話で行われていた「経管栄養剤の郵送・配達」や糖尿病・腎臓病等の自己管理に欠かせない「一般用検査薬の郵送」等も不可となる。電話及び郵送サービスは、高齢者にとって極めて重要なライフラインであり、今回の医薬品郵送規制は、彼らの医薬品入手手段を大きく損なうことになる。まもなく超高齢化社会を迎えるが、外出のままならない高齢者から、医薬品の郵送サービスを取り上げることは、即、彼らの健康被害につながる可能性がある。そこで、今後、高齢者の医薬品入手手段をいかに確保するのか、政府の見解を示されたい。

九 これまで長年にわたり郵送販売によってその流通が維持されてきた漢方薬及び伝統薬は、今回の郵送販売規制により廃業に追い込まれるケースも出ると思われるが、この場合、日本の伝統的な薬の処方そのものが消えてしまう可能性が高い。これまで多くの患者の健康を守ってきた漢方薬及び伝統薬の処方を失うことは、日本の医療にとって大きな損失となる。そこで、現在政府は、統合医療を目指しているが、日本の伝統医薬を損なわせる事態に対し、どのように対処するのか。政府の見解を示されたい。

十 政府は、一般用医薬品によるセルフメディケーションによって、医療費の削減を意図していたはずだが、現実には、一般用医薬品の販売量は低下しており、その意図が成功しているとは考えにくい。そこで、今回の郵送販売全面規制により、これまで漢方薬に頼っていた人までが、漢方薬を入手する事が困難になれば、さらなる医療費の増加につながってしまうと思われるが、この点をどう考えるのか。政府の見解を示されたい。

十一 現在、薬局の場合、薬剤師が不在の時間帯は、登録販売者が在局していても薬局を閉めなければならない。特に地方においては、学校薬剤師の協力等で出かける事も多く、登録販売者がいても、薬剤師が薬局を不在とすることになる。結果として、消費者にとっては、一般用医薬品の入手機会が合理的根拠もなく失われている。これに対し、ドラッグストア等店舗販売業では、登録販売者が在店していれば、店舗を閉める必要がなく、第二類以下の一般用医薬品の販売は問題なく行える。そこで、薬局においても、薬剤師が在局していない時間帯については、処方箋調剤と第一類の一般用医薬品の販売を行えないとするにとどめ、第二類以下の一般用医薬品の販売は、登録販売者が在店していれば行えるようにすべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「漢方薬の郵送販売規制実施後の影響」の意味するところが必ずしも明らかではないため、これについてお答えすることは困難である。お尋ねの「漢方薬の郵送販売規制実施後の現状」については、厚生労働省が実施した平成二十一年度「一般用医薬品販売制度定着状況調査」の調査結果を踏まえると、御指摘の新たな一般用医薬品の販売制度(以下「新販売制度」という。)については、その定着状況が十分でないと認識しており、今後、より一層、その定着に努めてまいりたい。

二について

お尋ねの経過措置期間終了後の影響については、医薬品販売業者の団体が、医薬品を薬局又は店舗において購入することが困難な者に対する対応策について検討することを表明しており、その対応策いかんによって異なるものであることから、現時点において、お答えすることは困難である。

三について

お尋ねについては、内閣府と厚生労働省との間でなお調整を要する事項があるためであり、今後、改めて両府省において必要な検討を行い、調整を行うこととしている。また、具体的な対処方針については、それが終了次第、取りまとめることとしている。

四について

漢方薬の多くは、その副作用等により入院を必要とするような健康被害を生じるおそれがある第二類医薬品に区分されており、漢方薬であることをもって新販売制度の対象外とすることはできないものと考えている。

五について

お尋ねについては、一般的には、対面による場合と比較して電話による場合には、相手方の視認等により、相手方の話の内容を的確に把握すること等が困難であり、使用者の属性、状態等に応じた情報提供の要否、内容及び使用の適否の判断を行うことが容易ではないと考えられるからである。

六及び八について

新販売制度については、医薬品販売業者の団体が、医薬品を薬局又は店舗において購入することが困難な者に対する対応策について検討することを表明しており、その対応策も踏まえつつ、経過措置期間終了後の対応の在り方について検討してまいりたい。

七の1について

一般用医薬品を購入した者等から、購入後に当該一般用医薬品についての相談があった場合において、例えば、単純な事実関係を確認すること、店舗への来訪を求めること、医療機関への受診を勧めること(以下「受診勧奨」という。)、店舗への来訪や受診勧奨を前提とした使用者に係る情報の収集のための会話を行うことは、薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第三十六条の六第三項に規定する情報の提供に該当せず、これらについて、電話による対応を行うことは可能である。

七の2について

メーカーや独立行政法人医薬品医療機器総合機構が、医薬品に係る情報提供を行った場合であっても、一般消費者は、最終的には、一般用医薬品については薬事法に規定する薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者から購入することとなるものであり、これらの者に対する規制を行えばよいと考えたからである。

七の3について

お尋ねについては、個々の事案によって様々であり、一概にお答えすることは困難である。

九について

お尋ねの「日本の伝統医薬を損なわせる事態」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新販売制度については、医薬品販売業者の団体が、医薬品を薬局又は店舗において購入することが困難な者に対する対応策について検討することを表明しており、その対応策も踏まえつつ、経過措置期間終了後の対応の在り方について検討してまいりたい。

十について

御指摘の「さらなる医療費の増加につながってしまう」ということの根拠が明らかでないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

十一について

お尋ねの点については、患者の利便性や医薬品等の供給拠点としての薬局の位置付け等を踏まえつつ、今後、慎重に検討を行うこととしている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×2検討してまいりたい ×2個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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