ことばで探す › 参議院 第176回
地方議会の機能強化のための地方自治制度の充実に関する質問主意書
参議院 第176回 第201号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1
質問本文
日本国憲法第九十二条には、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める」とある。地方公共団体は、憲法の規定上も地方自治の本旨に基づいた組織でなければならず、また、運営もされなければならない。
しかし、現状では、地方公共団体という言葉どおり、一団体にしかすぎず、自治財政権、自治立法権、自治行政権が確立されておらず、地方政府と言える段階には程遠い。少なくとも、多様な住民ニーズの要請に応えるためには、画一的な行政経営ではなく、地域独自の創意工夫にあふれた行政経営が望まれる。
また、日本国憲法第九十三条には、「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する」とあり、二元代表制の理念のもと、行政に対し、監視機能、政策提言機能の充実を図って行かなければならない。
各地方議会では、現行の法令のもとで可能な限りの改革に取り組んでいるところであるが、それも限界があるのも現状である。
こうした立場から、地方自治制度の充実に関して、以下のとおり質問する。
一 憲法で規定する地方自治の本旨について、菅政権ではどのような見解を持っているのか。また、自治体経営の上で、基礎的財源の確保の充実が求められているが、税源移譲など今後どのように地方財政財源を拡充していくのか基本的な考えを示されたい。
二 現行の地方自治法では時代に対応しておらず、この際、「地方政府基本法」(仮称)の制定について考える時期に来ていると思われる。制定に関しての見解とその時期について示されたい。
三 地方議会の招集権や会期の設定(地方自治法第百一条、第百二条関係)、議員定数の設定(地方自治法第九十条関係)、議会の運営ルール(地方自治法第百二十条関係。一律に会議規則で縛るのではなく、議会基本条例の制定など柔軟に対応できるようにする)など、地域の実情にあわせた議会の運営が出来るようにすべきと考えるが、見解を示されたい。
四 地方分権一括法の施行により、地方議会議員はこれまで以上に積極的な活動が求められその職務は常勤化・専業化してきているのが実態であるが、現行の地方自治法は実態と大きく乖離している。地方議会議員の活動は、議会における審議・討論にとどまらず、政策形成のための研究調査や、住民との意見交換などの活動等、広範囲にわたることから、地方議会議員の職責・職務を法令上に明確に位置づけるべきと考えるが、見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
憲法第九十二条にいう地方自治の本旨とは、地方公共団体の運営は原則として住民自身の責任において自らが行うという住民自治の原則と、国から独立した地方公共団体に住民に身近な行政を自主的に処理させるという団体自治の原則を、共に実現するという地方自治の原則をいうものと考えている。
また、地方税財源の充実確保については、「地域主権戦略大綱」(平成二十二年六月二十二日閣議決定)に基づき、地域に必要なサービスを確実に提供できるよう、地方財政の所要の財源を確保することで、住民生活の安心と安全を守るとともに地方経済を支え、地域の活力を回復させていくとの基本理念に立ち、今後、国と地方の役割分担の大幅な見直しと併せて、それぞれの担う役割に見合った形へと国・地方間の税財源の配分の在り方を見直すこととしている。
二について
地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)は、その制定以来、社会経済情勢の変遷に適応させるため、累次の改正が積み重ねられてきており、「現行の地方自治法では時代に対応して」いないとは認識していない。お尋ねについては、地域主権改革を更に進めるため「地域主権戦略大綱」に基づき、現在、総務省の地方行財政検討会議において、地方自治法の抜本的な見直しを含め、検討を進めているところであり、現時点で地方政府基本法の制定に関し具体的にお答えすることは困難である。
三について
お尋ねの点については、法律によって定められる地方公共団体の組織及び運営に関する基本的枠組みの中で条例や議会の会議規則に委ねるなど、地方公共団体の自由度を拡大する方向で、地方行財政検討会議において検討を進めており、成案が得られた事項から、順次、地方自治法の改正等によりその実現を図っていくこととしている。
なお、地方自治法第百二十条は、普通地方公共団体の議会は会議規則を設けなければならないと規定しているが、その内容については、各地方公共団体の議会において自主的に定めることができるものである。
また、同法第九十条及び第九十一条に定める議員定数については、議会の自由度の拡大の観点から、法定上限の撤廃を内容とする地方自治法の一部を改正する法律案が、既に第百七十四回国会に内閣から提出されているところである。
四について
現行の地方自治法が地方議会議員の「実態と大きく乖離している」の意味するところが必ずしも明らかではないが、同法については、例えば、平成二十年に議案の審査又は議会の運営に関する協議又は調整を行うための場に関する規定が設けられるなど、地方議会の運営の実態を踏まえつつ、所要の改正が行われてきたと認識している。お尋ねの点については、議会・議員の果たすべき役割を法律上明らかにすること等について、引き続き、地方行財政検討会議において検討することとしている。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。