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公教育における「原子力ポスターコンクール」への参加に関する質問主意書

参議院 第177回 第122号承知していない ×2

提出者
参議院
提出日
2011年3月24日
内閣転送 2011年3月28日
答弁書受領日
2011年4月1日
提出から8日
答弁の項目数
8
質問 1,606字/答弁 1,147字

質問本文

「原子力ポスターコンクール」は、これまで十七年間にわたり毎年十月に、「原子力の日」に合わせて実施されており、文部科学省、経済産業省資源エネルギー庁の二省庁から委託を受けた日本原子力文化振興財団がその運営を担っている。

しかし、この「原子力ポスターコンクール」に対して、「企業のPRとも受け取られる事業が、公教育の中で税金を投入されて実施されている」「原子力利用については科学的にも賛否の意見が存在している中で、一方的な教育ではないか」との批判の声があがっている。そこで、「原子力ポスターコンクール」のあり方について、以下、質問をする。

一 二〇一〇年に開催された「第十七回原子力ポスターコンクール」において、「未来を届ける原子力」や「地球を守る原子力」、「みんなを支える原子力」等、原子力発電ないしは原子力に対して賛美の言葉を使った作品が児童・生徒により制作され、入選している。「原子力ポスターコンクール」への参加についての判断は、各学校の主体性に任せているとのことだが、過去五年間における「原子力ポスターコンクール」の実施費用、参加学校数、参加児童・生徒数、応募作品数を示されたい。

二 「原子力ポスターコンクール」に教育の一環として参加することの意義、目的を、各省庁や日本原子力文化振興財団はどのように学校側に説明しているのか。

三 「原子力ポスターコンクール」に参加する学校においては、児童・生徒各個人がコンクールに応募するかしないかは、児童・生徒各個人の自由に任せているのか。この件についての各学校の現状について、省庁担当部署は把握しているか。

四 これまでの「原子力ポスターコンクール」において、原子力の利用について反対の意見のポスターの応募はあったのか。

五 原子力に対しては、軍事利用としての核兵器の恐怖や、原子力発電所の事故による放射能汚染、放射性廃棄物問題、被ばく労働の問題等の多くの問題点が指摘されているところである。これらの諸問題を義務教育の中で適切に取り上げ、児童・生徒に対して教育指導をしているのか。原子力の利用にあたり問題とされている点についての具体的な学習指導要領の記述、副読本などの実情を示されたい。

六 社団法人日本広告審査機構(JARO)は、電気事業連合会が制作した広告の中で使われていた「原子力発電は、(中略)発電の際にCO2を出さないクリーンな電気のつくり方です」との文言について、「原子力発電の地球環境に及ぼす影響や安全性について十分な説明なしに、発電の際にCO2を出さない事だけを限定的に捉えて「クリーン」と表現すべきでないと考える」との裁定をしている(平成二十年十一月二十五日)。この裁定について、政府はどのように受けとめているのか。また、この裁定を受けて、今後の「原子力ポスターコンクール」の開催ないしは内容を変更するなどの予定はないか。

七 「原子力ポスターコンクール」に対して、一般市民から「大人の都合のよいように、子供を教育して利用してはいけません」「この子達は被爆の恐ろしさもちゃんと知らされた上で、それでも尚この作品を描いているのか」「税金使って学校でこういうことをやらせるのは問題あり」といった反対意見が私の事務所に届いている。同様の意見が各省庁に届いていると思われるが、その主な反対意見にはどんなものがあるか示されたい。また、それらの意見に対して、どのような回答、対応を行っているのか、明らかにされたい。

八 今年の「原子力ポスターコンクール」は開催のための準備が実施されているのか。また、今年以降「原子力ポスターコンクール」を中止する予定はないか。

九 「原子力ポスターコンクール」と同様に、「原子力小論文コンクール」が行われているとのことだが、その実施主体および総費用、参加学校数、参加生徒数について、過去五年間の実績を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「過去五年間における「原子力ポスターコンクール」の実施費用、参加学校数、参加児童・生徒数、応募作品数」については、平成十八年度から平成二十年度までの「参加学校数」及び平成十八年度から平成二十二年度までの「参加児童・生徒数」については把握していないが、それ以外の数及び金額については、文部科学省のホームページに掲載しているところである。

二及び三について

お尋ねについては、例えば、平成二十二年度の原子力ポスターコンクールについては、財団法人日本原子力文化振興財団が、学校等に対し、原子力ポスターコンクールが原子力や放射線についての理解と認識を深めることを目的として実施されるものであることを説明の上、作品の募集を行ったところであるが、これを受けて各学校においてどのような対応がなされたかについては把握していない。

四について

これまでの原子力ポスターコンクールに応募された作品の中には、原子力の危険性を表現した作品もあったと承知している。

五について

お尋ねについては、中学校学習指導要領(平成十年文部省告示第百七十六号)の社会科において、「核兵器の脅威に着目させ、戦争を防止し、世界平和を確立するための熱意と協力の態度を育てる。」とし、また、文部科学省と経済産業省が共同で作成した小中学生向けの副読本において、放射線が健康に与える影響、過去に発生した原子力施設の事故等について記述するなどしているところであり、小中学校においては、原子力をめぐる問題について適切に指導が行われているものと考えている。

六について

御指摘の「裁定」は、社団法人日本広告審査機構(当時)の判断に基づき行われたものであり、政府として、その内容を評価する立場になく、また、今後の原子力ポスターコンクールについての検討に影響を与えるものではない。

七について

お尋ねについては、市民団体から文部科学省に対して原子力ポスターコンクールの廃止を求める意見が寄せられ、文部科学省と当該市民団体との間で、原子力をめぐる問題について意見交換を行うなどしている。

八について

原子力ポスターコンクールの開催に要する経費は、平成二十三年度予算に計上されているが、今後の原子力ポスターコンクールの取扱いについては、検討を要するものと考えている。

九について

御指摘の「原子力小論文コンクール」は、独立行政法人日本原子力研究開発機構及び財団法人日本原子力文化振興財団が主催する「中学生小論文コンクール」及び「高校生小論文コンクール」を指すものと思われるところ、これらのコンクールの平成十八年度から平成二十二年度までにおける総費用、参加学校数及び参加生徒数については、文部科学省のホームページに掲載しているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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