ことばで探す › 参議院 第178回
緊急時対策支援システム(ERSS)と緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の運用に関する質問主意書
参議院 第178回 第16号
質問本文
原子力安全・保安院は平成二十三年九月二日、「東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故進展解析結果について(解説)」を公表した。本資料は事故後に原子力災害対策本部事務局として経済産業省別館に設置された緊急時対応センター(ERC)内において事故の進展を予測してきた記録である。これに関して、以下のとおり質問する。
一 ERCプラント班は事故発生当時、独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)に依頼し、ERSSによる解析を行った。JNESは三月十二日一時五十七分ごろ、同原発一号機の解析結果をERCプラント班に報告しているが、首相官邸危機管理センターには報告していない。この判断は誰が、どのような理由で行ったのか、具体的に説明されたい。
二 高木義明前文部科学大臣は五月十七日の参議院文教科学委員会で私の質問に対し、SPEEDIが事故発生直後に運用ができなかった理由について、「いわゆる緊急時対策支援システム、ERSSが機能していなかったということであろうと思っています」、「今回の事故でいわゆる放出源データが取れなかった、そういう意味で緊急時対策支援システムであるERSSが機能していないと、原子炉からの放射性物質の放出量が把握できなかった、そのために(SPEEDIによる)予測ができなかったという状況にありました」との旨、答弁した。ところが、本資料には、「JNESがERCプラント班に(ERSSによる)解析結果を送信しており、当該結果については、SPEEDIの入力データとして用いられ、三月十二日六時七分頃に計算結果が出力されています」との旨、記録されている。大臣答弁と本記録との間には齟齬があると考えるが、政府の見解を示されたい。また、齟齬が生じた理由について、詳しく説明されたい。
三 本資料は事故当時から記録されてきたものであるが、同内容について高木義明前文部科学大臣を含めた政府関係部局で情報共有されていたのか、事実関係を明らかにされたい。また、事故発生から半年間近くも公表されず、九月二日に公表するに至った理由について明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
原子力災害対策本部事務局においては、平成二十三年三月十二日に東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の福島第一原子力発電所の第一号機について、緊急時対策支援システム(以下「ERSS」という。)による事故進展の予測を独立行政法人原子力安全基盤機構(以下「機構」という。)に依頼し、予測結果についての報告を機構から受けたが、当該予測結果は官邸危機管理センターには共有されておらず、その経緯に関する判断の有無や理由について当時の関係者に聴取したものの、現時点では確認されていない。
二について
御指摘の答弁は、地震による通信系統の途絶等により、東京電力からERSSに対する原子炉内の圧力や水位等の情報が伝送されなかったため、実際の事故情報に基づくERSSによる事故進展の予測結果が得られず、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムの放出源情報に基づく放射能影響予測に活用することができなかったという趣旨でなされたものである。一方、御指摘の機構から報告を受けたERSSによる事故進展の予測結果については、実際の事故情報が得られなかった中で、機構においてこれまで蓄積してきた想定事象の研究結果に基づき予測したものであり、御指摘のような齟齬があるとは考えていない。
三について
ERSSによる福島第一原子力発電所における事故進展の予測については、第一号機のほか、平成二十三年三月十一日及び十二日に第二号機について、同月十三日に第三号機について、それぞれ行われており、その結果は官邸危機管理センター及び内閣府原子力安全委員会に共有されていたことは確認されている。それ以上の詳細については、当時の関係者に聴取したものの、現時点では確認されていない。また、当該予測結果については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)に基づき、平成二十三年六月に開示しているところであるが、今般、社会的な関心の高まりを受けて、御指摘の資料によりホームページに掲載したものである。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。