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原子力災害対策特別措置法及び原子力災害への対応に関する質問主意書

参議院 第180回 第137号趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
2012年6月7日
内閣転送 2012年6月11日
答弁書受領日
2012年6月15日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 1,606字/答弁 1,788字

質問本文

原子力災害対策特別措置法(以下「原災法」という。)は、その第一条(目的)において、「この法律は、原子力災害の特殊性にかんがみ、原子力災害の予防に関する原子力事業者の義務等、原子力緊急事態宣言の発出及び原子力災害対策本部の設置等並びに緊急事態応急対策の実施その他原子力災害に関する事項について特別の措置を定めることにより、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。以下「規制法」という。)、災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)その他原子力災害の防止に関する法律と相まって、原子力災害に対する対策の強化を図り、もって原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護することを目的とする。」と定めている。

原災法が適用されている東京電力福島原子力発電所事故における原子力災害において、災害発生当時に原子力災害対策本部長を務めた菅前首相が本年五月二十八日、「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会」(以下「国会事故調」という。)で重要な発言を行っている。日本政府が、原発の再稼働を検討しているところ、過酷事故への対応体制は極めて重要である。

よって、以下質問する。

一 菅前首相は、国会事故調で東京電力福島原子力発電所事故の責任について「国策として続けられてきた原発によって引き起こされたもので、最大の責任は国にある。国の責任者としておわび申し上げたい」と証言している。この認識を野田内閣も引き継いでいるか明らかにされたい。

二 菅前首相は国会事故調で「原子力事故にあたってどのような権限が首相、本部長としてあるのか、詳しい説明を聞いたことは覚えている限りない」と述べている。野田首相は、原子力事故にあたってどのような権限が首相、本部長としてあるのか、詳しい説明を受けているか。説明を受けた日時と説明を受けた合計時間を具体的に示されたい。

三 野田首相は、原発事故を想定した訓練に首相として参加したことがあるか。ある場合は、その日時と場所を示されたい。ない場合は、参加する防災訓練が具体的に予定されているか。予定されている場合は計画の日時とその場所を示されたい。

四 菅前首相は国会事故調で「原子力災害対策特別措置法はシビアアクシデント(過酷事故)に対応できていなかった。事故想定が不十分だった」と述べている。現行の原災法は過酷事故に対応できているのかどうか野田内閣の認識を示されたい。対応できていると認識する場合、その理由を示されたい。また、対応できていないと認識する場合、どのように今後対策を立てていくのか、その具体的な方針と計画を示されたい。

五 原災法を運用するにあたって、関係法令、マニュアルなど政府が定めているものの名称をすべて挙げられたい。

六 前記五の関係法令・マニュアルなどのうち、今回の東京電力福島原子力発電所事故を受けて、改定されたものはあるか。ある場合は、具体的に改定した関係法令・マニュアルなどの名称と改定内容を示されたい。改定していない場合は、改定の予定の有無、進捗状況等について具体的に示されたい。

七 東京電力福島第一原子力発電所の事故に政府と東京電力が一体的に対応するため、「福島原子力発電所事故対策統合本部」(以下「統合対策本部」という。)が設置された日時はいつか。統合対策本部の設置は、原災法で想定されているか。この統合対策本部は、どのような法的根拠に基づいて設置されたのか明らかにされたい。

八 菅前首相は、東京電力福島第一原子力発電所の吉田昌郎所長(当時)に対して、昨年三月十一日以降、電話で二度話したと証言している。原子力災害対策本部長である首相が原子力発電所の所長と直接話をすることを原災法は想定しているか。原災法が想定していないとすれば、なぜ「想定外」のことが二度も起きたのか、政府の見解を具体的に示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

菅前内閣総理大臣の辞職後の個別の発言に係るお尋ねについては、政府としてお答えすることは差し控えたいが、国は、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っており、東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の福島第一原子力発電所の事故(以下「本件事故」という。)への対応についても、その責任を踏まえて行われるべきものと考えている。

二及び三について

野田内閣総理大臣は、平成二十三年九月二日に内閣総理大臣に就任して以降、本件事故に係る原子力災害対策本部長としての職務を遂行しており、必要に応じて、原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号。以下「原災法」という。)等に関する説明を受けている。現在、本件事故の教訓を踏まえ、原子力防災対策の見直しを行っているところであり、国が地方自治体及び原子力事業者等と共同して行うこととしている原子力防災訓練については、本件事故の発生以降行われていないが、今後、当該見直しを踏まえ、実施時期や内容等に係る検討を行うこととしている。

四について

原災法第二十八条第一項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号。以下「災対法」という。)第四十八条第一項の規定に基づき、原子力事業者を含む災害予防責任者は防災訓練を実施しなければならないとされているが、必ずしも本件事故のようなシビアアクシデントを想定した防災訓練を実施しなければならないとはされていなかった点等については、十分反省し、原子力防災の抜本的改善を図ることが必要であると認識している。このため、原子力事業者に対しては、本件事故のようなシビアアクシデントを想定した原子力防災対策の強化を求めることとし、法令上で明確にするための検討を進めているところである。また、国においては、万一、原子力施設において本件事故のようなシビアアクシデントが発生した場合等に備え、周辺住民の防護措置についての新たな基準や手順の整備等を進めているところである。

五及び六について

政府としては、原災法の円滑な運用を図るため、原子力災害対策特別措置法施行令(平成十二年政令第百九十五号)及び原子力災害対策特別措置法施行規則(平成十二年総理府・通商産業省・運輸省令第二号)を定め、また、原災法第二十八条第一項の規定により読み替えて適用される災対法第三十四条第一項の規定に基づき、防災基本計画を定め、更に当該計画に基づき指定行政機関ごとに防災業務計画を定めている。加えて、お尋ねの「マニュアル」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、これらの計画を運用し、原子力発電所の事故に対応することを目的として先の答弁書(平成二十三年十一月二十二日内閣参質一七九第二一号)一についてでお示ししたとおり、各府省等において規程等を作成している。

これらのうち、原子力災害対策特別措置法施行令、原子力災害対策特別措置法施行規則、防災基本計画、原子力災害対策マニュアル(平成十二年八月二十九日原子力災害危機管理関係省庁会議)については、今国会に提出している原災法の改正案、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会が平成二十三年十二月二十六日に取りまとめた「中間報告」等を踏まえ改めることとしており、その内容については現在検討中である。また、その他の規程等については、政府全体としての原子力防災対策に係る検討状況を踏まえつつ、個別に検討を進めていくこととしている。なお、原子力防災対策については、常により高い水準を目指して取り組むべきものであり、政府としては、その充実に向け不断に努めているところである。

七について

福島原子力発電所事故対策統合本部(当時)については、政府において、東京電力と同じ場所で本件事故の現場の情報を共有しつつ機動的な判断及び指示を行うため、平成二十三年三月十五日に設置した事実上の組織である。

八について

原子力災害対策本部は、原災法に基づき、原子力防災組織を含む関係機関が実施する緊急事態応急対策の総合調整を行うことをその所掌事務としていることから、原子力災害対策本部長たる内閣総理大臣と福島第一原子力発電所の原子力防災組織を統括する同発電所長とが直接話すことについては、必ずしも、原災法に反するものではないと考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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