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原子力規制庁の審議官が日本原電の役員に公表前の専門家会合の情報を漏洩した件に関する質問主意書

参議院 第183回 第23号

提出者
参議院
提出日
2013年2月8日
内閣転送 2013年2月13日
答弁書受領日
2013年2月19日
提出から11日
答弁の項目数
2
質問 1,080字/答弁 962字

質問本文

原子力規制庁(以下「規制庁」という。)は二月一日、規制庁の審議官が公表前の専門家会合の報告書案を日本原子力発電株式会社の役員に手渡し、その内容を漏洩させたとして、訓告の上更迭し、文部科学省に異動させたと発表した。この対応について、重大な問題があると考えられるので、以下質問する。

一 この情報漏洩に関して、二月五日に国会内で規制庁の担当者にいくつかの質問をしたところ、担当者が答えることができない項目が多く存在した。同担当者からは、「審議官からは処分のためのヒアリングを行った」、「渡した事実を確認すれば十分」という発言があった。今後の再発防止を考える上では、処分以上に真相究明が非常に重要と考えるが、本件に関する調査は、処分のための調査で十分と考えているのか、あるいは徹底した真相究明が必要と考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。

二 本件は規制官庁の職員が、規制対象の事業者に規制に関する重要な情報を漏洩しており、便宜供与と見なすこともできる。政府は本件を便宜供与と捉えているのか、捉えていないのか、理由を含めて説明されたい。

三 処分によって当該審議官は出身元の文部科学省に異動したとされているが、事実であるか。また、規制庁の設置についての国会の審議では、規制庁に異動した職員は、出身元の省庁には戻らないという「ノーリターン」ルールを徹底することを当時の原発担当大臣が何度も明言している。当該審議官が、出身元の文部科学省に戻ったならば、ノーリターンルールに反すると理解することもできる。五年間は「特にやむを得ない事由がある」場合に限り例外とする規定があるものの、情報漏洩による処分がやむを得ない事由にあたるとは考えにくい。このことについて、政府の見解を示されたい。

四 規制庁は、前記三の審議官への訓告を「内規では最も重い処分」としているが、国家公務員法第八十二条では、職務上の義務違反に対して、免職や停職などの懲戒処分を規定している。今回の情報漏洩は原子力安全や事業者との癒着根絶といった国家の重要な課題と結びつく問題であると思料するが、なぜ、内規による処分にとどまっているのか、その理由を示されたい。

五 規制庁は独立機関である原子力規制委員会の事務局として設置されているが、その独立機関の事務局で事業者との癒着とも受け取られかねない情報漏洩が起きたことに対し、政府は、いつまでに、どのような方法で再発防止策を講じるのか。また、規制庁が再発防止策を検討するのか、外部の第三者機関に検討を委ねるのか、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一から四までについて

御指摘の事案(以下「本件事案」という。)については、「規制庁の審議官」(以下「本件審議官」という。)に対する複数回の聞き取りによれば、本件審議官は、平成二十五年一月二十二日に日本原子力発電株式会社(以下「日本原電」という。)の役員等との面談を一人で行い、その際、同月二十八日の敦賀発電所敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合(以下「有識者会合」という。)の第二回評価会合においては、日本原電に対し、日本原電の敦賀発電所の敷地内における破砕帯の活動性評価に係る説明を求めた上で、当該会合で使用される予定となっていた報告書案(以下「報告書案」という。)に係る議論がなされるものとの誤解に基づき、当該会合に出席が予定されていなかった日本原電に対して報告書案を渡したというものである。

当該聞き取りによれば、本件審議官が日本原電に対して報告書案を渡した趣旨は、第二回評価会合に日本原電が出席するのであれば、議論の実効性を高め、国民に分かりやすい適切な議論が行われるよう、それまで公開で行われてきた有識者会合における過去の議論の流れや論点等を取りまとめた報告書案を事前に日本原電に渡し、理解させることが良いのではないかと考えたものであり、日本原電の便宜を図ろうとしたものではない、とのことであったが、本件審議官が、被規制者である日本原電の役員等との面談を一人で行い、報告書案を渡した行為は、独立性及び中立性を旨とする原子力規制委員会の業務運営の透明性を確保するという同委員会の方針に反し、また、同委員会の信用を失墜するおそれがあること等から、当該行為の態様等を総合的に考慮の上、「原子力規制庁職員の訓告等に関する規程」(平成二十四年九月十九日原子力規制委員会委員長決定)に基づき、平成二十五年二月一日に、本件審議官に訓告を行ったものである。また、同日付けで文部科学省へ出向させたことについては、原子力規制委員会設置法(平成二十四年法律第四十七号)附則第六条第二項の規定に照らして問題はないものと考えている。

五について

原子力規制委員会においては、本件事案を踏まえ、平成二十五年二月六日に、被規制者等との面談はその内容にかかわらず全て二人以上で対応することを原則とすることとする等の再発防止策を講じたところである。

参議院の原文

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