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政府の年金財政検証の前提に関する質問主意書
参議院 第186回 第130号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
厚生労働省は平成二十六年六月三日に「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し」(以下「年金財政試算」という。)を明らかにした。この中で、国民年金・厚生年金の給付と負担の関係と財政検証を示しており、前提となる世帯として「夫のみ就労の平均的な世帯」を採用している。
他方、安倍首相は平成二十六年三月十九日の平成二十六年第三回経済財政諮問会議及び第一回経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議(以下「合同会議」という。)において、「女性の就労拡大を抑制する効果をもたらしている、現在の税・社会保障制度の見直し及び働き方」について検討を行ってもらいたいと述べ、専業主婦がいる世帯の所得税を軽減する配偶者控除の縮小・廃止を検討するよう指示し、専業主婦を優遇する措置を廃止することで女性の社会進出を促そうとしている。
しかしながら、両者は相反するものであり、政府の政策として整合性に欠いているように思われる。
このような観点から、以下質問する。
一 我が国の全就労者の数、世帯数、さらには就労者の平均的なモデルである夫のみ就労の世帯数について、直近の数値を示されたい。
二 田村厚生労働大臣は合同会議において、「現行制度に基づく検証作業に加え、プログラム法で検討課題となっている問題に関連するオプション試算を行うこととしているところである」と述べ、第三号被保険者の見直しに係るオプション試算を行う意向を示している。そもそも夫のみ就労の平均的な世帯というものが現在の就労状況の実態を反映していないと思われるが、政府の見解を示されたい。
三 年金財政試算では夫のみ就労という世帯をモデルとしている一方、合同会議では専業主婦の就労を促す政策を検討しているが、両者の前提は矛盾するものと思われる。政府が中長期的な政策を検討する場合、まず、モデル的な世帯像を決定すべきであり、それを踏まえて各省での個々の政策の議論が進められるべきである。すなわち、政策分野ごとの弥縫策にとどまる結論を出すのではなく、政府があらかじめ中長期的な国民像、世帯像を設定し、国家戦略としての社会保障政策や税制改正の決定を行うべきだと考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「全就労者の数、世帯数」については、労働力調査の結果として、十五歳以上人口のうちの就業者数、就業者が一人以上いる世帯数として公表している。その直近の結果によれば、平成二十六年四月の就業者数は六千三百三十八万人、就業者が一人以上いる世帯数は三千七百四十五万世帯となっている。
また、お尋ねの「就労者の平均的なモデルである夫のみ就労の世帯数」の意味するところが必ずしも明らかではないが、労働力調査の結果として、夫婦のいる世帯のうち夫が就業者で妻が就業者でない世帯数を公表している。その直近の結果によれば、同月の当該世帯数は、八百三十六万世帯となっている。
二について
夫婦のいる世帯のうち夫が就業者で、妻が第三号被保険者に相当するものと考えられる、妻が就業者でないか又は妻が就業者であって就業時間が週三十時間未満の世帯数は、労働力調査の直近の平成二十六年四月の結果によれば千四百十四万世帯であり、夫婦のいる世帯のうち夫が就業者である世帯数二千百九十四万世帯の過半数を占めている。
なお、国民年金及び厚生年金保険の給付については、国民年金法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第百四号)附則第二条第一項において、満額の老齢基礎年金二人分の額と男子の平均的な賃金で四十年間就業した場合の老齢厚生年金の額との合計額の男子平均手取り賃金に対する比率(以下「所得代替率」という。)が百分の五十を上回ることとなるような給付水準を将来にわたり確保するものとされているため、財政検証においては、給付水準を継続的に測る指標として、夫が就労し妻が第三号被保険者である世帯を基準とし、所得代替率をお示ししている。
そして、国民年金及び厚生年金保険の給付水準は、世帯としての賃金水準が同じであれば、世帯類型に関係なく年金額及び所得代替率が同一となるため、夫が就労し妻が第三号被保険者である世帯の所得代替率は、他の世帯類型についても給付水準を示す指標の役割を果たすものと考えている。
三について
政府としては、社会保障政策や税制を含む政策の実施に当たっては、多様化する国民のニーズに対応するよう、きめ細かな対応を行っていく必要があるため、御指摘の「政府があらかじめ中長期的な国民像、世帯像を設定」することについては、適当ではないものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。