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海外市場上場株式の株主への配当金支払に対する源泉徴収に関する質問主意書

参議院 第186回 第137号

提出者
参議院
提出日
2014年6月13日
内閣転送 2014年6月18日
答弁書受領日
2014年6月24日
提出から11日
答弁の項目数
2
質問 1,046字/答弁 862字

質問本文

海外の証券取引所における証券市場に上場した株式について、株主に対し配当金が支払われる場合の源泉徴収の取扱い等について疑問な点があるので、以下質問する。

一 香港証券取引所において、上場株式の売買等取引を行う場合は、その株式を香港証券取引所の子会社である香港中央結算有限公司(以下「HKSCC」という。)が管理する中央清算決済システム(以下「CCASS」という。)に預託することとされている。そのため、上場株式の実質株主が日本の居住者又は日本法人である場合であっても、上場株式の発行者たる会社の株主名簿上は、香港法人であるHKSCCが株主として掲載されていることがある。

日本法に基づき設立された日本国内の会社の株式を香港証券取引所に上場した場合、発行者たる会社が株主に対し配当を行う際には、次のような取扱いになると承知している。

① 株主名簿上の株主がHKSCCであれば、HKSCCに対し配当金が支払われる。

② 実質株主は、HKSCCからCCASS参加者(証券会社等)及びCCASS参加者と取引関係にある日本国内の証券会社等を経由して、配当金を受け取ることとなる。

この場合において、①の時点で所得税法等の規定に基づき源泉徴収を行う必要がある。一方で、国税当局は、実質株主が配当金を受け取る②の段階においても、源泉徴収を行う義務があるとの指導を国内証券会社等に行っているとの指摘がある。

このような指導を行っているとの指摘は、事実であるのか。事実であれば、源泉徴収を行う具体的な法令上の根拠を併せて示されたい。

二 一で指摘した国税当局による指導が事実であるとすれば、実質的には同一の配当金に対する二重の源泉徴収が行われているものと言わざるを得ず、実質株主に極めて不合理な結果をもたらすことになる。実際、そのような指摘も聞かれるところである。

1 現行制度において、国税当局に対する還付請求等の手続によって、このような不合理な結果を是正する方法はあるか。

2 仮に還付請求等の手続が可能であるとしても、手続の煩雑さや国税当局が求める還付請求等添付書類を準備できないなどの事由によって、実際には還付を受けられない可能性も考えられる。また、そもそもこうした手続が認められていないのであれば、是正の機会が与えられないこととなる。

そこで、このような二重の源泉徴収による不合理な結果を是正すべく、法令の改正等により根本的な解決を図る必要があると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

一般に、外国金融商品市場に上場されている株式の発行会社である内国法人が、その株主である個人又は内国法人若しくは外国法人(以下「個人又は法人」という。)に対してその株式に係る配当金の支払をする際には、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第百八十一条第一項並びに第二百十二条第一項及び第三項並びに東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(平成二十三年法律第百十七号)第二十八条第一項の規定に基づき、所得税及び復興特別所得税を徴収し、国に納付しなければならないこととされている。ただし、国内の支払の取扱者がこの配当金をその株主である個人又は法人に対して交付する場合には、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第九条の三の二の規定に基づき、その支払の取扱者が源泉徴収を行うこととされており、発行会社による源泉徴収の規定は適用しないこととされている。したがって、発行会社が配当金の支払をする際に、国内の支払の取扱者がその株主である個人又は法人にその配当金の交付をすることが発行会社において明らかである場合には、その発行会社は源泉徴収を要しないことになる。また、このような法令上の仕組みについて照会があれば、その旨を説明している。

二について

一についてで述べたとおり、一般に、発行会社が配当金の支払をする際に、国内の支払の取扱者がその株主である個人又は法人にその配当金の交付をすることが発行会社において明らかである場合には、その発行会社は源泉徴収を要しない。他方、発行会社が配当金の支払をする際に、国内の支払の取扱者がその株主である個人又は法人にその配当金の交付をすることが発行会社において明らかでない場合には源泉徴収を行うこととなるが、その後、国内の支払の取扱者がその配当金の交付をしたことが判明したときには、その発行会社は、当該判明した事実を基に、その発行会社の納税地の所轄税務署長に対して還付請求書を提出することにより既に納めた税額の還付を適切に受けることができる。

参議院の原文

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