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政府開発援助(ODA)の不正対策に関する質問主意書
参議院 第186回 第182号
質問本文
近年、政府開発援助(ODA)事業をめぐる不祥事が相次いで明らかになっている。インドネシアの火力発電事業における丸紅株式会社の米国の海外腐敗行為防止法違反や、ベトナムの鉄道プロジェクトを含む三か国でのODA事業における鉄道コンサルタント会社「日本交通技術株式会社(JTC)」によるリベート疑惑などである。
これらのODA事業の不正対策に関し、以下質問する。
一 ベトナムについては、今回のJTCのリベート疑惑が起こる前の二〇〇八年にも株式会社パシフィックコンサルタンツインターナショナル(PCI)による贈賄が問題となっている。その際講じられた不正・腐敗の再発防止策は、なぜ今回機能しなかったのか、政府の見解を明らかにされたい。
二 ODA事業における不正腐敗に関する情報を把握するための窓口として、二〇〇九年に、外務省本省(国際協力局)、在外公館及びJICAなどに不正情報受付窓口が設置されている。しかしながら、今回、JTCの社長は、この窓口の存在さえ知らなかったと報じられている。政府は、この窓口に関して、どのように周知を図ってきたのか。このような事態への対策と併せて、明らかにされたい。
三 腐敗問題に対して国際的に対処するための「腐敗の防止に関する国際連合条約」に関し、二〇〇六年に国会で承認されたにもかかわらず、いまだ批准に至っていない理由を具体的に明らかにされたい。また、ODA不正対策の重要性から言っても、至急批准を行うべきと考えるが、それについての政府の見解を、今後いつ批准を行う予定なのかという見通しを含め、明らかにされたい。
四 ODAに関する不正については、海外での捜査の難しさが立件のハードルとなっている。
元々、収賄側は外国人であることから、国内法では罰することができない上、精密司法と言われるように、緻密な立証を要する日本の司法制度において、贈賄行為を立証するには、それを裏付ける収賄側の外国公務員の供述が不可欠なためである。
このような国外の贈賄に関する捜査の壁への対策の必要性について、政府の見解を明らかにされたい。また、具体的な対策は行っているか、明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
政府開発援助事業における不正行為対策については、平成二十年の円借款事業をめぐる不正行為の発生を受け、不正行為に関与した企業に対する新規の政府開発援助事業への参加を排除する措置の強化、「不正腐敗情報受付窓口」の設置等、様々な不正行為の再発防止策を講じてきたところであり、このような取組には一定の抑止効果があったものと考えている。政府としては、今般発生した事案の事実の解明に努めるとともに、再発防止に一層努めていく考えである。
二について
平成二十一年に外務本省、在外公館及び独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」という。)に設置した「不正腐敗情報受付窓口」については、外務省やJICAのホームページを通じた広報のほか、日本企業やNGO等との意見交換会や海外における現地日本企業が加入する商工会等との意見交換会等を通じ、積極的な広報・周知を図ってきたところである。同省としては、「不正腐敗情報受付窓口」の利用の一層の促進を図るべく、関係団体に改めて周知を行ったほか、新たに現地語でも情報を受け付ける等の改善措置を講ずる考えである。
三について
政府としては、腐敗の防止に関する国際連合条約の早期締結を目指し、その締結に必要な国内法の整備等について検討を行っているところである。
四について
一般論としては、不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)第十八条第一項違反の罪に係る事件の捜査を行うに当たっては、当該事件に係る証拠が外国に存在することも多いものと認識しており、捜査機関においては、日本国内に存在する証拠の収集を行うとともに、必要に応じて当該外国に存在する証拠を入手するために捜査共助を要請するなど、必要な捜査を行っているものと承知している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。