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国立国会図書館のパブリック・ドメイン資料の積極的な活用に関する質問主意書

参議院 第186回 第43号

提出者
参議院
提出日
2014年3月13日
内閣転送 2014年3月17日
答弁書受領日
2014年3月20日
提出から7日
答弁の項目数
3
質問 1,148字/答弁 745字

質問本文

国立国会図書館は、平成二十四年七月に「私たちの使命・目標二〇一二-二〇一六」を策定し、「情報アクセス」を一つの目標として掲げた上で、「国立国会図書館の収集資料を簡便に利用し、また必要な情報に迅速かつ的確にアクセスできるように、新しい情報環境に対応して、資料のデジタル化、探索手段の向上など、誰もが利用しやすい環境・手段を整備します。」としている。

これまでも、著作権の消滅したいわゆるパブリック・ドメインの資料等については、国立国会図書館が提供する「近代デジタルライブラリー」を通して、デジタル化された資料が公開されている。パブリック・ドメイン資料については、第三者による転載が行われても著作権法上の問題は生じず、むしろ国民の創造的な活動に貢献することから、デジタル化されたそれらの資料を広く流通させることが重要であると考えられる。

しかしながら、現在、国立国会図書館がデジタル化したパブリック・ドメイン資料を第三者が転載利用する場合には、国立国会図書館ウェブサイトからのコンテンツの転載依頼フォームを利用して、資料一点ごとに申請することが求められており、パブリック・ドメイン資料を一度に大量に転載利用申請する方法が用意されていないなど、活用する際の利便性には課題が残る。

一方、米国や英国においては、百万点以上にも上るパブリック・ドメイン資料が、民間企業が提供する電子書籍等のサービスを通じて、何人も広く利用することが可能となっている。

ついては、転載手続の簡素化も含め、国立国会図書館がデジタル化したパブリック・ドメイン資料の利活用の推進に向けた体制整備を行うべきであるとの観点から、以下質問する。

一 近代デジタルライブラリーによる資料の公開を始めとする国立国会図書館による情報アクセスの向上に係る取組について、政府としてどのように評価するのか明らかにされたい。

二 国立国会図書館における資料のデジタル化を加速するとともに、近代デジタルライブラリーにおいて公開されているパブリック・ドメイン資料をより簡便に転載利用することができるよう、政府としても支援・検討を行うべきであると考えるが、政府の方針を明らかにされたい。

三 平成二十五年二月から三月にかけて、文化庁において、国立国会図書館の保有するデジタル化資料の中から選定した資料を著作権処理などの手続を経て、電子書籍の制作から配信までを実験的に行う「文化庁eBooksプロジェクト」が実施された。民間事業者等が、国立国会図書館のデジタル化資料を基に、ビジネス展開を行うに当たっての課題や有効策について、どのような知見が得られたのか。また、政府としてその知見を基にどのような対応を行う方針であるのか、併せて明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「国立国会図書館による情報アクセスの向上に係る取組」については、文学作品等を国民が鑑賞する機会を充実させるものであり、文化的に有意義なものであると考えている。

二について

お尋ねの「国立国会図書館における資料のデジタル化を加速する」こと及び「近代デジタルライブラリーにおいて公開されているパブリック・ドメイン資料」のより簡便な利用手続の整備については、国立国会図書館において検討されるべきものであり、現時点において、政府として支援や検討を行うことは考えていない。なお、御指摘の「国立国会図書館における資料のデジタル化」については、著作権法の一部を改正する法律(平成二十一年法律第五十三号)により、国立国会図書館において、著作権の存続している図書館資料についても、その原本の滅失等を避けるために電子化することが可能となったところである。

三について

御指摘の「文化庁eBooksプロジェクト」は、国立国会図書館が所蔵する電子化された資料を活用して電子書籍の制作と配信を行い、新たなビジネスモデルの可能性を検証するために文部科学省が実施した実証実験であり、実験結果を取りまとめた「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する実証実験報告書」には、電子書籍の品質を確保することや、国立国会図書館が所蔵する電子化された資料に係る商業利用を想定した手続の整備を行うこと等が課題として示されている。また、同報告書には、民間事業者等が既存の電子化された資料を活用して電子書籍の制作等を行う場合の参考となる資料も掲載されている。政府としては、民間における新たなビジネスモデルの構築に資するよう、同報告書を国立国会図書館に提供するとともに、文化庁のホームページ等を通じて周知しているところである。

参議院の原文

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