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タクシーを始めとする旅客運送をめぐる諸課題に関する質問主意書

参議院 第196回 第70号承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2018年4月12日
内閣転送 2018年4月16日
答弁書受領日
2018年4月20日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 1,432字/答弁 1,302字

質問本文

タクシー事業やこれに関連する最近の施策については、旅客運送の安全にも影響を与えかねない様々な課題が表出していることから、以下質問する。

一 日本のタクシーは諸外国に比べて運転の安全性や、サービスの質、加えて責任体制等において世界一といわれている。その一因として、日本では法人タクシー制度が過去から維持されてきており、運送に関する諸問題はその法人事業者が責任をもって対処することが課されていることが挙げられる。

「ライドシェア」は、このタクシーサービスの質の高さを維持する一因となってきた法人タクシー制度自体の基盤を危うくする可能性がある。それだけではなく、交通網の発達や人口減少が続く中にあっても都市部を中心に供給過剰の状態にある。こうした状況の下、「ライドシェア」を導入する必要性があるのか疑問がある。安全の確保、利用者の保護等の観点から問題がある「ライドシェア」の導入は過当競争によりタクシーの質の低下を招くおそれもあり、人命に直結する問題である。

従って、「ライドシェア」導入を検討するに当たっては、「ライドシェア」の導入がタクシー運転者の雇用やタクシー事業・バス事業の経営に与える影響、「ライドシェア」に従事する運転手の収入、「ライドシェア」が輸送の安全に与える影響、「ライドシェア」に起因するトラブルの事例等について、「ライドシェア」が普及している外国における事例を調査し、検証する必要があると考えるが、この調査・検証を実施しているか明らかにされたい。実施しているとすれば、その内容を明らかにするとともに、調査・検証の結果に対する評価を示されたい。

二 訪日外国人旅行者を対象とした、当該旅行者と出身国が同じである者による白タク行為が増加しているという。この白タク行為については取り締まりを厳に強化すべきと考えるが、最近五年の当該白タク行為の年度別検挙件数と併せて、政府の見解を明らかにされたい。

また、当該白タク行為を行った外国人の中には「友達の友達を乗せただけ」という弁明を行い検挙を免れようとする者がいると聞いているが、このような者をどのように検挙していく方針か明らかにされたい。

三 近時、タクシー配車サービスの開発、利用が盛んになってきている。もちろん、利用者の利便性が向上するのは、歓迎すべきことであるが、このタクシー配車サービスを活用したビジネスモデルの中には、同サービスの利用に係る経費が運転者負担となっているものがある。

二〇一四年一月に施行された、特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法等の一部を改正する法律の国会審議の際に付された、衆議院国土交通委員会の附帯決議(平成二十五年十一月八日)の十三においては「事業に要する経費を運転者に負担させる慣行の見直し等賃金制度等の改善等に努める」と、同じく参議院国土交通委員会の附帯決議(平成二十五年十一月十九日)の九においては「事業に要する経費を運転者に負担させる慣行の見直し」とそれぞれ明記されている。これらは、行政が言う所謂「労使の関係で解決するべきもの」とは違い、運転者の賃金に直結するものであることから、衆参両院の附帯決議にも明記されているのである。

これらの附帯決議の趣旨から、タクシー配車サービスの利用に係る経費を運転者に負担させることがないよう、同サービスの事業者に厳しく指導すべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

自家用自動車の運転者個人が自家用自動車を用いて他人を有償で運送するサービスであって、当該運転者と乗客とをスマートフォンのアプリケーション等を通じて仲介するもの(以下「自家用自動車ライドシェア」という。)についてお答えすれば、御指摘の「トラブル」の把握については、衆議院議員辻元清美君提出世界各国における自家用車ライドシェアをめぐる犯罪行為等に関する質問に対する答弁書(平成二十八年十二月二十日内閣衆質一九二第二二九号)二についてでお答えしたとおりである。

また、自家用自動車ライドシェアは、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに、自家用自動車の運転者のみが運送責任を負う形態を前提としており、このような形態の旅客運送を有償で行うことは、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があると考えている。そのため、自家用自動車ライドシェアが行われている国における御指摘の「タクシー運転者の雇用やタクシー事業・バス事業の経営に与える影響」、「運転手の収入」及び「輸送の安全に与える影響」について、特段の調査は行っていない。

二について

御指摘の「白タク行為」については、取締りに際して実態に即した事実関係の把握を行い、道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第四条第一項の規定に違反する行為としてのほか、同法第七十八条の規定に違反する行為として取り締まってきているところであり、今後とも、取締りや訪日外国人に対する啓発活動を強化してまいりたい。

また、いわゆる白タク行為について、同法第四条第一項又は第七十八条違反で検挙した直近五年間の件数は、平成二十五年に六十二件、平成二十六年に三十八件、平成二十七年に七件、平成二十八年に四件及び平成二十九年に四十七件であるが、そのうち御指摘の「旅行者と出身国が同じである者による」ものに関する統計は存在しない。

御指摘の「「友達の友達を乗せただけ」という弁明を行い検挙を免れようとする者」についても、法と証拠に基づき、事案に応じた適切な措置を講じてまいりたい。

三について

御指摘の「タクシー配車サービスの利用に係る経費を運転者に負担させる」という行為については、政府として事例を把握していないが、御指摘のとおり、事業に要する経費を運転者に負担させる慣行については、「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」(平成二十五年十一月八日衆議院国土交通委員会)及び「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」(平成二十五年十一月十九日参議院国土交通委員会)では、事業者において、「賃金制度等の改善」の一環として見直しに努めることとされているところである。

政府としては、事業者に対し、監査等の機会を捉え、これらの附帯決議を踏まえて対応するよう働き掛けを行っているところであり、今後とも、労使の代表が話し合う機会を設け、事業者に対し、真摯な対応を行うよう促すなど、適切に対応してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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参議院 第196回 第30号

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