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スタンド・オフ防衛能力の整備に関する質問主意書
参議院 第202回 第41号お答えすることは困難 ×1
質問本文
「平成三十一年度以降に係る防衛計画の大綱」(平成三十年十二月十八日国家安全保障会議決定及び閣議決定)(以下「防衛大綱」という。)においては、「島嶼部を含む我が国への侵攻を試みる艦艇や上陸部隊等に対して、脅威圏の外からの対処を行うためのスタンド・オフ火力等の必要な能力を獲得するとともに、軍事技術の進展等に適切に対応できるよう、関連する技術の総合的な研究開発を含め、迅速かつ柔軟に強化する。」と記されている。また、「中期防衛力整備計画(平成三十一年度~平成三十五年度)」(平成三十年十二月十八日国家安全保障会議決定及び閣議決定)においては、「我が国への侵攻を試みる艦艇や上陸部隊等に対して、自衛隊員の安全を確保しつつ、侵攻を効果的に阻止するため、相手方の脅威圏の外から対処可能なスタンド・オフ・ミサイル(JSM、JASSM及びLRASM)の整備を進めるほか、島嶼防衛用高速滑空弾、新たな島嶼防衛用対艦誘導弾及び極超音速誘導弾の研究開発を推進するとともに、軍事技術の進展等に適切に対応できるよう、関連する技術の総合的な研究開発を含め、迅速かつ柔軟に強化する。」と記されている。
これを踏まえ、スタンド・オフ防衛能力の整備について、以下質問する。
一 これまでの各年度予算における、スタンド・オフ・ミサイル(JSM、JASSM及びLRASM)に関する各事業の内容及び計上額を示されたい。
二 平成三十年一月三十一日の参議院予算委員会において、当時の小野寺防衛大臣は、「・・・スタンドオフミサイルだけで敵基地攻撃能力が発揮できるということではありません。例えば、一般論として申し上げれば、敵基地攻撃能力のためには、移動式の発射台をリアルタイムに把握するとともに、地下に隠蔽されたミサイル基地の正確な位置を把握し、まず防空用のレーダーや対空ミサイルを攻撃し無力化し、相手国の領域における制空権を一時的に確保した上で、移動式ミサイル発射機や堅牢な地下施設となっているミサイル基地を破壊してミサイル発射能力を無力化し、攻撃の効果を把握した上で更なる攻撃を行うといった一連のオペレーションが必要になります。」と答弁しているが、政府として、現在もこの答弁を維持するのか。
三 これまでの各年度予算における、島嶼防衛用高速滑空弾に関する事業の内容及び計上額を示されたい。
四 島嶼防衛用高速滑空弾の研究は、早期装備型(ブロック一)の研究及び性能向上型(ブロック二)の研究から構成されているものと承知しているが、これらの研究に要する期間を示されたい。また、早期装備型(ブロック一)及び性能向上型(ブロック二)の装備化が予定される時期を示されたい。
五 島嶼防衛用高速滑空弾の研究を行う目的を示されたい。
六 島嶼防衛用高速滑空弾は地上発射型での運用を考えているのか。また、地上の目標を攻撃するためのものか。あるいは、艦艇を攻撃する能力も備えることとなるのか。
七 防衛大綱においては、「・・・日米間の基本的な役割分担を踏まえ、日米同盟全体の抑止力の強化のため、ミサイル発射手段等に対する我が国の対応能力の在り方についても引き続き検討の上、必要な措置を講ずる。」と記されているが、島嶼防衛用高速滑空弾を、「ミサイル発射手段等に対する我が国の対応能力」として用いるのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「各年度予算における、スタンド・オフ・ミサイル(JSM、JASSM及びLRASM)に関する各事業の内容及び計上額」について年度ごとにお示しすると、次のとおりである。なお、令和元年度予算及び令和二年度予算においては、スタンド・オフ・ミサイルの搭載のための改修を含むF一五戦闘機の能力向上に係る経費を計上しているが、当該改修に係る経費のみを抽出することは困難である。
平成三十年度
スタンド・オフ・ミサイル(JSM)の取得に要する経費 約二十二億円
航空自衛隊の戦闘機へのスタンド・オフ・ミサイル(JASSM)やスタンド・オフ・ミサイル(LRASM)の搭載に必要な機体の改修を行うための適合性等の調査に要する経費 約〇・三億円
令和元年度
スタンド・オフ・ミサイル(JSM)の取得に要する経費 約七十九億円
令和二年度
同ミサイルの取得に要する経費 約百三十六億円
二について
御指摘の平成三十年一月三十一日の参議院予算委員会における小野寺防衛大臣(当時)の答弁については、現在においても変更はない。
三及び四について
防衛省においては、平成三十年度から、島嶼防衛用高速滑空弾の研究に係る事業を実施しているところであり、当該事業に要する経費としては、同年度予算において約四十六億円、令和元年度予算において約百三十九億円、令和二年度予算において約二百五十億円を、それぞれ計上している。また、当該事業については、令和七年度まで実施する予定である。
御指摘の「早期装備型(ブロック一)」の装備化については令和八年度を、御指摘の「性能向上型(ブロック二)」の装備化については令和十年代半ばを、それぞれ目指しているところである。
五及び六について
御指摘の島嶼防衛用高速滑空弾については、島嶼部等への侵攻に対処することを目的としたものであり、地上から発射することを想定しているものである。対象は地上の目標であり、現時点では、艦艇を目標とする能力を備えさせる具体的な計画はない。
七について
「平成三十一年度以降に係る防衛計画の大綱」(平成三十年十二月十八日閣議決定)にいう「ミサイル発射手段等に対する我が国の対応能力」については、同大綱でも述べているとおり、日米間の基本的な役割分担を踏まえ、日米同盟全体の抑止力の強化のため、その在り方を引き続き検討の上、必要な措置を講ずることとしているものであり、当該措置の具体的な内容について、現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えたい。
なお、御指摘の島嶼防衛用高速滑空弾が、島嶼部等への侵攻に対処することを目的としたものであることについては、五及び六についてで述べたとおりである。
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