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「明治日本の産業革命遺産」の第四十二回世界遺産委員会決議の勧告に関する質問主意書

参議院 第203回 第26号

提出者
参議院
提出日
2020年12月1日
内閣転送 2020年12月4日
答弁書受領日
2020年12月11日
提出から10日
答弁の項目数
3
質問 1,214字/答弁 452字

質問本文

二〇一五年七月五日、第三十九回世界遺産委員会は、「明治日本の産業革命遺産」について、日本政府が「日本は、一九四〇年代にいくつかのサイトにおいて、その意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者等がいたこと、また、第二次世界大戦中に日本政府としても徴用政策を実施していたことについて理解できるような措置を講じる所存である」と発言したことに留意し、世界遺産として登録することを決定した。そして、日本政府に「各サイトの歴史全体についても理解できるインタープリテーション(展示)戦略とすること」を勧告した。

このことについて日本政府は、二〇一七年十一月三十日に、ユネスコ世界遺産センターに保全状況報告書を提出し、「内閣官房は、独立した国際的専門家によるインタープリテーション監査、イコモス国際学術委員会委員長の各サイトにおける「歴史全体」のインタープリテーションに関する助言を踏まえ、インタープリテーション戦略を策定した」と述べ、「日本政府は、二〇一九年度中を目途に総合的な情報センターとして「産業遺産情報センター」を東京に設置する方針であり、(中略)産業労働を含む産業遺産に関する他の情報も発信する予定である」と報告した。

この報告に対し、二〇一八年七月の第四十二回世界遺産委員会は、歴史問題の展示などについて「関係者との対話を継続すること」を促し、二〇一九年十二月一日までに履行状況を報告することを日本政府に求めた。

このことについて日本政府は、二〇一九年十一月二十九日に保全状況報告書を提出し、「関係者との対話については、「明治日本の産業革命遺産」の関係者間において、定期的に協議を行い、幅広い対話に努めてきた」と報告しているが、このことに関し、以下質問する。

一 第四十二回世界遺産委員会において、「関係者との対話を継続すること」を促す勧告が行われることになった経緯について日本政府は、どのように考えているか。

二 日本政府は、この決議でいう「関係者」の中には、韓国政府が含まれていると考えているか。

三 同じく、この「関係者」には、「明治日本の産業革命遺産」の現場で、その意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた日本人、朝鮮人、中国人、連合軍捕虜などの強制労働被害者やその遺族が含まれていると考えているか。

四 同じく、この「関係者」には、「明治日本の産業革命遺産」に関して、日本政府やユネスコ世界遺産センターなどに要望書などを提出している「強制動員真相究明ネットワーク」などの民間団体も含まれていると考えているか。

五 第四十二回世界遺産委員会の決議の第十項に基づく協議の申し出が、韓国政府から日本政府にあったとの報道があるが、韓国政府から協議の申入れはあったか。

六 第四十二回世界遺産委員会の決議の第十項に基づき、日本政府と韓国政府の間で協議が行われたことはあるか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の内容を含む平成三十年六月の第四十二回国際連合教育科学文化機関の顕著な普遍的価値を有する文化遺産及び自然遺産の保護のための政府間委員会(以下「世界遺産委員会」という。)の決議については、我が国が平成二十九年十一月に世界遺産委員会の事務局に提出した報告書を踏まえて同事務局が決議案を作成し、世界遺産委員会において採択されたものと承知している。

二から四までについて

御指摘の「関係者」とは、特定の者を指すものではないと承知しているが、主として世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の保全管理のために認識の共有を図る必要がある者と考えており、関係省庁、地方公共団体、構成資産の所有者や管理者を始め、国内外の専門家、地域の関係者、観光関係の事業者等と積極的な対話に努めてきた。

五及び六について

外交上の個別のやり取りについて明らかにすることは差し控えたい。なお、韓国政府との間では、日韓文化交流局長級協議を含め、平素から様々なやり取りを行ってきている。

参議院の原文

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