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「ILO/ユネスコ教職員勧告適用合同専門家委員会第十三回最終報告書」への日本政府の対応に関する質問主意書

参議院 第205回 第33号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×5

提出者
参議院
提出日
2021年10月12日
内閣転送 2021年10月14日
答弁書受領日
2021年10月22日
提出から10日
答弁の項目数
8
質問 2,671字/答弁 1,815字

質問本文

二〇一八年十月、ILO/ユネスコ教職員勧告適用合同専門家委員会(以下「セアート」という。)は第十三回最終報告書を採択し、二〇一九年三月にILO理事会が、同年四月にユネスコ執行委員会が、それぞれその第十三回最終報告書を承認し公表した。この中には、二〇一四年に日本の労働組合が申し立てた東京や大阪の公立学校における「日の丸・君が代」強制問題に関する是正勧告が含まれている。この是正勧告に関して、文部科学省がこれまでとった対応について、以下質問する。

一 外務省、文部科学省、内閣府は、第十三回最終報告書が採択・公表された事実及び報告書の内容を、いつ、どのようにして知ったか明らかにされたい。

二 二〇一四年の「アイム,八十九東京教育労働者組合」からの申し立てを受け、二〇一五年三月及び二〇一六年九月に、日本政府答弁書がセアートに対して提出されていると承知しているが、間違いないか。

また、この日本政府答弁書作成にあたって、政府が東京都教育委員会にヒアリングし、意見交換をした回数と年月日を明らかにされたい。

三 二〇一九年六月に開催された第百八回ILO総会基準適用委員会に参加し発言した日本政府代表の所属、氏名及びこの委員会での第十三回最終報告書の日本案件に関する発言の内容を明らかにされたい。

四 二〇一九年に公表された第十三回最終報告書を、文部科学省は同年九月三十日付で東京都教育委員会に対して情報提供したと承知している。情報提供したものすべて(コメントも含む)の内容と、情報提供先の担当部署を明らかにされたい。

また、第十三回最終報告書は英文のまま東京都教育委員会に提供したと承知しているが、日本語訳をせず、英文のまま提供した理由を示されたい。

五 二〇二〇年六月、私は文部科学省に「ILO/ユネスコ合同専門家委員会第十三回会期最終報告に関する再質問書」を提出し、以下のように質問した。

「質問一(四)(五)の回答に対する再質問(基準適用委員会での)発言要旨には「今回のCEARTの報告書では、必ずしも我が国の実情や法制を十分斟酌しないままに記述されているところがある。我が国の実情や法制、これまでの取組について十分な理解が得られなかったことは残念である」とある。「十分な理解が得られなかった」のは、どのような「我が国の実情や法制」か、具体的に示されたい。」

これに対して文部科学省は二〇二〇年六月二十九日付で「お尋ねの「十分な理解が得られなかった」点については、例えば、地方公務員法第五十五条第三項により、職員団体との交渉の対象とすることができないとされている内容について、対話を求める記載がなされた点が挙げられます」と回答しているが、具体例が一つしか挙げられておらず、不十分であると考える。セアートから十分な理解が得られなかった「我が国の実情と法制」をすべて列挙し示されたい。

六 国際人権条約に関係する報告書や条約委員会から出される質問事項並びに総括所見などは、外務省が仮訳を公表しているが、第十三回最終報告書などのセアートの定期会合で採択される報告書について、仮訳を担当する省庁はどこか。文部科学省で間違いないか、明らかにされたい。

七 第十三回最終報告書のパラグラフ百三十七(a)には「(a)勧告の原則が適用され促進されることを確実にするために地方公共団体と適切なガイダンスを共有する。」旨の記述があるが、勧告を尊重し、文部科学省が東京都と適切なガイダンスを共有したのはいつであったか、明らかにされたい。また、文部科学省は大阪府、大阪市とも適切なガイダンスを共有しているか。共有しているのであれば、その時期も併せて明らかにされたい。

八 第十三回最終報告書のパラグラフ百三十七(c)には「(c)以前の報告は労使の話し合いの有益な基礎となり得るので、教員及び教員の組織と報告の日本語訳を、提供できる時期に共有することを含め、合同委員会の勧告に関する情報共有の重要性を検討する。」旨の記述があるが、「教員及び教員の組織と報告の日本語訳を、提供できる時期に共有すること」について、政府において、これまでいかなる検討をして、いかなる結論を出すに至ったか、明らかにされたい。

九 ユネスコ第二百六回執行委員会決議のパラグラフ六には「事務局長に対し、ILO―UNESCO教職員に関する勧告の適用に関する合同専門家委員会(CEART)の第十三回セッションの最終報告書を、理事会の見解がある場合はそれと合わせて、加盟国とその国内委員会、国際教員組織、その他ユネスコと関係を持つ関連国際機関に伝えるよう要請する。その際、次の事項も要請する。上記伝達先に関連するCEARTの政策提言について、伝達先に、それについての検討、行動とコメントを求めること、また、両規範文書のすべての条項を継続して適用し、報告書で勧告された必要なフォローアップ行動を奨励すること。」旨の記述がある。

この執行委員会決議において、日本政府は第十三回最終報告書で勧告された必要なフォローアップ行動を奨励されている。この執行委員会決議から既に二年半が経過しているが、これまでに日本政府が行ったフォローアップ行動とその成果を明らかにされたい。

十 「教員の地位に関する勧告」(一九六六年十月五日、教員の地位に関する特別政府間会議採択。以下同じ。)は、日本政府も特別政府間会議に出席して賛成したものである。この地位勧告に基づいて日本の教職員組合が申し立て、セアートによる審査・採択を経てILO理事会及びユネスコ執行委員会が公表した第十三回最終報告書は、日本のすべての自治体が知り、理解すべき重要な内容であり、すべての自治体の担当部署に周知徹底することが重要と考えるが、政府の認識を示されたい。また、なぜ政府はこれまで自治体の担当部署への周知徹底をしてこなかったのか、その理由も併せて明らかにされたい。

十一 「教員の地位に関する勧告」は文部科学省が仮訳を公表している。この勧告と同様に、三年に一度開かれるセアートの定期会合で採択される最終報告書についても、文部科学省が仮訳を公表し、誰でもアクセスできる方法で周知する必要があると考える。最終報告書を真摯に受け止めて教員の地位の向上、待遇の適正化を促進し、以て教育の質を担保して、児童生徒の学習権を保障するのが文部科学省の責務と考えるが、政府の見解を示されたい。また、未だ仮訳を公表していない理由も併せて明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「第十三回最終報告書」については、平成三十一年三月に国際労働機関(以下「ILO」という。)及び国際連合教育科学文化機関(以下「ユネスコ」という。)のウェブサイトに掲載されたことを確認するとともに、同年五月二十四日に御指摘の「ILO/ユネスコ教職員勧告適用合同専門家委員会」(以下「CEART」という。)の事務局から同報告書及びこれに関連する文部科学大臣宛て書簡を受領した。

二について

お尋ねの「ヒアリング」及び「意見交換」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十七年二月及び平成二十八年八月に東京都教育委員会に対して意見照会を行い、平成二十七年三月及び平成二十八年九月にILO事務局に対して日本政府の見解を提出した。

三について

お尋ねの「第百八回ILO総会基準適用委員会に参加し発言した日本政府代表」及び「所属」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「第百八回ILO総会基準適用委員会」においては、御指摘の「第十三回最終報告書」について、ジュネーブ国際機関日本政府代表部の千々岩良英一等書記官(当時)が発言した。また、お尋ねの「発言の内容」については、ILOのウェブサイトの「INTERNATIONAL LABOUR CONFERENCE ONE HUNDRED AND EIGHTH SESSION GENEVA, 2019 RECORD OF PROCEEDINGS」に掲載されているとおりである。

四の前段について

令和元年九月、御指摘の「第十三回最終報告書」に記載された申立て等の内容から関係が深いと考えられる東京都教育庁人事部勤労課に対し、同報告書及び三についてで述べた「第百八回ILO総会基準適用委員会」での日本政府発言要旨を提供した。

四の後段、六及び十一について

お尋ねの「仮訳を担当する省庁」の意味するところが必ずしも明らかではないが、一般論として、諸外国から受領した文書については、各省庁の業務に必要な範囲において、各省庁が必要に応じて訳文を作成するものと承知しており、文部科学省としては、御指摘の「第十三回最終報告書」及び「セアートの定期会合で採択される報告書」について訳文を作成することを予定していない。

いずれにせよ、同省としては、昭和四十一年の「教員の地位に関する特別政府間会議」で採択された「教員の地位に関する勧告」の精神を尊重しつつ、今後とも、我が国の実情や法制に適合した方法で取組を進めてまいりたいと考えている。

五について

御指摘の「十分な理解が得られなかった」については、その意味するところが必ずしも明確ではないため、お尋ねについて「すべて列挙し示」すことは困難であるが、御指摘の令和二年六月二十九日付けの回答において記載したもののほか、例えば、教育委員会の所管に属する学校の職員に対する懲戒処分の判断の主体は懲戒権者たる各教育委員会であり、当該職員に対する懲戒処分については、各教育委員会において、法令等に基づき適切に判断し、対応されるべきものであるから、被処分者の同僚の教職員が懲戒処分の判断に関与することを予定していないことが挙げられる。

七から九までについて

お尋ねの意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「第十三回最終報告書のパラグラフ百三十七」は、CEARTからILO理事会及びユネスコ執行委員会に対する勧告を記載したものであり、また、御指摘の「ユネスコ第二百六回執行委員会決議のパラグラフ六」は、ユネスコ執行委員会からユネスコ事務局長に対する要請を記載したものであると理解している。

いずれにせよ、文部科学省としては、令和元年九月、御指摘の「第十三回最終報告書」に記載された申立て等の内容から関係が深いと考えられる東京都教育委員会、大阪府教育委員会及び大阪市教育委員会に対し、同報告書及び三についてで述べた「第百八回ILO総会基準適用委員会」での日本政府発言要旨を提供した。

十について

お尋ねの「すべての自治体の担当部署に周知徹底する」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「第十三回最終報告書」は、特定の地方公共団体の事情に関する内容が多く、必ずしも我が国の実情や法制を十分に斟酌しないままに記述されているところがあるため、文部科学省としては、全ての地方公共団体に一律に周知することは考えていない。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×5

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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