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介護従事者間におけるコロナ対応に係る取扱いの差異に関する質問主意書
参議院 第208回 第23号承知していない ×1
質問本文
介護サービスには、居宅サービスや施設サービス等の様々な種類が存在し、それぞれのサービスで介護従事者が活躍している。一方で、いかなるサービスに従事していようと、介護従事者は、高齢者の健康と福祉の増進のために欠かせない存在である。そのため、新型コロナウイルス感染症への対応に当たっては、従事するサービスの種類にかかわらず公平に取り扱われるべきと思慮するが、実際には、以下に例示するような差異が設けられてきた。
まず、新型コロナワクチンの接種順位に関する取扱いである。新型コロナワクチンの初回接種について、当初は、医療従事者等、高齢者、高齢者以外で基礎疾患を有する者及び高齢者施設等の従事者の順に優先接種の対象とされ、居宅サービス等に従事する者については、その対象とされていなかった。その後、優先接種に関する取扱いが改められ、市町村は、居宅サービス事業所等の従事者を、優先接種の対象である高齢者施設の従事者の範囲に含めることができることとされたものの、この接種順位の特例の適用対象となるためには、居宅サービス事業所等は、一定の要件を満たすことが求められた。
次に、介護職員の処遇改善に関する取扱いである。「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」(令和三年十一月十九日閣議決定)において、介護職員等を対象に、「収入を三%程度(月額九千円)引き上げるための措置を、来年二月から前倒しで実施する」とされたことを踏まえ、まずは、令和四年二月から同年九月までの賃金引上げ分として、補助金による処遇改善が行われることとなった。各事業所への補助金は、各事業所の総報酬に一定の交付率を乗じた額を支給するとされたところ、この交付率には、サービス区分ごとに差異が設けられた。例を挙げると、訪問介護等のサービス区分の交付率は二・一%とされたのに対し、介護老人福祉施設等のサービス区分の交付率は一・四%とされた。また、令和四年十月以降については、臨時の介護報酬改定により対応される予定であるところ、同年九月までの対応と同様に、サービス区分ごとに加算率に差異が設けられる予定であると承知している。
以上を踏まえ、以下質問する。
一 前述のように、同じ介護従事者であっても、従事するサービスの種類によっては、新型コロナワクチンの接種順位や、処遇改善に当たっての交付率・加算率等に差異が設けられている。政府は、いかなる根拠を以て、高齢者施設等の従事者と居宅サービス事業所等の従事者の間に、新型コロナワクチンの接種順位の差異を設けたのか。また、政府は、いかなる根拠を以て、今般の介護職員の処遇改善の交付率・加算率に、サービス区分ごとに差異を設けたのか。いずれも具体的に明らかにされたい。
二 介護従事者の新型コロナワクチンの接種順位や処遇改善等について、日本と同様に、従事するサービスの種類によって差異を設けている諸外国の事例を政府として把握しているか。把握している場合、その具体例を併せて示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
令和三年二月九日に内閣官房及び厚生労働省が取りまとめた「新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの接種について」において示した新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の接種順位については、同日に開催された新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会において、同感染症にかかった際の重症化リスクの大きさ、同感染症の患者(同感染症にかかっていると疑われる者を含む。)に対する医療提供体制の確保の必要性等を踏まえ、医療従事者等、高齢者、高齢者以外で基礎疾患を有する者及び高齢者施設等の従事者の順に予防接種を行い、その後、それ以外の者に対し、予防接種に係るワクチンの供給量や地域の実情等を踏まえ、順次予防接種を行うことを基本的考え方とすることが取りまとめられたことを踏まえたものであるところ、高齢者施設等の従事者については、それまでの同分科会における議論において、「高齢者が入居する社会福祉施設において、クラスターが発生するなどにより、施設職員が非常に苦労をしていることや重症化しやすい入居者が多数居住していることから、社会福祉施設で従事する方も接種順位に位置付けることを検討してはどうか」との意見があったこと等を踏まえ、同分科会や厚生科学審議会における議論を経て、業務の特性として、仮に高齢者施設等で同感染症の患者が発生した後にも高齢の患者や濃厚接触者へのサービスを継続するとともに、クラスターを抑止する対応を行う必要があることから、接種順位の上位に位置付けることとしたものである。一方で、居宅サービス事業所等の従事者については、高齢者施設等の従事者と同様の事情になかったことから、当初は接種順位の上位に位置付けることとしなかったものである。
また、御指摘の「今般の介護職員の処遇改善の交付率・加算率」については、介護サービスの種類ごとに一事業所当たりの平均的な介護職員数や保険給付費等が異なっていることを踏まえ、いずれの介護サービスの種類においても、常勤換算による介護職員一人当たり月額九千円相当の賃金改善が可能となるよう、介護サービスの種類ごとの全国の事業所の介護職員の総数及び保険給付費の総額に基づいて、介護サービスの種類ごとに設定しているものである。
二について
お尋ねの「介護従事者の新型コロナワクチンの接種順位や処遇改善等について、日本と同様に、従事するサービスの種類によって差異を設けている諸外国の事例」については把握していない。
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