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SDGsの「貧困をなくそう」という目標に寄与しない森林環境税に関する質問主意書
参議院 第208回 第7号
質問本文
政府が「持続可能な開発目標」(以下「SDGs」という。)を採択してから六年が経過した。その間、世間一般のイメージといえば、SDGsとは「環境にやさしいことをしよう」等といったイメージばかりが先行し、「貧困をなくそう」という目標がSDGsに含まれていることは、あまり浸透していないように思われる。とりわけ、相対的貧困をなくそうという目標は政府にすら浸透していないように思われ、その最たるものが令和六年度から課税予定の森林環境税である。この税制は、その目的はともかくとして、住民税非課税世帯以外の国民に対し、どれだけ貧しくとも、問答無用で一人当たり千円を課税するというものであり、貧困の再生産を加速させることはあっても、SDGsの目的である「貧困をなくそう」という目標に寄与しないことは明らかである。
右を踏まえて、以下質問する。
一 一部の地方公共団体は、森林環境税及び森林環境譲与税の目標を「SDGs達成のため」等と称しているが、課税方法が応能負担ではないため、「相対的貧困をなくす」ことに全く寄与しないこの税制を「SDGs達成のため」等と称することは明らかに誤りである。政府は、地方公共団体に対し、森林環境税及び森林環境譲与税の目的は、環境保護のみであって、SDGsの「貧困をなくそう」という目標には何ら寄与しないことを、地方自治法第二百四十五条の四による技術的助言ないし勧告を行うなどして、力強く周知すべきではないか。政府の見解如何。
二 森林環境税は、高所得の者と、その配偶者の住民税が非課税の枠に収まるよう働いているパート労働者の夫婦といった特に貧困でない世帯には合計千円が課税され、夫婦二人とも非正規労働者で所得は低いが、住民税非課税とされない収入を得ている世帯には合計二千円が課税されることになると承知している。このように、住民税が課税されているかどうかのみを判断基準として、収入に関係なく一定額を課税する手法は貧困の再生産をさらに加速させるところ、政府は、なぜSDGsにおいて「貧困をなくそう」という目標を採択していながら、森林環境税を応能負担ではなく、住民税が課税されている人に、所得に関係なく一律で千円を課税するという税制としたのか。政府の見解如何。
なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
森林環境税は、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律(平成三十一年法律第三号)第一条において、「森林・・・の有する公益的機能の維持増進の重要性に鑑み、市町村・・・及び都道府県が実施する森林の整備及びその促進に関する施策の財源に充てる」ものと規定されており、地方団体に対しては、その旨を「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律及び同法施行規則の制定について」(平成三十一年四月一日付け総税市第十五号総務大臣通知)により周知しているところである。
二について
森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律の法案の検討に際しては、森林環境税の課税について、地方財政審議会に設置した「森林吸収源対策税制に関する検討会」が平成二十九年十一月二十一日に取りまとめた報告書において、「森林環境税(仮称)は、森林整備等による効果が国民に広く及ぶものであることを踏まえて、必要な負担を国民一人一人が広く等しく分任する仕組みとすることが望ましい。この点、個人住民税均等割は、必要な費用について、住民が等しく負担を分かち合うものであり、今回の森林環境税(仮称)のコンセプトに最も合致するものである。また、個人住民税均等割の枠組みは、全国で多くの府県等が実施している森林環境や水源環境の保全等を目的とする超過課税においても活用されており、課税実務として定着し、国民の間で一定の理解を得られている手法であると考えられることから、比較的円滑な導入が期待できる。したがって、森林環境税(仮称)の課税に当たっては、個人住民税均等割の枠組みを活用し、その納税義務者を基本とし、定額の負担を求めることが適当であると考えられる。」とされたことも踏まえ、個人住民税均等割の枠組みを用いることとし、税率については、今後の森林整備等に必要な財源や国民の負担感などを総合的に勘案し、年額千円としたところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。