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ジャンボタニシを水田に撒いている写真がSNSで拡散したことに関する質問主意書
参議院 第213回 第74号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)は、もともと食用目的で導入されたが、養殖業者が廃棄した個体等が野生化し、水稲などの食害をもたらしている。
最近、SNSにおいて、参政党の関係者がジャンボタニシを水田に撒く写真を投稿し、その投稿が拡散されていることが問題となっている。
これに対し、農林水産省はホームページに掲載している「スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の被害防止対策について」を更新し、農業関係者に注意喚起を行うとともに、令和六年三月十二日には、坂本哲志農林水産大臣が記者会見の際に「ジャンボタニシは、繁殖力が高く、一度侵入・まん延すると根絶は困難です」と述べ、除草目的であっても水田に放さないよう注意を促した。
参政党も上記投稿について党のホームページ上に「党としては、これらの投稿の内容を承知しておらず、当然ながら、そのような農法を推奨しているわけではありません。農林水産省が指摘している通り、外来種である「ジャンボタニシ」は、地域固有の生態系に与える影響や水田への被害が問題とされており、その撲滅が必要だということに異論はありません。」とのコメントを掲載している。
外来種については特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(以下「特定外来生物被害防止法」という。)により、特定外来生物に指定されたものについての飼養や放出が禁止され、罰則の対象になっている。
そして、上記のジャンボタニシは外来種の中でも甚大な被害が予想されるため、環境省と農林水産省が作成している「生態系被害防止外来種リスト」において、対策の必要性が高い種が指定される重点対策外来種に選定されているが、特定外来生物被害防止法に基づく特定外来生物には指定されていない。
以上を踏まえて、以下質問する。
一 ジャンボタニシによる被害の実態及び防除(駆除)の現状を明らかにされたい。また、今般の事案のような特定外来生物に指定されていない外来種の放出などに対し、どのように規制を行っているか明らかにされたい。
二 今般の事案では、ジャンボタニシを放出している写真を投稿しているため放出している者が特定できている。今後、SNSへの投稿などで当事者が特定できる場合、当事者に対して直接放出行為をやめるよう警告する必要があると考えるが政府の見解を伺う。
三 前記二に関連して、警告のみでは被害が全国的に拡大する可能性も否めない。今後同様の事案が起こらないようジャンボタニシを特定外来生物に指定し罰則の対象とすべきだと考えるが政府の見解を伺う。
右質問する。
政府答弁書
一について
スクミリンゴガイ(いわゆるジャンボタニシ)は、水稲等を害する有害動物であり、三十五府県でその被害が確認されている。これらの地域では、「スクミリンゴガイ防除対策マニュアル(移植水稲)」(令和二年十月二十一日農林水産省作成)等に基づき、農業者により農薬の使用等の防除が実施されているものと認識している。
また、御指摘の「特定外来生物に指定されていない外来種の放出など」については、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成十六年法律第七十八号。以下「法」という。)に基づく規制の対象ではないが、環境省及び農林水産省では、「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」(平成二十七年三月二十六日環境省・農林水産省作成)を周知することで、法第二条第一項に規定する特定外来生物(以下「特定外来生物」という。)及び特定外来生物以外の外来種について、国民の理解と関心を深めるとともに、これらの飼養、栽培等を行う際の拡散の防止に努めるよう呼びかける等、総合的な外来種対策を進めているところである。
二について
お尋ねの「警告」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、スクミリンゴガイは、既に国内にまん延していると認識しており、御指摘のような「ジャンボタニシを放出」する行為を行った「当事者」に「直接」対応を行うことは考えていない。しかしながら、「ジャンボタニシを放出」する行為が広く行われれば、その周辺の水田における水稲の被害が発生し、又は拡大するといった悪影響を及ぼすおそれが大きいことから、政府としては、引き続き、SNS等を活用してこうした悪影響を防止するための情報を発信することにより、注意喚起を広く行っていく考えである。
三について
特定外来生物は、法第三条第一項の規定に基づき作成した「特定外来生物被害防止基本方針」(令和四年九月二十日閣議決定)に基づき、生物の性質に関し専門の学識経験を有する者の意見を踏まえ、政府として、生態系、農林水産業等に係る重大な被害を及ぼすかどうかを判定した上で、特定外来生物に指定することによる社会的及び経済的な影響も考慮して選定し、法第二条第一項に基づき指定してきており、スクミリンゴガイについても、こうした過程を通じて、その指定の必要性について判断していく考えである。