Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第217回

ボタンウキクサ(ウォーターレタス)対策に関する質問主意書

衆議院 第217回 第236号

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2025年6月9日
内閣転送 2025年6月16日
答弁書受領日
2025年6月20日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 1,227字/答弁 1,407字

質問本文

特定外来生物による様々な被害が発生しているが、近年特に被害が出ているのが、ウォーターレタスと呼ばれるボタンウキクサである。

ボタンウキクサは、アフリカ原産の多年生植物であり、一九二〇年代に観賞用として日本に持ち込まれたと承知している。日本の河川や湖沼の水温では越冬できずに枯死すると言われていたが、ここ数年、温暖化の影響や、工場排水などの温かい水の影響を受け、西日本を中心に大繁殖が確認されている。大繁殖したボタンウキクサは、水面を覆うほど密に繁茂し、日照を遮ることで水中の光量が減る。光量が減ると水中の植物の光合成を阻害し、酸素量が不足し、生態系に大きな影響を与える。また物理的にも水路の通水障害や取水口で目詰まりを起こすといった被害を起こしている。河川では下流域に流れ着き同様の被害を出すとともに、耐塩性があることから海に出た後も湾内などで繁殖し漁業やノリなどの生産への影響が懸念されていると承知している。

現在は重機や水草回収船を用いて除去が行われているが、根絶には至っていない。二〇二三年には、熊本県中部を流れる加勢川で大繁殖し、熊本市と国で合わせて九千六百万円をかけて除去・焼却を実施したと報道されている。その他にも、大阪府の淀川や、鹿児島県の大鶴湖、沖縄県石垣島の宮良川など各地で除去作業が行われていると承知している。

ボタンウキクサによる被害をなくすため、政府は対策を講じることが必要と考え、以下質問する。

一 ボタンウキクサは特定外来生物に指定されていることから、輸入・栽培・販売は原則禁止されている。拡散防止の観点から、こうした規制が徹底されているか、輸入・販売の現状把握について伺う。

二 ボタンウキクサは、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律で、特定外来生物の放出等をした者に対し、回収その他の必要な措置を命ずることができ、この命令に違反した場合は拘禁刑若しくは罰金に処することとなっている。これまで放出した者に回収命令を出したり、命令違反に対し罰則を適用したことはあるか。

三 ナガエツルノゲイトウ、オオカワヂシャなど、水辺に繁殖する複数の特定外来生物による被害が報告されている。これから繁殖が盛んになる夏に向かっていくが、特定外来生物の放出に対して、注意喚起や見回り強化など、どのような対策を考えているか。

四 自治体や地域ボランティアがボタンウキクサの駆除を行っている地域があるが、駆除活動に対する国からの支援について政府の見解を伺う。

五 ボタンウキクサは別名ウォーターレタスと呼ばれているが、人が食べるのには適していない。しかし栄養価は高いため、東南アジアや南アメリカの一部では、家畜の飼料として使われることもあるという。ボタンウキクサに含まれるカルシウムオキサレートという有害な成分の影響を最小限に抑えることが必要であると承知しているが、飼料、肥料、燃料などに活用する研究は行っているか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

ボタンウキクサについては、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律施行令(平成十七年政令第百六十九号)において、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成十六年法律第七十八号。以下「法」という。)第二条第一項に規定する特定外来生物(以下「特定外来生物」という。)に定められているところ、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律施行規則(平成十七年農林水産省・環境省令第二号。以下「施行規則」という。)第三条第三号に掲げる生業の維持を目的とした法第一条に規定する飼養等(以下「飼養等」という。)について、法第五条第一項の規定に基づく飼養等の許可(以下「飼養等の許可」という。)を行ったことは、平成二十九年四月から現在までの間にない。また、ボタンウキクサについて、法第五条第四項の規定に基づき付された施行規則第七条第二号の条件に基づき、法第八条に規定する譲渡し等又は輸入を行った場合における飼養等に係る特定外来生物の数量の変更の届出がなされたことは、令和二年四月から現在までの間にない。さらに、飼養等の許可を受けずにボタンウキクサの販売又は輸入をしたことに対して、法第四条、第七条又は第八条の規定の違反について、法第九条の三第一項の措置命令や行政指導等を行ったことは、令和二年四月から現在までの間にない。こうしたことから、ボタンウキクサの販売又は輸入に関する現状に、問題があるとは考えていない。

二について

法第九条の三第一項の規定に基づき、ボタンウキクサの法第九条に規定する放出等(以下「放出等」という。)をした者に対して、放出等をしたボタンウキクサの回収その他の必要な措置を執るべきことを命じたことはない。

三について

ボタンウキクサを含む特定外来生物の生態や生態系に与える影響、放出等の禁止を含む法上の禁止事項等について、リーフレット等を環境省のウェブサイトで公表すること等により普及啓発を図っているほか、地方公共団体に対して、専門家を派遣し、特定外来生物の生態、防除技術等について講習を行うなどの技術的支援を行っている。また、農業水利施設の管理に影響を及ぼす特定外来生物等に対する防除について、その方法等に関するマニュアルを作成し、地方公共団体、農業水利施設の管理者等に対し、普及啓発を図っている。引き続き、これらの取組を行ってまいりたい。

四について

地方公共団体が実施するボタンウキクサの防除等に関する事業については、その経費の一部を特定外来生物防除等対策事業により支援することが可能である。また、農業水利施設の管理者が実施する当該施設の管理に支障を及ぼすおそれがあるボタンウキクサの防除等については、その経費の一部を水利施設管理強化事業により支援することが可能である。さらに、地方公共団体が負担する特定外来生物の防除等に要する経費については、特別交付税措置を講じている。加えて、地方公共団体等が行う特定外来生物の防除に係る活動等に対する技術的支援として、三についてで述べた取組のほか、国立研究開発法人国立環境研究所のウェブサイトの「侵入生物データベース」において、特定外来生物の「基本情報」、「侵入情報」及び「参考資料」を公開している。

五について

政府として、ボタンウキクサについてお尋ねの「飼料、肥料、燃料などに活用する研究」は行っていない。

衆議院の原文

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる