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アコヤ貝の大量斃死に関する質問主意書
参議院 第200回 第44号
質問本文
本年八月初旬頃から、宇和海沿岸の愛媛県宇和島市及び愛南町の真珠養殖業者が養殖中のアコヤ貝が大量に死ぬ被害(以下「アコヤ貝の大量斃死」という。)が発生している。アコヤ貝の大量斃死は九月に入っても続き、多いところでは、養殖中のアコヤ貝の八、九割が被害にあっている。以下、このアコヤ貝の大量斃死に関して質問する。
一 愛媛県漁業協同組合連合会などの調査では、九月末時点の推計で、死んだアコヤ貝は稚貝が二千二百三十万個、成長した母貝が四百六十九万個で、被害総額は約三億六百万円に上ることが明らかとなった。このほか、被害額は算出できていないが、真珠の核を挿入したアコヤ貝百十七万個にも影響が出た。
同様の被害は、愛媛県だけでなく三重県や長崎県などでも発生している。農林水産省として把握しているアコヤ貝の全国的な被害の状況を示されたい。
二 愛媛県は全国の真珠生産量の三十八%を占める全国第一位の真珠生産県であり、養殖に使う母貝を他県の真珠養殖業者にも出荷している。このため、アコヤ貝の大量斃死が日本の真珠養殖業全体に与える影響は甚大な規模になると容易に推測される。
真珠は日本の誇る宝石であり、貴重な輸出資源でもある。その生産母体は、多くが過疎地域の小規模零細業者であり、基礎体力がないが、当該地域では「食べていける産業」として若い年代層に働く場を提供する大事な存在でもある。政府として、被害にあった真珠養殖業者をどのように救済し、支援していくのか示されたい。
三 アコヤ貝の大量斃死を受け、愛媛県では、予定されている真珠の核入れに間に合うかどうかは分からないものの、稚貝を新たに孵化させて母貝を確保しようと対処している。しかし、もしアコヤ貝の大量斃死が今年だけの一過性のものでなく、来年も発生した場合、ただでさえ基礎体力の落ちている小規模零細業者は経営を続けていけず、廃業に追い込まれるところも多く出てくることが容易に考えられる。農林水産省としては、アコヤ貝の大量斃死の発生原因をどのように認識しているのか、また、これからどのような対応策を講ずる予定であるのか示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
農林水産省において把握している限りでは、本年は三重県と愛媛県においてアコヤガイの大量へい死が発生しており、その後に残存したアコヤガイの量は、それぞれの漁業集落ごとに差があるものの、例年と比較して、三重県においては稚貝で二割から六割程度、母貝で五割から九割程度、愛媛県においては稚貝で二割から七割程度、母貝で五割から九割程度であった。他方、長崎県等の両県以外の主要な生産県においては、残存するアコヤガイの量は、おおむね例年並みとなっている。
二について
アコヤガイの養殖業者がその営む漁業につき異常の事象又は不慮の事故によって受けることのある損失については、漁業災害補償法(昭和三十九年法律第百五十八号)第七十八条第二項に規定する養殖共済又は同条第三項に規定する特定養殖共済による補填の対象となるものであり、それぞれ、同法第百二十四条又は第百二十五条の十一の規定により、共済金が支払われることとなる。また、アコヤガイの新規購入に必要な資金や運転資金については、漁業近代化資金融通法(昭和四十四年法律第五十二号)第二条第三項に規定する漁業近代化資金や株式会社日本政策金融公庫の農林漁業セーフティネット資金等の利用が可能である。政府としては、これらの措置により、被害を受けた養殖業者の経営の安定を支援していく考えである。
三について
「アコヤ貝の大量斃死の発生原因をどのように認識しているのか」とのお尋ねについては、その原因として、海水温の上昇に養殖作業が対応できなかったことや成育状態が悪いアコヤガイを使用したこと等が指摘されているところであるが、現時点においては具体的に特定されておらず、政府としては、引き続き、試験研究機関等と連携して原因究明に取り組んでいく考えである。また、「これからどのような対応策を講ずる予定であるのか」とのお尋ねについては、関係漁業協同組合連合会、関係地方公共団体、試験研究機関等により構成される真珠産業連携強化協議会への支援を通じて、最近の海洋環境の下でのアコヤガイの養殖管理における留意点について整理し、周知を図るとともに、健全なアコヤガイの確保のための仕組み作りに取り組んでいく考えである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。