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選択的夫婦別姓の代替としての通称使用拡大では海外渡航時における不便さが解消できないことに関する質問主意書
参議院 第217回 第41号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2
質問本文
選択的夫婦別姓の制度導入に反対する自民党の議員グループは、結婚前の旧姓の通称使用を拡大することを提案している。現在、職場での通称使用が一般的になり、公的書類においても通称併記が行われているため、通称使用を拡大する余地はそれほど多くないと考える。また、国内において通称使用を今以上に拡大することは可能だとしても、海外において国内と同じように通称使用を拡大することは困難だと考える。
現在、旅券については、旧姓や別姓を括弧書きで別名併記することが可能になっている。しかし、別名は可視検査領域(VIZ)にのみ表示され、機械読取領域(MRZ)に表示されず、旅券のICチップにも記載されない。そのため、査証や航空券は戸籍名で取得する必要があり、通称では取得できない。
また、渡航先国での入国審査では、旅券のICチップ及びMRZに記録されている氏名、査証(米国のESTA等を含む)に記載された氏名、航空券に記載された氏名が照合され得る。旅券に通称の記載があることについて、渡航先国の出入国管理当局等から説明を求められる場合には、旅券の所持人が旅券に併記された通称について説明する必要がある。
以上のように、国内で通称使用が拡大したとしても、海外に行く際の航空券の手配や査証の取得、渡航先での入国審査における不便さは解消できないと考える。
以上を踏まえて、以下質問する。
一 国内で通称使用を拡大することが決定しても、旅券についてはICAO(国際民間航空機関)文書に準拠して作成されるため、MRZで旧姓、別姓を表示することは不可能だと考えるが政府の見解を示されたい。同様に、旅券のICチップの記載についても別名併記できないと考えるが政府の見解を示されたい。
二 渡航先の入国審査において通称を使用できる余地はあるのか政府の見解を示されたい。
三 通称で航空券の予約や査証を取得できるのか政府の見解を示されたい。
四 国内での通称使用を拡大したとしても、旅券の記載事項は現状から変わることはないのか示されたい。また、渡航先での入国審査については現状どおりで変更の余地はないと考えるが政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び四の前段について
御指摘の「国内で通称使用を拡大することが決定しても」及び「国内での通称使用を拡大したとしても」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国においては、旅券の作成に当たり、国際民間航空機関において定められたIC旅券に関する国際標準にのっとり対応しているところ、御指摘の「通称使用」の「拡大」の具体的な在り方については、現在、各党各会派において議論が行われていると承知しており、お尋ねについて、予断をもってお答えすることは差し控えたい。
二、三及び四の後段について
御指摘の「国内での通称使用を拡大したとしても」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「渡航先の入国審査において通称を使用できる余地」及び「変更の余地」については「渡航先」の関係法令等によって、また、お尋ねの「通称で航空券の予約や査証を取得できるのか」については各航空会社の規則や「渡航先」の関係法令等によって、それぞれ様々であるので一概にお答えすることは困難である。