Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第221回

EVモーターズ・ジャパン製のEVバスに係る安全性の確保及び補助金制度の適正性等に関する質問主意書

参議院 第221回 第45号お答えすることは困難 ×5趣旨が明らかではない ×9承知していない ×1仮定の質問 ×2

提出者
参議院
提出日
2026年5月15日
内閣転送 2026年5月20日
答弁書受領日
2026年5月26日
提出から11日
答弁の項目数
17
質問 2,327字/答弁 3,296字

質問本文

大阪市高速電気軌道株式会社(以下「大阪メトロ」という。)は令和八年三月三十一日、株式会社EVモーターズ・ジャパン(以下「当該事業者」という。)が製造したEVバス(以下「当該車両」という。)について、「求める安全性と長期的な安定性を確保できる方法・体制を確立することは困難であると判断し」、今後使用しない旨公表した。同年四月十四日公開の産経新聞ウェブサイトは、大阪メトロが当該車両の導入時に交付された補助金を返還する方針を株主の大阪市に伝えた旨報じた。また、当該車両を導入した大阪メトロ以外のバス事業者等においても、当該車両の運行停止又は使用見合せを決定している。

一方、当該事業者は令和八年四月十四日、「民事再生手続開始の申立てに関するお知らせ」を公表し、民事再生手続を開始した。これにより、当該事業者に対する責任追及及び損害補償請求が困難となり、当該車両を導入したバス事業者等が過大な損害を被る可能性がある。

当該車両の不具合については、当該事業者において修理等の対応が行われているが、その実効性には疑義がある。例えば、大阪府第八回新モビリティ導入検討協議会「資料2新モビリティ導入に向けた検討状況について」(令和八年三月二十六日)によれば、当該事業者が不具合対応を行ったとする車両の走行実験を同年二月に行った際にラテラルロッド取付部が破断している。また、同事案が当該車両の安全性に対する信頼を損なう結果となり、運行停止又は使用見合せの判断の一因になったとされている。このような状況に照らせば、当該事業者による不具合対応の完了のみをもって当該車両の安全性が十分に確保されると評価することには慎重であるべきであり、行政による実効的な確認が求められると考える。

また、当該車両に係る検査及び認証手続の適正性についても疑義がある。テレ朝NEWSは令和八年四月二十五日、バスの扉の開放装置試験を実際に行っていないにもかかわらず、申請上は行ったとしていたことについて、当該事業者の社員が社内会議で指摘している映像を報じた。同社員の指摘が事実である場合、認証手続に瑕疵があったと考えられる。事実を明らかにせずに当該車両の使用を認めたことは、補助金制度の信頼性を大きく損なわせることにつながると考える。

以上を踏まえて、以下質問する。

一 政府は、当該車両に関する不具合の発生状況及びその内容について、どのように把握しているか示されたい。

二 当該車両について、運行停止又は使用見合せを行っているバス事業者等の数及びその理由を把握しているか示されたい。把握している場合、その内容を示されたい。

三 当該車両の導入に係る補助金について、運行停止又は使用見合せとなった場合の返還義務の発生要件に係る規定を示されたい。

四 安全上の問題を理由として運行停止又は使用見合せを行った場合においても、補助金の返還を求めるか示されたい。求める場合、その理由を示されたい。

五 大阪メトロと同様に、他のバス事業者等が補助金を基に当該車両を導入した場合、バス事業者等ごとに補助金返還の取扱いが異なることはあるか示されたい。異なることがある場合、その判断基準を示されたい。

六 バス事業者等が補助金返還の負担を理由に、安全上問題のある車両の使用を継続する可能性について、政府の認識を示されたい。また、この観点から補助金返還に係る制度の見直しを行う必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。

七 公共交通機関における安全確保の観点から、政府は、安全上問題のある車両の使用継続について、どのような対応を求めるか示されたい。

八 当該事業者が当該車両の不具合対応を完了した場合、政府は、その安全性を独自に検証しているか示されたい。検証していない場合、その理由及び当該事業者の説明をもって安全性が確保されていると判断する根拠を示されたい。

九 当該事業者の不具合対応に係る説明のみに依拠することなく、政府が実車走行による検査その他の方法により安全性を確認する必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。

十 当該車両に係る検査及び認証手続の適正性に関する疑義について、前記映像の事実確認を行うとともに、政府が把握している手続上の問題点を示されたい。

十一 前記の不具合対応の実効性、検査及び認証手続の適正性に係る疑義について、事実関係の調査を行う考えはあるか示されたい。

十二 当該車両について必要な検査が未実施だった場合又は不適切な申請があった場合、現行の認証・検査制度は適切に機能していたと言えるか、政府の認識を示されたい。

十三 補助金交付及び車両認証に係る審査における申請内容の真偽について、政府はどの範囲まで確認する責任を負うか示されたい。

十四 不適切な申請を見抜けなかった場合の行政上の責任をどのように整理しているか示されたい。

十五 当該事業者が民事再生手続中であることによって、十分な責任追及及び損害補償請求が困難となり、当該車両を導入したバス事業者等が過大な負担を強いられる可能性について、政府の認識及び対応方針を示されたい。

十六 当該車両について、必要な検査の未実施又は不適切な申請等の事実が認められた場合、当該事業者に対して、どのような措置(認証取消し、行政処分、刑事告発等)が可能か示されたい。

十七 車両認証について、品質、安全性及び事業継続性に関する審査を強化する必要性があると考えるが、政府の見解を示されたい。

十八 車両製造事業者の民事再生手続時における安全性の確保やリスク分担の在り方について、制度的な検討を行う考えはあるか示されたい。

右質問する。

参議院の原文経過

政府答弁書

一について

お尋ねについては、例えば、令和七年九月五日の閣議後記者会見において、中野国土交通大臣(当時)が「EVモーターズ・ジャパンの万博輸送のバスについては、これまでも走行中に車両が停止する、ドアの開閉不良、こうした複数の不具合が確認されているところです」と述べたとおりである。

二について

お尋ねの「バス事業者等の数及びその理由」については、網羅的に把握していないが、例えば、令和八年四月十六日の北九州市長定例記者会見において、北九州市長が「北九州市では、交通局二台、教育委員会一台、計三台のEVバスを導入をしているところでございます。(中略)今回、民事再生手続き開始の申し立てが行われたということを受けまして、市民の皆様に不安を感じさせることがあってはならないと考えまして、念には念を、万全には万全を期すため、今後のメンテナンス体制の確約が正式に得られるまでの間、これらの車両について、本日から一時的に運行を見合わせるように、昨日指示をいたしました。これは、安全上の課題による見合わせということでは当然ありません。市民の皆様の安心を最優先に考えて判断したものです」と述べたと承知している。

三について

御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、先の答弁書(令和八年五月十二日内閣参質二二一第三八号。以下「前回答弁書」という。)一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、前回答弁書一についてで述べた「令和七年度(補正予算)脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(商用車等の電動化促進事業(タクシー・バス))交付規程」の第八条第一項第十四号の規定において、「補助事業者は、補助事業により取得し又は効用の増加した・・・財産については、・・・減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四十年大蔵省令第十五号)を勘案して、大臣が別に定める期間を経過するまで、JATAの承認を受けないで、補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、担保に供し、又は取壊し(廃棄を含む。)を行ってはならない。なお、財産処分に係る承認申請、承認条件その他必要な事務手続については、「環境省所管の補助金等で取得した財産の処分承認基準について」(平成二十年五月十五日付環境会発第〇八〇五一五〇〇二号大臣官房会計課長通知。以下「財産処分承認基準」という。)に準じて行うものとする」としているところであり、お尋ねの場合が同号に該当するときは、前回答弁書一についてで述べたJATAにおいて、補助金の返還に関する条件を付して、転用、譲渡、貸付け、交換及び取壊し等を承認した上で、補助金の返還を求めることとなる。

四について

御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、前回答弁書一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、お尋ねの「補助金の返還」については、事案の内容等に応じ、個別に判断すべきものであることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

五について

御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、前回答弁書一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、お尋ねの「補助金返還の取扱い」については、事案の内容等に応じ、個別に判断すべきものであることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

六について

前段のお尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号。以下「法」という。)第三章の規定に基づく道路運送車両の保安基準(昭和二十六年運輸省令第六十七号)に適合していない車両については、運行の用に供してはならないこととされているところ、補助金が交付されたか否かにかかわらず、お尋ねのような「安全上問題のある車両の使用」が継続されることはないと考えている。

後段で御指摘の「この観点から」の意味するところが必ずしも明らかではなく、また、御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、前回答弁書一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、お尋ねの「制度の見直し」は考えていない。

七について

六についてで述べたとおり、お尋ねのような「安全上問題のある車両の使用」が継続されることはないと考えている。また、仮に、お尋ねのような「安全上問題のある車両の使用」が判明した場合には、法の規定等に基づき、適切に対応することとなる。

八及び九について

お尋ねの「独自に検証している」及び「実車走行による検査その他の方法」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「当該事業者」から「当該車両」の改修の完了に係る報告が行われた際には、御指摘の「当該事業者」に対し、改修された箇所を撮影した写真の提出を求め、その内容を確認する等して、政府としては、御指摘のように「当該事業者の不具合対応に係る説明のみに依拠することなく」、必要な対応を行っているところである。

十について

お尋ねの「手続上の問題点」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「前記映像」に係る報道については承知しているところ、御指摘の「当該車両」について、法第五十九条第一項の新規検査に関する事務のうち法第七十四条の二第一項に規定する基準適合性審査(以下「基準適合性審査」という。)を実施した独立行政法人自動車技術総合機構(以下「機構」という。)からの報告によれば、御指摘の「バスの扉の開放装置試験を実際に行っていないにもかかわらず、申請上は行ったとしていた」という事実は確認されていないものと承知している。

十一について

御指摘の「不具合対応」については、八及び九についてで述べたとおり、必要な対応を行っており、また、御指摘の「ラテラルロッド取付部」の「破断」については、機構において技術的な検証を行う予定であり、お尋ねのような「事実関係の調査」を行う予定はない。

御指摘の「当該車両」に係る基準適合性審査については、十についてで述べたとおり、機構から報告を受けているところであり、お尋ねのような「事実関係の調査」を行う予定はない。

十二について

十についてで述べたとおり、機構からの報告によれば、御指摘のような「必要な検査が未実施だった」又は「不適切な申請があった」という事実は確認されていない。

十三について

お尋ねの「どの範囲まで」及び「責任」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、補助金に係る審査及び基準適合性審査に当たっては、関係法令の規定に基づき、適切に対応することとなる。

十四について

お尋ねの「行政上の責任」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「不適切な申請」があったことが判明した場合には、個別具体の事案に応じ、適切な対応を行うこととなる。

十五について

お尋ねについては、仮定の質問であり、また、御指摘の「当該事業者が民事再生手続中であること」による影響については現時点で明らかではないため、お答えすることは困難である。

十六について

お尋ねについては、仮定の質問であり、また、十についてで述べたとおり、機構からの報告によれば、御指摘のような「必要な検査の未実施」又は「不適切な申請」の事実は確認されておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。

十七について

お尋ねの「車両認証」は、法第七十五条第一項に規定する自動車の型式についての指定を指すものと解されるが、御指摘の「当該車両」は当該指定を受けておらず、御指摘の「当該車両」は当該指定とは無関係であるところ、当該指定に係るお尋ねの「審査を強化する必要性」があるとは考えていない。

十八について

十五についてで述べたとおり、十五で御指摘の「当該事業者が民事再生手続中であること」による影響については、現時点で明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×5趣旨が明らかではない ×9承知していない ×1仮定の質問 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる