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提出が遅れた令和八年度予算の年度内成立を求めることと三権分立との関係に関する質問主意書
参議院 第221回 第7号趣旨が明らかではない ×2
質問本文
財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十七条は、「内閣は、毎会計年度の予算を、前年度の一月中に、国会に提出するのを常例とする。」と定めている。令和八年一月に衆議院解散、二月に第五十一回衆議院議員総選挙があったため、政府が令和八年度予算を提出したのは二月二十日であり、常例より半月以上も遅延している。
平成元年以降、予算が二月に提出された例は四回あるが、そのうち暫定予算を編成しなかった例は一度もない。平成二十七年度予算の提出日は二月十二日であり、令和八年度予算の提出日よりも八日早いが、暫定予算を編成している。
しかし、高市早苗内閣総理大臣は累次にわたり、予算の年度内成立を目指す旨発言している。日本国憲法第六十条第二項に基づく予算の自然成立までの期間を考慮すれば、当該発言は国会における審議を著しく短縮することを強いるものであり、三権分立の趣旨に反する越権行為と考える。
以上を踏まえて、以下質問する。
一 令和八年度予算の提出が二月二十日まで遅延した具体的な理由について、事務的な制約以外の観点から説明されたい。また、政府が令和八年度予算を一月中に提出できなかったこと及びこれにより生ずる国会の審議時間の不足について、政府としての責任に係る見解をそれぞれ示されたい。
二 予算の提出が遅延した場合、予算の空白を避けるために暫定予算を編成した上で、予算に係る十分な審議時間を確保することが立憲主義における政府の真摯な姿勢と考える。
1 政府が暫定予算を編成せず、予算の年度内成立のみを追求している法的及び実務的な根拠を示されたい。
2 高市内閣総理大臣の予算の年度内成立を目指す旨の発言は、行政府の長である内閣総理大臣が立法府である国会に対し、十分な審議を尽くさないまま採決を行うよう圧力をかけているに等しく、三権分立の趣旨に反し非常に不適切と考える。行政府の長である内閣総理大臣が国会の審議時間を制約するような発言を繰り返すことの是非について、政府の見解を示されたい。
三 平成元年以降、予算が二月に提出された年については、政府は暫定予算を編成した上で、予算に係る十分な審議時間を確保してきた。しかし、今回、高市内閣総理大臣は、暫定予算の編成を否定して予算の年度内成立を求めている。審議時間を大幅に削減する以外に予算の年度内成立は不可能な状況にもかかわらず、年度内成立を至上命題とすることは、国会を政府の追認機関とみなし、日本国憲法が保障する立法府の予算審議権を侵害するものと考えるが、政府の認識を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
前段のお尋ね及び後段の「令和八年度予算を一月中に提出できなかったこと」に関するお尋ねについては、お尋ねの「事務的な制約以外の観点」の意味するところが必ずしも明らかではないが、令和八年度予算に関しては、令和八年一月二十三日に第二百二十回国会が開会し、同日に衆議院の解散により閉会し、その後、同年二月十八日に今国会が開会したという状況の中、同月二十日に国会に提出したところである。
後段の「国会の審議時間の不足」に関するお尋ねについては、同月二十四日の衆議院本会議において、高市内閣総理大臣が「令和八年度予算の審議日程を含め、国会の運営については、国会においてお決めいただくものと承知をしております。その上で、国民生活に支障が生じないよう、野党の皆様にも御協力をお願いしつつ、令和八年度予算について年度内に成立させていただけるよう、国会での御審議に誠実に対応してまいりたいと考えております。」と述べたとおりである。
二について
お尋ねの「政府が暫定予算を編成せず、予算の年度内成立のみを追求している」及び「法的及び実務的な根拠」の意味するところが必ずしも明らかではないが、令和八年二月二十四日の衆議院本会議において、高市内閣総理大臣が「令和八年度予算の審議日程を含め、国会の運営については、国会においてお決めいただくものと承知をしております。その上で、国民生活に支障が生じないよう、野党の皆様にも御協力をお願いしつつ、令和八年度予算について年度内に成立させていただけるよう、国会での御審議に誠実に対応してまいりたいと考えております。」と述べているとおりであり、また、お尋ねのように「国会の審議時間を制約するような発言を繰り返」しているとは考えていない。
三について
令和八年二月二十四日の衆議院本会議において、高市内閣総理大臣が「令和八年度予算の審議日程を含め、国会の運営については、国会においてお決めいただくものと承知をしております。その上で、国民生活に支障が生じないよう、野党の皆様にも御協力をお願いしつつ、令和八年度予算について年度内に成立させていただけるよう、国会での御審議に誠実に対応してまいりたいと考えております。」と述べているとおり、今国会に提出している令和八年度予算に係る政府の対応がお尋ねのように「国会を政府の追認機関とみなし、日本国憲法が保障する立法府の予算審議権を侵害するもの」とは考えていない。