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旧軍事施設、物件払下処理に関する質問主意書
参議院 第7回 第47号
質問本文
旧軍事施設、物件払下に関し、終戦後の混乱に乗じて不正事実の多かつたことが想像されるがこれを好機として、管財局出先官吏が地方の利権ボスと結托して、不当処分を行つた事例も少くなかつたと思われる。
例えば政府において払下を許可し、その事実内容の明かなるにも拘らず、代価の徴収を怠り、その結果、被払下人に不当な利得をもたらし、国家に莫大な損失を与えている事実がある。
茨城県稲敷郡阿見町所在霞ケ浦海軍航空隊の施設に属する地下ケーブル線に対し、東京財務部茨城支所霞ケ浦出張所は、(現在廃止)昭和二十一年二月、同県稲敷郡茎崎村高見野原貞次郎外三名に対し払下を認可したが、野原貞次郎は、部落の電灯設備に使用する理由をもつて、部落民百八名の連署をとり認可申請をなしたにもかかわらず、昭和二十三年四月末日迄に、少くも千八百米を掘取り、之を横領して、他へ転売し、その代金を着服して今月に至つている。
右の事実は、同部落代表岩元與三郎、山只清一郎の告発により龍ケ崎警察署並に水戸地方検察庁龍ケ崎支部の取調べによつて明かであり、それによればその所管である東京財務部龍ケ崎出張所係員富田某は、部落の公益上の目的のため払下たのであつて、被払下人個人に払下たものでない事を言明、また同所長明石卓夫は被払下人において掘取つた現物は同人に保管せしめていると証言している。しかるに之に対し、同出張所(現在所管土浦出張所)においては、今日にいたるまで事実内容について調査することなく放置し、取消しの処分も行わざるのみか、代価見積の請求等も行うことなく、今日に至つている。
被払下人に対して同様の取扱をもつて放任している例は、この外にも少くないと思われる。かくのごときは当該官吏の怠慢のみならず、かかる事例に対する適切なる監察を欠く結果と思われるが、未端機関の一部においてかかる放慢なる措置が行われていることは遺憾である。よつて左記の点に関し、政府の答弁をもとめるものである。
(一) 旧軍事施設及び物件の払下状況(種目別数量及び規格の概要)とその決済状況
(二) 右払下の内容に関し、政府は適当の機会にこれを公表すべきであると思うが、その用意ありや
(三) 未決済の主なる理由と今後の処理方針、とくに徴収促進に関して政府のとりつつある措置
(四) 出先官吏と一部民間人との結托による不正事実に対する監察を如何に行つているか、また過去において行つていたとすれば、その実績
(五) 前記引用の事例に対して政府のとるべき措置如何
右質問する。
政府答弁書
(一) 旧軍事施設及び物件の払下状況と売払代金の徴収状況は、左記の通りである。
記
表
(二) 旧軍用施設等の払下の内容に関し、その全ぼうを周知せしめるため、これを公表することは極めて望ましいことであるが、何分にも数量がぼう大であつて売払件数が極めて多数にのぼるので、個々の内容についてその都度公表することは、事務的に極めて繁瑣である。しかしながら、統計的な数字をもつて適当な機会に公表することについては、従来もその資料を中央及び地方の新聞社その他に提供しており、また、今後も継続する考であるとともに、財産整理が相当程度進捗したときにおいては、その統計実績を公表することも考えている。
(三) 売払代金の収納未済になつている原因は、公共団体にあつては、予算的措置未了によるもので、その他のものにあつては、金融難に基因するもの或は旧住宅営団等現に清算中であるため徴収に至らないものが主なものであるが、これら未納金に対しては、従来から鋭意督促を重ねて来たので、最近においては減少の一途にある実情で、再三督促を加えても納入しないものについては法務府へ取立方を提訴するか、事情によつては売買契約を解除する等の措置を採つている。
(四) 国有財産の事実上の管理処分は、各地方の財務部長が相当している関係から、二三の財務部においては、特に監察係を設け常時職員の監査を行つており、又財務部の首脳者等がその管内の出先に出張する際には、管理処分上の監督を励行している等常に不正防止のために万全の注意を払つているので、今後各財務部に特に監察専担の人員を配置し不正防止に万全を期したい考えである。
(五) 茨城県稻敷郡阿見町所在旧霞ケ浦海軍航空隊の施設に属する地下ケーブル線は、野原貞次郎外一〇七名が連署をもつて電燈新設の用に使用する理由で払下の申請をしたので調査したところ同人等の居住する場所は無電化村であり、且つ、その当時関東配電でも資材難の折柄当該資材を早急に役立たせることが日本再建の一助になると認め、取りあえず発掘することを承認し、正式売払をせずして保管(使用)を許可したものである。
然るに、関東配電では、資材の融通がついたため会社所有の資材をもつて設備を完成し、保管者において本物件が不用に帰したので、これを現金化し、政府に対する支払金に充当すべく保管していた処、たまたま出先機関の事務担当官が脳炎で急病死する一方払下申請者の一員たる岩本、山口両氏よりの告訴があつたので、当局においても甚だ遺憾とし、常時検察庁当局とも連繋を保ち絶えず事件の推移を注視し、事件の解決を俟つて処理する見込でいたが、今日に至るも未解決であるため、本月に至り過去の保管(使用)料金に相当する弁償金(一〇、四四三円)と当該物件の売払代金(四一、六九四円)を徴収すべく手続を完了した。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。