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産業科学研究機関の設置に関する質問主意書

衆議院 第1回 第3号

提出者
衆議院
提出日
1947年7月30日
内閣転送 1947年7月31日
答弁書受領日
1947年8月6日
提出から7日
答弁の項目数
0
質問 486字/答弁 765字

質問本文

産業科学研究機関の設置に関する質問

生産増加は何よりも大切である。インフレ克服も、生活安定も、生産さえ増加すれば、その目的を達し得るのである。

生産増加には、種々の方策があるが、就中、最も重要なのは、産業科学知識の應用である。

わが國の科学水準は低い。しかも実際の生産技術は、それよりも更に低い。故に、この際学者を動員し、既に習得した科学知識を実際に應用し、生産技術を引上げることだけでもその効果は偉大である。

わが國は敗戰によつて産業を制限された。その制限の範囲内において、今後如何なる産業を発達せしむべきかについては、篤と研究を要する。それには学者を動員することと、相当規模の実驗機関を設置することが必要である。

以上二つの理由から、この際、産業科学の研究機関を設置することが必要のように考えられる。戰前のドイツ政府は科学に対して一省を設けていた。アメリカが一九二九年時代に支拂つた産業改善の研究費は日本の陸海軍費の六〇%に相当した。日本はこの際生産増加のために大規模の研究機関を設置することが極めて必要のように考えられる。これに対する政府の意向を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

御質問の趣旨にあります通りインフレの克服も生活の安定も一にかかつて生産の増加にあり、生産の増加には産業科学技術の振興が極めて重要な役割を果すものであることは申すまでもありません。このために科学を應用し、生産技術の水準を上げるよう努力すべきであることについては誠に同感でありまして、政府としましても産業科学研究の振興には極力力を注いでおり、特に研究が或る程度完成し今一歩研究すれば應用できるというような研究で経費その他の点で行き詰つているような研究に対しては、政府補助金を交付致してこれを助成し、又この種の民間研究機関に対しても優秀な研究業績を有しながら経営上困窮しているものに対しては補助金を交付してその機能を維持せしめるよう努力して参つております。

ただ、産業科学研究機関の新設の点でありますが、現在國家として窮迫した資材、財政事情等では新しい研究機関を設置することは極めて困難なばかりでなく、たとえ新設することができたとしましても、それが十分な研究活動を行う成果を挙げるに到るには相当長い日子を要するものと考えられます。

一方わが國には産業科学研究機関としては相当有力なものがかなりの数あるのでありますが、それらは残念ながら現在種々の理由で活発な活動を阻害されているという現状であります。

かれこれ勘案致しますと現在のわが國の事情では、先ず以て既存の研究機関を最大限に活動できるようにすることが実際上最も時宜に適した有効な方途であろうと考えられるのでありまして、政府としましては、この方面に重点を置いて施策を進めているのであります。勿論画一的な考えではいけませんので、産業科学の部門でも既存の研究機関で果し得ないような研究部門があり、且つ緊急を要するようなものがあるとすればこれに対してできるだけの努力をはらいたいと思います。

衆議院の原文

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